タイトルのひらがな、(あした)は私がつけたのですが、なぜつけたかというと、内容がリアルな体験談に基づいた現役感バリバリな内容で、実に「今日」「あした」感覚に満ちているので、まるで「明日(あす)」では遠すぎるからである。
ある意味、誤解を生んでしまいそうなタイトルではある。
(オビにはふってあります、が気づかないでしょう、フツー)
サブタイトルは、「変化した消費者とコミュニケーションする方法」。
作者は、佐藤尚之さんといって、某メジャー広告会社勤務のCMプランナー→ウェブ・プランナー→コミュニケーション・デザイナー。1995年から個人サイト「WWW・さとなお・COM」(http://www.satonao.com/)を運営してきたネット感覚も兼ね備えたクリエイティブ・ディレクター。
インターネットの普及に伴う情報洪水によってがらっとかわってしまった消費者を彼ならではの視点でかたり、こんな状況でどのように「効く」広告を作るかを具体的に語る内容。
リアルな体験談に基づいた話なので非常にわかりやすい。
そしてかつ多分誰もがそうなのだろうが「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」の経緯を紹介している第5章が最大の読ませどころ。
私は泣いてしまった、とここで吐露させていただこう。
一生に一度経験できるかどいうかの最高の「仕事」。
これを疑似体験させてもらった。
ちょっとくやしくもある。素直に嫉妬したい(笑)
ということで、この1冊、一般の理屈っぽくかつ、現場感が薄い上に価格も高く、もったいぶったハードカバーな世の中の多くのマーケティング本に比べて抜群のコスト・パフォーマンスを発揮しているこの新書は、業界に関係なく、はっきり言って「買うしかない」。
キッパリそう表現させていただきます!