昨晩は、かつて通っていたピアノ教室のスプリングコンサートを聴いてまいりました。
今年で35回目。発表会とはちょっと違って、アンサンブルとオリジナル曲しかやらないんです。
私はこのコンサートの第1回目に出ましたが、その後まもなくやめております。
「音楽に進路をとらないので」という理由で円満に教室をやめたので、なんのわだかまりもなかったのですが、
音楽と無縁な期間もけっこうあったので、音信が途絶えた時期もありました。
ここ数年、また今の自分があるのはとにもかくにも恩師のおかげと感謝が深まり、
また年賀状くらいのご挨拶はさせていただくようにしております。
さて、行ってみて驚きました。
私が出演させていただいた第1回目は、2台ピアノ中心で、
私は先輩とシャブリエの「3つのロマンティックなワルツ」を演奏し、あとは、自作曲(リコーダー&ギター)を披露したのですが(あ、私がリコーダーです)、
今回ステージ上にあったのは、なんとピアノ4台。
ピアノ4台のコンサートって費用が費用が・・・・(ゼーゼー・・・)
いや、そういうウラの想像は置いといてですね、
5時半開演で9時終演、ソロはまったくなしって、いったいどんなプログラムなんだ~?!
女手ひとつで、音楽学院(ピアノ、声楽、ヴァオリン・チェロ、コンピューターミュージック、トランペット・トロンボーン、ソルフェージュほか、リトミック)をおっ建ててしまった恩師のやることは、スケールが違いすぎる(驚)。
今は、自前のホールまであって、コンクールの会場にもよくなっているようだし。
私は、ふつうのおうちの二階の一部屋でレッスンされていたころからの生徒なんですけど、その後改装に改装を重ねて、ずごいことになっちゃってるようです。
*****プログラム******
1.威風堂々: エルガー (ピアノ4台)
2.ドレミの歌 オスカー・ハマースタイン2世 (ピアノ4台・・・8人16手、ハンドベル)
めだかの学校 (ピアノ4台・・・・8人16手)
3.スペイン舞曲: モシュコフスキー (ピアノ4台・・・・8人16手)
4.管弦楽組曲第1番よりブーレ: J.S.バッハ (ピアノ2台)
5.6つの子供の小品 Op.34 <1.妖精のお話、 2.カッコウ、 3.涙、 4.ワルツ、5.子守歌、6.ロシアのテーマに基づくフーガ> :アレンスキー (ピアノ2台)
6.夏の思い出 :中田喜直 (ピアノ4台)
7.楽しき農夫:シューマン (ピアノ4台)
8.火祭りの踊り:ファリャ (ピアノ2台)
9.舞踏への勧誘:ウェーバー (ピアノ4台)
10.ロンド ハ長調:ショパン (ピアノ2台)
11.軍艦マーチのよるパラフレーズ :中田喜直 (ピアノ2台)
12.3台のピアノのための行進曲 石田匡志(ピアノ3台)
13.ヴァイオリン協奏曲:メンデルスゾーン(ヴァイオリン&ピアノ)
14.信愛なる言葉:カサド (チェロ&ピアノ)
15.オリジナル曲 ぶっちー:小3女の子の作詞作曲 (テノール&ピアノ)
オリジナル曲 夕陽に染まる空:大学4年女子の作曲 (フルート、クラリネット、ヴィオラ、チェロ、ピアノ)
16.至福:シューベルト
歌劇「愛の妙薬」より<人知れぬ涙> (テノール&ピアノ)
17.理想の人:トスティ
歌劇「トスカ」より<妙なる調和> (テノール&ピアノ)
18.朝の歌:レオンカヴァッロ
歌劇「リゴレット」より<女心の歌> (テノール&ピアノ)
19.ソナタハ長調作品521第1楽章:モーツァルト (ピアノ1台 4手連弾)
~~~休憩~~~
20.2台のピアノのためのアルメニア狂詩曲:アルチュニアン (ピアノ2台)
21.フィレンツェの街角、 薩摩伝承 : 満田昭人 (ピアノ2台)
22.4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調BWV1065:J.S.バッハ (ピアノ4台)
23.組曲第2番より<ロマンス><タランテラ> :ラフマニノフ (ピアノ2台)
24.組曲「パリ」 <モンマントル><サン・ルイ島><モンパルナス><バトー・ムーシュ>
<ロンシャン><エッフェル塔>:ミヨー (ピアノ4台)
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プログラムを手打ちするだけで大変・・・(泣)
演奏者は、幼稚園生から小中高校・大学生、普通の大学に進学しながらピアノや作曲をやっている人、
演奏家や指導者となったOB・OG、音楽学院の講師・・とさまざまでした。
感心したのは、ピアノだけのものについては、2つくらいのプログラムをのぞいてあとは全部暗譜、
見て弾いているものについても譜めくり人なしでやっていることでした。
それがいいとかわるいとかは別として、どれも非常に弾きこんでいることは明らか。ラフマニノフの2台はさすがに楽譜を置いてましたけど、自分で時々めくりつつ余裕でした。
ラフマ二ノフはOGの演奏で、非常にウマいと思い、名前を見てみました。第1ピアノの方は、姓は変わっていましたけど、あきらかに1つか2つ下の後輩で、当時は小学生だった子(今や立派な指導者&演奏家であるわけですが)。
あとびっくりしたのは、バッハの「4台のチェンバロのための協奏曲」で、これまたOG・OBの演奏でしたが、なんと全員暗譜。お互い顔見ながら弾いてる。そう長くない曲とはいえ、全楽章ですよ~。プロフィールを見ると勤め先もバラバラだし、だいたい4台の練習ってどうやってやるの??と思うのですが、信じられないくらい息が合ってて驚愕でした。これまた、1つ上の先輩と2つ下くらいの後輩がメンバーにいて、いやほんとにみんな立派になられたもんだ~・・と感動。
講師のおひとりは、一時期作曲のレッスン等で一緒に旅行したりしていた方なので、終演後ご挨拶にいきました。
しばらく「??」って感じでしたけど、下の名前で思い出していただき(私のほうが4つ下なもので、自分で言うのもアレですけど、当時は<Y子ちゃ~ん>とマスコット的存在・・・笑)、実に実になつかしゅうございました。
もちろん恩師には開演前に息子ともどもご挨拶。
ずっと舞台に立たれている先輩方は、遠目には全然年をとっておられず、姿勢やスタイルも高校生や大学生のときより良いくらいで、なんだかオーラも放たれていて、ほんとに素敵でした。
たどってきた人生が違うので当然といえばと当然ですけど、ちょっと・・じゃない、深く、わが身を反省。。。。
これまで、あまり同窓会というか、昔のあれこれをたどる気になれなかったのですけど、昔というより、まさに現在進行形の先輩後輩を見、またとうに70は越えておられるはずの恩師のバリバリ現役のお姿に接し、エネルギーをいただいた気分です。
一方で、「自分はこういうところで育ったから、ああいう(どういう?)傾向のある人間になったのかも・・」とも思ったり(笑)。3つ子の魂かもしれないですねえ。幼少期の教育をあなどってはいけないと、今更ながら痛感。