この写真は、平成25年9月上旬に背炙り古道の峠近くで撮ったものです。それから長い間、この花の名前を調べましたが、植物にも疎い私には全く手がかりがありませんでした。ところが、過日、NHKの「趣味の園芸」にサルビアが出ていました。その中で拡大された花を見て、驚きました。私が撮影した花の形に似ていたのです。それではと、サルビアの分類上の位置を調べたところ、シソ科のアキギリ属であることが分かりました。ここまで分かれば、後はアキギリ属の画像を片っ端からチェックするだけです。そして辿りついたのが、アキギリです。そうです。この花はアキギリらしいです。それでも疑問はかなり残っています。花の形と色はアキギリそのものですが、花の基部にある托葉と思われる箇所に、検索して見た花よりもずっと多くの髭状のものが出ていました。確かに同じ種と言っても、地域による遺伝的な差異や、遺伝子は同じでも気温などの環境の違いによる生理的な差異があります。畑沢のアキギリは、古武士的な野性味が感じられます。