第9回「ベートーヴェンを弾く会」終了しました。
今年は初めてカワイ広島のホール(パーチェ)をお借りしました。
アクセスがいいのと、あと会場のキャパが小さいのもあるのでしょうけれど、かつてない席の埋まり具合でびっくりしました。
昨年午前の部で弾いたときは、弾く人間+2名くらいだったもので・・・。
私は第1回から参加しておりまして(というより旗揚げ企画段階から)、
途中からは2曲ずつ弾いております。
今年も2曲でエントリーの予定。10月半ばまでは他のことで手一杯で、一曲にしようかと何度も思ったのですが、
さすがに25番一曲ではいけないだろう、、と予定どおり25&28でエントリーしました。
ふだんの演奏会なら、MCしながら、いらんことしゃべりながら平気で弾くんですが、
今日はもう一言も口もきけない、ひとに挨拶もできないような緊張状態で、
結果、28番では事故も起こしましたけれども、これ以上やれない精一杯の状態でこの結果なのでもう言い訳しません(笑)。
この会は、テクニック的に弾けるとか、暗譜ができたとかということはむしろどうでもいいことに近く、
「あなたはこの一年どうすごしてきたか」とか「魂は磨かれたか?」みたいなことを見破られるというか、聴き破られる気がするので、
そちらのほうが恐ろしい。毎年心待ちにするほど楽しいのだけれど厳しい。
そして監修のH先生の演奏、毎回深く突き刺さるのですが、
今回も、今日の会のための時間をやりくりするのもやっとという、介護その他で過酷な状況の下、テンペストとワルトシュタインを弾かれました。
実は私は、テンペストは好きな曲とは言い難く、感動したこともあまりないのですが(殴)、
今日は特に3楽章、極限状態の人間ってこういうやりとりするんだろうな・・・という声なき声が聴こえてきた気がして、どっと涙が溢れました。
続いてのワルトシュタイン、対照的に生気と気力と光に満ち満ちていて、これも力をいただきました。
・・・・すごい会だ・・・・
来年は第10回、
「あなたが弾くなら譲るわ」と29番を弾く許可を得たというか、「50代前半に1回弾いといたほうがいい」というお言葉をいただきましたので、
29番「ハンマークラヴィア」取り組ませていただきます。
・・・・今から緊張する・・・・・
ところで、「あなたの28番弾いてた時の顔、ベートーヴェンのデスマスクに見えたわ」とはどういうことだろう?