
転居した家は、中古戸建てのフルリノベーション。


工事は、綺麗に出来上がっていた部屋の破壊から始まります。


新しい天井を作ります。写真では分かりにくいですが、若干の傾斜があります。


吸音材(?)を入れていきます。




防音扉が来ました(YAMAHA製)

クロゼットを取り払った後に残った、構造上外せない柱に貼る紙、



防音サッシ(ペアガラス)用の窓枠を選んで取り付けていただきました。

そろそろ照明をつけます。


防音のサッシ(ペアガラス)を入れます。










気がついたら4月になっていました。
自分のために1~3月を振り返ります。
1月は、急激に新型コロナの感染が拡大してしまい、蔓延防止措置が多数の都道府県にわたって実施されましたので、広島往復もキャンセルしました。
このまま2月までうちにこもっていようと思いつつ、娘の受験準備をちびちび進め、生徒は動画録画でのレッスン。
・・・という日々を過ごしていた、1月30日の午前3時、母の入院先(広島)から電話がありました。
夜間の見回りをしていたら、急変していてまもなく亡くなったとのことでした。享年89。
昨年末以来再々病院から「あまり時間はない」旨、電話連絡は受けていたので、タブレット越しとはいえ、週一くらいの頻度で、たまには子供も呼んで面会をしていました。2019年3月1日に脳梗塞で倒れてから3年弱、がんで緩和ケア病棟に移ってから1年4か月、お互い十分な時間を過ごしました。
ということで覚悟はあったのですが、その日と翌日は実は娘の受験でして、さすがに「ばあちゃん、あと1日我慢できんかったか?」とは思いました。息子を先に行かせて、私は翌日娘を試験に送り出してから広島入り。2人で荼毘に付しました。
最後までお菓子を楽しく食べていた母には、お菓子を送り続けておりましたが(今でもお菓子を見ると、送らなければならないような気になります)、病院でもきめこまやかに管理していただいていたことがわかりました。
2月、娘の受験シーズンも終わり、26日は、ピティナの入賞者演奏会。
ポーランドの作曲家バツェヴィッチを弾いて賞をいただいたので、やはりここは期待に応えねば(どういう期待?)というわけで、トルコの作曲家エルキンの「インプレッションズ」から7曲を弾きました。もともとエルキンのことは知っていたのですが、何年か前に友人からこの曲集の楽譜をいただいたのです。「そういえば・・」と取り出して弾いてみましたら、いけそうな気がしました(笑)。(といっても12月まではベートーヴェンの24番と26番にかかりきりでそれどころではありませんでしたが)。ちなみに抜粋した曲は、「遊戯」「小さな羊飼い」「小川」「牛車」「冗談」「飛翔」「ゼイベクの踊り」。拍子感の独特な曲もあれば、魂が浮遊しているような不思議な曲も入っています。ぜひ聴いたり、弾いたりしてみてください。
そういえば、入賞者演奏会の10日前には友人とこのような素敵な場所で練習してきたのでした。
3月初めは、深大寺のだるま市に行ってきました。米澤穂信さんの『満願』を読んで以来、いつか行ってみたいと思っていました。
もちろんお蕎麦も食べました。娘とひさびさにゆっくり外出できました。
3月13日(日)は広島で2台ピアノの演奏会。中学生、いや小学生の頃から知っているMちゃん(現在音大大学院生)と、モーツァルトの「2台のためのピアノソナタ(全楽章)」と、アルチュニアン&ババジャニアンの「アルメニア狂詩曲」を演奏しました。2台そのものもだいぶ久しぶりでしたし、2台のためのちゃんとした演奏会で弾いたのは、もしかすると13歳以来だったような気もしますが、2台オリジナル曲の難しさをあらためて感じました。
3月末は広島を経て、母の納骨のため鹿児島へ。
広島はよいお天気でした。25~27日と用事や仕事を済ませ、鹿児島へ移動。
卵を溶いたスープで食べる黒豚しゃぶしゃぶ、幼い頃から親しんだ照国神社、そして水族館。
霊園は桜でいっぱい。神主さんとは父の一年祭以来にお会いしました(来年はもう十年祭)
鹿児島から帰って2日経った3月31日は、豊橋での「第1回 愛知カンマームジークアカデミー」修了演奏会のお手伝いに。10時開演20時過ぎ終演。日帰りでのなかなかハードな一日でした。
一年ぶりにお会いする先生方、受講生。呉から移っていろいろ変わったこともありますけれども、なんらかの形でご縁をつないでいけるのはありがたいことです。
このほかにも、娘が振袖の撮影をしたとか(3月23日)とか、付近の物件を相当(?!)見歩いたとか、相続関係の書類のあれこれをやったとか・・・こうやって振り返ってみると、それなりに何かやってますね。勤めを持っていないと、ただダラダラ3か月過ごしたような気がしていけません(笑)。
新年度、コロナもウクライナもとにかく平穏になってくれるのを祈るばかりです。
2月24日(水) 地域の高齢者サークル向けコンサート。マンドリンと共演
3月13日(土) 広島ターフェルオーケストラ定期演奏会。グリーグ「ピアノ協奏曲」@HBGホール
3月28日(日) カンマームジークアカデミー修了演奏会。ドヴォルザーク「ピアノ五重奏曲第1楽章」@呉信用金庫ホール
4月10日(土) 二胡とクローズドのコンサート
4月25日(日) 闇鍋会 (二胡とのプログラム等) @アステール中音楽室
5月2日(日) お好みコンサート。クープラン「恋のうぐいす」、バツェビッチ「ピアノソナタ第2番第1楽章」@西区民スタジオ
6月12日(土) ピティナ広島予選。バツェビッチ「ピアノソナタ第2番第1楽章」 @東区民ホール
6月13日(日) トランペットとクローズドの山荘コンサート(ソロ「テンペスト第3楽章」他)
6月26日(土) ピティナ東日本予選。バツェビッチ「ピアノソナタ第2番第1楽章」@中野坂上ハーモニーホール
7月23日(金) ピティナ東日本本選。バツェビッチ「ピアノソナタ第2番第1楽章」@仙川フィックスホール
8月16日(月) ピティナ全国決勝大会。バツェビッチ「ピアノソナタ第1楽章、第3楽章」@王子ホール
10月10日(日) 大学サークルOG会コンサート。モーツァルト「ピアノソナタK576 全楽章」@汐留ホール
11月13日(土) トランペットと山荘コンサート。(ソロ「エリーゼのために」「テレーゼ第1楽章」ほか)
12月3日(金) ベートーヴェンを弾く会。第24「テレーゼ」、第26番「告別」@さくらぴあ小ホール
12月15日(水) 地域の高齢者サークル向けコンサート。鍵盤ハーモニカ四重奏ほか
月があらたまって11月。
24日に京都のカフェモンタージュでのリサイタルがあり、配信を聴きました。ここの配信は、動画でなく音声のみなのですが、高音質なのと、音声のみの良さもあって、私は大変気に入っています。
カフェモンタージュには一度伺ったことがあるのですが、ちょっと照明暗めの独特の雰囲気があって、ここでしか聴けないような演奏がたびたび出現します。今回は個人的には「月光」1楽章がそれでした。「ほんとうはものすごく離れて存在する星を、地球からの見え方で線でつないで星座にした」という、ちょっと訳のわからないたとえが頭に浮かびました。もしかすると無関係かもしれなかった音たちが、たまたま縁を持ってつながっているというか。・・・自分でも何言ってるのかよく分かりませんが(笑)。
そしてその5日後の29日。浜離宮朝日ホールでのリサイタル。ホロヴィッツ使用のピアノを持ち込んでのものでした。
その場で聴いた友人知人は「『熱情』が圧巻だった」という感想が多かったように思いますが、私個人としては「ワルトシュタイン」を楽しく聴きました。
作曲された当時の音域ぎりぎりの辺りの緊張感、
低音域・中音域・高音域それぞれの音色や表情の違い、それあってのシンフォニックな面白さ、
ややもすると、スケール・アルペジオ・和音オンパレードのテクニックにばかり気がいってしまうようなこの曲の面白さに、あらためて気づいた次第です。
毎年、同じプログラムを複数回聴くように心がけていますが、コロナ以降、配信も始まり、それが叶いやすくなってきました。
配信のご苦労は尽きないと思いますが、ぜひ今後も継続していただけるとありがたいです。そうすると、LIVEの楽しさ有難さもひとしおですから。
今年の松本さんのリサイタルシリーズ「世界音楽遺産」は、ベートーヴェン。正確に言うと、昨年分がコロナで延期になった形です。てっきり後期三大ソナタだと思っていたのですが、「悲愴」「月光」「熱情」に、ツィッターの投票で決定した「ワルトシュタイン」の4曲でした。
(後期3曲は9月20日玉島での演奏会で「ハンマークラヴィーア」と共に聴く機がありました)
10月のある日、自分の本番が終わってちょっとばかり気が緩んでいるときに、長野市芸術館での松本さんのリサイタル(10月13日)に予約を入れてしまいました。ホームページを見ると、
・良さげなホールである
・平日午後のコンサートを恒常的に開催していて、セット券まである
・まさかのスイーツ付き(演奏者の推薦によるもの)
ということが分かったので、30年ぶりの善光寺参りを兼ねていくことに。
朝7:55のバスで向かい、帰りは20:57に東京に着くという、プチ旅行。
平日午後にも関わらず、かなりの集客で常連さんもおられる感じでした。
前半「悲愴」「月光」の演奏のあと、休憩。そして、企画者との対談。そのあとピアノのアクションを出しての楽器の説明。後半は長野にちなんだ1曲ということで「田園」。最後に「熱情」。
楽器とホールも相性のいい感じで、ffからのpがしゅっと静まり返って気持ちよく、中音域がちょっと艶のあるウェットな感じの音で、ちょっと漆器っぽかった(笑)。
「悲愴」「熱情」の細かい部分でこれまでとちょっと変わった部分や、「月光」3楽章のアルペジオがもくもくと湧き上がる感じなのも面白く聴きました。
(その2へ続く)