田や畑が耕作放棄されていることは、これまで何回も投稿しました。実は山でも同じような状況が生じています。昔は、薪や炭にするために一定程度に成長した雑木林は伐採されていました。また、頻繁に山に入っていましたので、その都度、ある程度の手入れがされていました。ところが、薪も炭も不要となった今は、人が入らず手入れが全くされない状況になっています。そのため、かつては切られていた葛(くず)は、誰からも邪魔されずに元気に成長続けています。写真の木のような断面は、葛を切ったものです。直径が10cmほどにまで太くなっていました。突然、目の前につるが現れた時は、一見、大蛇のようでドキッとしてしまいました。藪の中の薄暗い所で見ると実に気持ちが悪いものです。
私たちが生まれるずっと前、度重なる飢饉になった時は、恐らく葛粉を採るために、根こそぎ掘り出されたでしょう。大事な食糧だったはずです。