12月ももう上旬が終わろうとしています。
11月23日にベートーヴェンを弾く会があり、
26日に東京文化会館まで松本氏のリサイタルを聴きに行き、
12月3日にチェンバロステップのお手伝いをし、
合間に今月末のチェロ発表会の合わせやレッスンに赴き、・・・というわけで、
まだ年賀状書いてません、(印刷は上がってきましたけども)。
まだ掃除やってません、(道具は揃いましたけれども)。
これではいけないので、レッスンに行ってまいりました(1ミリも辻褄が合っていない)。
実は来年の5月にソロのコンサートをやる予定で、その中の1曲が、ベートーヴェン=リストの「運命」第1楽章。
この曲は広島にきて、娘が生まれた翌年(2003年)、ピティナの大人向けのコンペがあるということを知り、
「広島予選だけ」と思って、エントリーした因縁の曲です(当時自宅のピアノは中古のアップライトピアノ)。
まさかと思っていたのに予選通過し、棄権する勇気もないまま、10か月の娘と小2の息子を連れ、みなとみらいの全国大会に行き(当時はまだ地方予選→全国本選会のみだったのです)、なぜか本選優良賞をいただいたものの、
自分としては、やりたいことのほとんどは技術の壁に阻まれ(なら弾かなきゃいいんですけども)、全然納得のいく演奏ではなかったですね。
で、なぜ編曲ものかというと、中1くらいでやめているので、オーソドックスなピアノ曲は弾けないし、弾く気にもなれず、
ひとりオケとかひとり室内楽曲を楽しみでこっそり弾くくらいがせいぜい、いわゆるピアノリサイタルにかかるような曲は弾くべきではない、と考えていたんです。
軽く、「愛好家部門だからいいか」と冷やかし半分でコンペに出てしまい、その後いろいろ道を踏み外して(汗)・・・・今に至る状況が生じたわけです。
この後2007年(つまり10年前)に、仲間20人くらいに聴いてもらう目的で、小さな会を催した時も、この曲を弾きましたが、
前半、ベートーヴェンの「うつろなわが心による変奏曲」「月光全楽章」とこの曲と弾き、もう月光三楽章から右手が攣って、正直「何を弾いてるんでしょう???」な状態に。
短い曲を1曲2曲弾くのと、数十分を通しで弾くのはわけが違うのよっ!・・・という、およそ専業主婦が知らんでもいいことを学びました。
・・・・といういきさつがありましてね、
この曲をもう1回といわず、何回か弾かずには死ねんわけです、私は。
それと、この曲を弾いたことがある人に一度聴いて(みて)いただきたかった。
そういう希望をいれて、5月の会のプログラムに入れたわけです。
ひさしぶりに弾いてみたら、昔の弾き方がおおいに邪魔をして、そいつの除去をまずせねばならず(まだこれは終わってません)、
かえって弾きにくいようなところもありましたけれども、10年前はおよそ不可能だったことで可能になっていることも多く、
上達したとかなんとかそういうことはおいといて、「これならやりたいことも少しはできるんじゃなかろうか?」とそういう希望を持ちました。
今日は初めてレッスンにもっていきましたけれども、
いやね、もう、こういうことがしたかったんですよ、私は・・・・ピアノ続けててよかった、と思いました。
ひとりでスコアとにらめっこしながら、「ここは弦だから」「ここはフルートだから」と音を模索し、模索するのはいいけどいったいどうしたら近づけるのか「こうかな・・こうかな・・・」と思っていたことを、サポート、アドバイスしていただけるという、・・・これは幸せです。
こちらも10年の間にある程度、道具(テクニック)がそろってきたということはあると思いますけど、53にしてこういう時間を持てた幸運に感謝します。