~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

スケッチツアー本編

2008年05月31日 15時42分40秒 | 雑感
娘のスケッチについてきていて、キリンの事情ばかり書いていても仕方がないので、絵のことも少し。


朝、本日の注意が講師の方からあったのですが、その中に
「子どもがノッて描いてるときは、邪魔しない。それがたまたま集合時間にかかってもそんなことはかまいませんから、製作を優先してください。
逆に、行き詰まったときは、頻繁でもいいので休憩させてください」
ということがありました。

学校なんかだとこうはいかないのでしょうけど、本来、製作ってそんなものでしょう。誰にも止められない(笑)。


娘は最初、鉛筆でキリン2頭を描いてましたが、どうも余白が多い。で、私の熱心な勧めにより(笑)ダチョウを追加しました。

あとはアクリル絵の具で塗ったり描いたりしてましたが、いきなり「あ、そうだ。風も描こう」と言い出し、水気たっぷりの水色で「サー、サー」と風を描き出したのはいいのですが、調子に乗りすぎて下に描いた動物まで見えなくなった。

で、タイムアップ。

途中、講師の先生が二人来られて「いいじゃん」と上手に励ましてくださったのですが、本人としてもたぶん、「あれれ」な感じだったんだと思います。


最後に集合して、みんな描きかけの絵を並べたのですけど、幼稚園児でも、びっくりするようなデッサン力のある子はいるもので、そういうのを見ると、「なるほどこれがスケッチというものか」とあらためて感心します。
娘とは観察の精度が違う・・・


ところが、どういうわけか講評で一人の講師の方が、
「私が感心した絵があるんですが・・これです。
風も描いたということなんですが、動物だけでなくて、その場で感じたことまで表現してていいなあ、と思いました」
と言われました。
それって、娘の絵?

娘は
「あんなグチャグチャな絵なのにねえ。笑っちゃいけんと思ってきっと言ってくれたんよ」
と、なかなか冷静なコメントを言っておりました。

ほんと、何事もほめようはあるものです。
若い講師さんを見習わねば(笑)


というわけで、写真は、描きかけの、激仲良しのキリンです。

スケッチツアー

2008年05月31日 13時35分49秒 | 雑感
娘の造形教室のイベントで、動物園にスケッチに来てます。


娘はキリンを描くと言って、ずっとキリンに張り付くこと一時間半。
・・全然進んでない(泣)


その間、キリンさんは何をしていたかというと、どうも時期的に「醸して」おいでのようで、ずっとぴったり縦に並んでいる。

後ろは当然オスなのだが、人間なら即逮捕されそうな状態だ。

人間の目から見ると、すでに「合意」っぽいのだが、シュートはすべてすかされているし、メスはメスで何を考えてるだか・・

通りかかった男性方はだいたい「おっ!」とか、「リアル」とか「じれったいなもう!」と名残惜しそうに立ち去られる。


娘もさすがに、いくらたっても同じ並びなのを不思議に思ったのか、
「キリンさん仲良しだねえ。兄弟なのかな?」(・・兄弟はマズかろう・・)
とか、
「前、幼稚園の遠足で来たときは、キリンさんあんなにずっと一緒じゃなかったよ」
とか疑問に思い始めたもよう。


私としては、何よりも、キリンと同じスペースで飼育されているダチョウが気になって仕方なかった。

キリンのあんなことやこんなことを横目に、ゆうゆうと餌をついばんだり、
キリンのいよいよの時に、ごく近くで羽を膨らませて冷静な表情を見せたり、
なかなかあなどれないキャラクターなのだった。



娘の素朴な疑問

2008年05月30日 21時59分45秒 | 家族・友人等
娘にとって謎のペダル・・・まん中のソステヌートペダル。

それはなにも、娘にとって<謎>というだけでなく、かなり上級になってもなかなか使いにくいし、使ったものかどうか迷うペダルです。

まずは、これはグランドピアノにしかついていない(アップライトの真ん中は弱音装置であるのが普通です。またついでに言うと、左のウナコルダのペダルもアップライトとは仕組みが違います)

そして、踏み方が難しい(タイミングが右のダンパーぺダルとはちょっと違い、慣れないとちゃんとかからない)

最後に、よくよく練習していっても、かならずしも本番のピアノでよく調整されているとは限らない(それは、使う機会がかなり少ないからでもあります)


・・というわけで、なにも5歳児に教える必要はないのですが、あまりにも
「これはどうやって使うの?」ときくので、ちょっとだけやってみせました。
適当に、ラフマニノフの作品3-2風の、バーンと低音を伸ばしたまま、両手で和音を弾くようなフレーズをば。
すると、
「ああ、それ、私も使いたいとこあるんだよね」と言って、今弾いている楽譜を持ってきました。はて、このペダルを使わねばならないようなところはないはずだが・・・?

それはですね、左で「ソー」と全音符の2個分(当然タイで結ばれてます)を弾いている間に、右手で四分音符でメロディーを弾いていくもの。
「この左がねえ、長く伸ばすのが疲れるんだよね」
・・・・・・もしもし?・・たしかに使い方の理解としては間違ってはいませんけどね、左手を8拍分伸ばすのが「疲れる」とはいかに?
かなり善意に理解してやると、もしかすると娘は8拍分音を減衰させないで弾こうと考え、ぐいぐいと押し込んでいたのかもしれないと思えなくもないわけですが。

とはいえ、5歳児に真ん中ペダルの使用は不可能です。
さすがに補助ペダルにも接続できるようになってませんし(補助ペダルの3本のものは見たことありません)。
娘の弾くのに合わせて私が何回か踏んでやったのち、「当面はいらなし、ムリでしょ」と保留。



これに関連して<タイ>に関しては、もうひとつ言って(やって?)くれました。
同じ音が続いているところがあると
「もったいないからさあ、つないじゃおうよ」ですと。
そんなことしたら、リズムがなくなるじゃないですか?(笑)
それに「もったいない」、っていったい何が?(謎)



ちょっと前までは、「すべるから」と言って大ッ嫌いだった黒鍵なんですが、
最近はまあなんとか弾くようになりました。もちろんよろよろですが。
そこで疑問。
「なんで、ドもレもファもソもラも♯は黒い鍵盤なのに、ミだけ白いところなの?しかもファじゃん。なんで~・・・(泣)」
・・・いや、泣くことないと思うんですけどね。
「もうひとつ悲しいとこあるでしょ?」
「知ってるよ。シもそうだよ。ドになっちゃうんだよ。なんで~・・・(泣)」
・・・泣かれてもね、私にもわかりませんよ。


そういわれれば、たしかに不思議かもしれません。
慣れすぎて考えたこともなかったです。
いったいいつから鍵盤楽器の白鍵黒鍵はあの配列だったのでしょうかねえ。




調達のいろいろ

2008年05月28日 16時15分54秒 | 家族・友人等
ここ二日ばかり、いろいろなものの調達に追われていた。

ひとつは、バイオリン。
中学生の息子の方は、フルサイズで大丈夫なので、とりあえず主人と兼用ということでいいのだが、問題は幼稚園の娘。
この前先生からは
「そうねえ・・8分の1か・・4分の1か・・。4分の1でいいかな。
今、小さい楽器が出払っていて手持ちがないのですが、そちらであてはありますか?」
と言われ、4分の1サイズを心当たりにきいてみた。
まもなく日曜のうちに連絡がつき、昨日楽器を貸りにいった。
ただ娘は、114センチと数ミリという身長で、一般的には115センチが楽器のサイズの切り替え時となっているだけに、かなり微妙だ。
腕の長さによっては4分の1ではかなり苦しい感じにもなりかねない。
・・ということを、貸してくださる方に前日にお話したら、
「うち8分の1もありますよ。それも持って行きましょう」
と言ってくださった。
そういうわけで、今うちにはバイオリンが
16分の1、8分の1、4分の1、4分の4と4台ある。
分数カルテットが組める(爆)。
娘がどちらのサイズを使うことになるかは今度のレッスンで決定するだろうけれど、弦・弓・あご当てなどなどこれからメンテナンスが必要。



あとは何を調達していたかというと、子どもたちの下着類。
今まで着せてなかったわけではない。
自分の下着なんか誰に見せるでなし、よほどの不都合がない限り買い換えることはない(殴)。
・・というよりは、どこがどのようになったときが捨て頃なのかよくわからないし、また捨てるのもどうやって捨てたもんか面倒くさいのだが、
子どもたちは学校や幼稚園で日常的に着替えているので、いちおう気を配ってやっているつもりだ。
でも、下着というのはなんとなく「のびて」しまうし、短くなったからといって極端に見苦しいということもないので、なんとなくダラダラ着てしまっている。
さすがに、「小学校高学年で白ブリーフは・・・」ということがわかったときは買い換えたのだったが・・・(汗)。

そういうわけで肌なじみのよい、こなれた(?)肌着を着ていた彼らだったが、ここ数日で、二人ともいきなり「これがきつい、あれが小さい」と言い始めた。
・・・脱皮だ・・・
たぶん娘のほうは110というサイズが(だいたい105~115)、限界にきたのだろうし、息子のほうは140がパンクしたのだろう。
息子はすでに150超えているのだが、相当な細身なので横が入らなくなるということはまずない。が、さすがになにを着てもヘソ出しモードになってしまったようだ。
・・・・早く買ってやれよ・・・

実はうちにはもうひとり脱皮しかかっている人がいて、この方もどういうわけか成長のあまり、ズボンの買い替えを余儀なくされている。

・・・・こういう衣料費のかさみかたは、歓迎しかねます・・・


なんだ結局、私が一番安上がりじゃん(笑)。




バイオリン入門(もちろん私でなく)

2008年05月25日 22時28分51秒 | バイオリン
行ってまいりました、バイオリンの先生のお宅。

昼からの予定が午前ということになり、日曜の朝にしてはみなで一生懸命起きて(笑)、車でGO!
どういうわけか一家で出かけました。
うちから15分足らずで着きそうになり(・・ということは、20分以上待つことになります・・・)、途中でちょっと買い物をして伺うことに(・・・実は、伺うことだけで頭が一杯で手ぶらだった・・・殴)。

駅からほど近い住宅地にお宅はありました。
2階に直接入れるのですけど、二重扉の向こうは、白で統一された素敵なお部屋。
天井は高くアーチ型になっていて明るく、ピアノは某舶来メーカーの木目のもの。
インテリアも海外のものっぽくて、いかにも音楽家のお部屋でした。
先生は、お年はさだかではないですが、リンとされていてある種の<気>を感じます。


娘は「どんな先生かなあ」と昨日から繰り返し言っていたのですが、やはり恥ずかしさの裏返しなのか、いつもに増して落ち着きなく、インテリアをきょろきょろ見回したり、椅子からずりずり落ちたり、ガラスのテーブルに手をついてガタっといわせたり、あくびしたり、とたいがいの小動きはやってくれてました(泣)。
ただ、脱走したり、「帰りたい」とは言わなかったので、上出来のほうです。

「こんなんですが・・・お願いできますでしょうか?」と申し上げると、
「ええ、ここにきて寝てる子とかもいますからね(笑)。大丈夫ですよ」
・・・・・あ、ありがとうございます・・・・(涙)


ところで、なぜ上の子がテスト期間中にもかかわらず、のこのこついて来たかというと
「バイオリンの先生のお宅に伺うことになった」と話したときに、
「ぼくもやる」といきなり言いまして、かなりビックリ。
・・・なんですと?今までのあなたの習い事に対する取り組み姿勢からして、お母さんは大変大変不安でならないし、街中の「大人のためのなんとか」とは違って、いくら趣味でも毎日ちゃんと練習していかないと、お話にならないがそれでもやるのか?
と何回も言ったわけです。
ただ、ここ2年くらいほぼ何も習いごとをしておらず、中学に入ってからまたやりたいものがあれば何かはやらせたいと思っていたのですが、バイオリン?


先生がちょっと彼に質問されたときに、伺ってみました。
「このくらいの年からでも教えていただけるのでしょうか?」
そうしますと、
「専門にというと難しいけれど、趣味ならばやれますよ。
中1の半ばからきてる子がいますが、この子はオーケストラ部に入って全然弾けないのに次々とポジション移動のあるような曲をやらねばならず、それはそれに合わせた指導をしているのですが、一年たってずいぶんいい音で弾くようになりました」
とのことで、なんと息子までが入門することになりました(驚)。


あっという間に、うちでバイオリンを触らないのは私だけになり、一気に形勢逆転(爆)。
まあ、だれがいつまで続くかは見モノですが・・・。

当面は日曜の朝に、家族4人で出かける生活になりそうです。
習うものがバイオリンだけに、ダンナにはどうあってでもついてきてもらいますっ!
・・・ええ、どうせ私は「エー線買ってきて」といわれて、「A線」を買ってきた人間ですから・・・



いつのまにかの展開

2008年05月24日 17時27分12秒 | 家族・友人等
明日、娘をバイオリンの先生のところへ連れて行くことになりました。

ほんとにうちでもびっくりな展開だし、そこでつとまる可能性は相当低いのですが・・・(泣)

実は、娘に最初に習わせようとした楽器はバイオリンでして、それはたしか3歳にやっとなったくらいのころ。
通販で手に入れた中古とはいえ、とりあえず16分の1の楽器も持っています。
それ以前にちょこっと通ったリトミック教室になじめず、不安だらけだったので、とりあえず一回、街中の音楽教室のバイオリンのお試しレッスンに行ったところ、案の定脱走・・・・。
ガチンと閉まる防音室の扉に拒絶反応を示したようでした。まあ、それだけではないでしょうけど。

そのときは断念して、以前から知り合いの先生にピアノを教えていただくことにしました。

その後、16分の1を持っていることでもあり、5歳くらいから何度か習いたい習いたいといい出し、私に教えろとか主人に教えろとかいうのですが、私はもちろんですが、主人も手ほどきをするのは抵抗がある様子(それは、ヘンなこと教えてしまうんじゃないか、というおそれからなんでしょう)。

そしてまた街中の楽器店に連絡をとったのですが、これが取り次いでくれてないのか、先生が嫌がっているのかは不明なのですが、どうにもラチがあかない。やっと連絡がとれても、レッスンの時間がうまく合わない。
これはよくよくご縁がないのだろうと断念。

それからだいぶ時間が経って、先日県外の友人と話していて、その友人の知人のお嬢さんがこちら方面にバイオリンを習いに通ってきているときき、
「え、なんていう先生?うちも探しているんだけどバイオリンの先生ってよくわかんなくて」
みたいなことを言ったところ、友人がすぐにその知人に取り次いでくれて、その知人はあっという間に、その先の紹介者に電話をしてくれていたらしい。
・・・でもよくよく考えてみたら、県外から車で2時間以上かけて習いにくるなんて、うちにはおそれ多い先生なわけです・・・(汗)
で、その紹介者というのがなぜかうちの階下にお住まいの方で(驚)、上下に住んでいるのにもかかわず一回もお会いしないうちに、
「バイオリンの先生が『仮装さんて方からはまだ連絡ありませんね・・』とおっしゃってるらしいから早く電話して」と友人から電話をもらいました。(この時点で初めて、その先生のお名前や連絡先を知ったわけです)


もうびっくりですよ、ほんと。
友人と電話したのがゴールデンウィークあけの話で、それはまあ電話でのことですから、一日で話が伝わる可能性はありますけど、まさかそんなことになってるとはつゆ知らず・・・。
私としては、紹介者が階下の方だと知った時点で、「お会いすることがあったら、なんとなくきいてみよう」くらいの意識しかなかったわけです。

あまりの急展開だったのですが、とにかくその先生に失礼があっては、その間にはいっている3人の方々(!)にもご迷惑がかかるので、即電話しました。
「習いたいと思っているのは本当なのだけれど、娘の熱意もはかりかねるし、うまくのってくれるかも今の時点で親としては自信がなくて・・」みたいに、お話しました。
そうしたらそのH先生は「ええ、最初は弓を持つだけで大変な楽器ですので、練習は一日5分でもいいでしょう。そんなもんですよ」と。
少しほっとしましたが、娘の場合はそれ以前というか、まず、敷居を越えてくれるかがドキドキです。
どうも初回のハードルがどの習いごとも高くて、やる気マンマンで出かけても恥ずかしくなってしまうらしい。

で、あとから知ったのですけど、H先生はやはり相当なキャリアの方で、親としても敷居が高すぎます・・・


でも、ここまではどうも何かのご縁でトントンといってしまったような気がするので、あとはまあ娘がダメだったらそのときはそのときで、とりあえず明日お話だけは伺ってこようと思っています。


私としては、昨年の娘の発表会のとき以来のストレス(息子の入試など比べものになりません)で、今日はすでに生きた気がしません(爆)。

神棚があったら何か供えたい気分です・・・。




恒例 暗譜の話

2008年05月24日 00時41分21秒 | ピアノ
だいたい本番が近づくと、なんとかのひとつ覚えみたいにめぐってくる話題が、暗譜の話。

この前も某所でそういう話になりました。
「最近は、コンチェルトでもほかの楽器は楽譜を見て弾くことが多いのに(コンクールは別ですよ)、なんでピアノだけ?」と言うグチ。
チェンバロも、譜面はたとえ見なくても置いて弾くのが正式なスタイルらしいので、そうなると鍵盤楽器のなかでも「なんでピアノだけ?」みたいな話になります。

ひとつは、譜めくり人が必要だからという理由もあるかもしれません。
コンチェルトのときなんかただでさえ狭いのに、あそこに譜めくり人が入るとかなり邪魔だと思いますし、立ったりすわったりする人がいると目障りでもあります。
あとはいろいろと理由はあるでしょうけど、難しい曲になるとはっきりいって楽譜なんかみてるヒマないし、譜面を見るならず~っと見続けてないと、「あれ、どこ?」とふと思った瞬間にオチます。


理由はどうでもいいんですが、とにかく目下どうしても暗譜をしなければならないわけです。
私は、結構譜面を見て弾くので、完全に暗譜をする機会は少ない(殴)。
もちろんコンクールとかコンサートの時は極力やるようにしてますけど、サークルの発表会では、まず見てます。
今抱えている曲は、和音がぐちゃぐちゃしていて、臨時記号の嵐。譜面の印象と耳で聴いた響きと、実際に弾いている鍵盤の眺めが、必ずしも一致しない。
で、まだ目を閉じて弾いているときはいいんですが、ふと手を見てしまうと「あれ、この音でいいんだっけ?」とアワを食うことがあります。
これは恐ろしい。
現代曲ほど、不協和音がたくさん出てくるわけでもなく、ヘンな音を押さえてしまうと、ヘンなところはヘンにしか聴こえないと思うので、やっぱりちゃんと弾かないといけません(・・当たり前ですが・・・)。


これといって決め手のない暗譜対策ですが、現在進行中の練習について。


少しゆっくり「次の音は・・・」と考えながら弾いてみる。
そうすると、たいがいウロ覚えのところはこけますから、まずそこを埋めていく。
「ゆっくり・・」がポイントです。
アガッてしまった時にどんどん速くなるのは、ゆっくり次の音を待っている間に、頭の中から音がなくなって(忘れて?)しまうのではないかという不安のあまり、フライングをしてしまい、その結果、だんだん音の間が詰まってきてしまうんじゃないかと思います。

それと似た作業ですけど、たとえば家事をしているときとか、乗り物に乗っているときに、ずっと曲を頭の中に流していて、ある任意の箇所にきたときに、右手左手の音を、すべて瞬時に思い浮かべる。・・これはかなり難しいです。
でもこれができると、演奏中に一瞬の魔がさしてスになってしまったとき、少しは助かります。


あとは、他人に聴いてもらうとか、録音をするとかいう負荷をかける。
その時、たいがい1~2箇所あやしくなりますから、そういうときに、絶対に弾き直さず、その音から、あるいはその次の音、もっというと止まってしまった分進んでしまった音から(アンサンブルなんかだと必ず追いつかないといけませんね)、次を始める。
聴いてる方にとって、時間に逆らって音楽を巻き戻しされることは結構苦痛です。
たとえ、瞬間アナができたとしても、スルーして次へ進まなければならないと私は考えてまして、でもそのためにはあのグチャグチャの和音をどの箇所からでも掴む訓練がいるかと思うと、かなりツライです。


あとは、録音するにしてもただ繰り返して入れるのではなく、一回一回振り返って、コケタ理由を考える。
たとえば、ソナタなんかでは、再現部への移行の和音の意識が足らず、提示部と同じ進行で堂々巡りになってしまうことがあります。
(これで、ブラームスのソナタを5回リピートで聴かされたことあります。ちゃんとした演奏会だったんですが・・・)
あるいは逆に、提示部から再現部へ飛んで、アッという間に終わるとか(笑)。
これは形式と転調の確認をやればかなり防げるとは思いますが、本番は知りません(逃)。


暗譜できたころから、曲は「板についてくる」もんです。
それは複雑な曲であればあるほど、構造やら和声の進行をたたきこまないと覚えられないからであって、そこまでやってやっと「曲がわかってきた」ということなんだろうとは思いますが、
若い頃は、「最後まで通しで弾けるようになったら覚えてた」というのが結構ふつうで、それは曲の理解が伴ってのことかどうかはあやしいですが、取りあえず労力的には楽だったと思います。

だから子どもの頃に、バカみたいにたくさんの曲をとりあえず暗譜していると、あとが楽なんですよね。逆に忘れたくても忘れられないくらい定着してますし。

いまさらいっても仕方ないですが・・・・・





3拍子の魅力は・・・

2008年05月21日 22時11分31秒 | ピアノ
今日はちょっと久しぶりに、ピアノのお友達を4人ほどうちにお招きして(といっても、昼食持参・・・笑。出すのはコーヒーのみ)、なかなか楽しい時間を過ごしました。
最近のパターンは、しゃべり疲れたころ「じゃあ弾くか・・・」なんですが(笑)。


音楽以外の話のほうがずっと多いのですが、子育て話やお弁当作り話、はたまた懐かしの給食話(←これは、懐かしいのかトラウマなのかよくわからないのですが、<ソフトめん>と<くじらの竜田揚げ>と<欠席の子に持っていくわら半紙で包んだコッペパン>の3つは必須アイテム)の合間合間に出た話のひとつは・・・・


3拍子の話


・・・ほんと3拍子は難しい。大人になってピアノやり始めた人にとって難しいだけでなくて、子どもにとっても難しい。
「<1・2・3>とカウントしてごらん」というと、
「いち、に、さー、あん」と自然になってて、「おい、それって4拍子じゃないか・・」ということになる。
それって某芸人さんの、
「<3の倍数でアホになります>の、<いち、に、サン~>と<3>を強調するのと似てるよね。

たまたまそこにうちの息子が帰ってきたんですが、体育の腕立て伏せの時
「<いち、に、サン~>といったヤツがいて、<そんなこというと力抜けるじゃないか>と先生がいったとたんに、ぼくはガクっとくずれちゃったよ」

・・・う~ん、たかが数字のカウント、されど数字のカウント。
某芸人さん、奥が深い!


以前何かで読んだ話によると、日本に3拍子というものはもともとほとんど存在してなくて、あるとしたら「ナンマイダー」くらいらしいのですが(ほんとか?)、
一方西洋音楽の世界には数えきれないくらいの3拍子があり、メヌエット、ワルツ、マズルカなどなどの実に多数の舞曲。
さらにワルツならワルツのなかでも、いろいろなバリエーションがあって、
<いち、に、さん>の間が微妙に違う。

で、そのワルツなのだけれど、私たちの知り合いの女性で「ワルツ狂」みたいな人は寡聞にして知らないのだけれど、
男性だとウィンナワルツ専門のアマチュアピアニスト某氏とか、ウィンナワルツ大好きの某ご主人とか、ほかにもワルツ系を好んで弾く方々を散見するよね・・・・男性にとって、ワルツってどんな魅力を持っているんだろうか・・


ちなみに私は、どちらかというと、3拍子よりも2拍子系の曲、ジーグとかマーチが好きで、メヌエットやワルツは借り物感でいっぱい(笑)です。


なんとかしたい・・・・いち、に、サン~・・・アホにはなりたくないです(泣)


あらためて和音は難しい

2008年05月20日 23時09分43秒 | 見る・読む
学生でありピアニストであり指揮者でもある、内藤晃さんのインタビュー記事を読んでいて、
ピアノという楽器でハーモニーをつくる際の、タッチによる音程の調整(実際は音色による錯覚なのでしょうけれど)の話に、ほーっと感じ入りました。

和音を弾く際のバランスということは繰り返し繰り返し言われることですが、そのバランスをどうとるかということは、ふつうは経験や感覚によるところが大きい。
でも、おそらく、どうやれば誰にも美しく聴こえるであろうという理論的な拠り所はやはりあるはずなのであって、
なるほど、平均律で調律された現代のピアノで音程的にどこにムリがあるのかということを知り、倍音なども考えて、ひとつひとつの和音についてバランスを吟味していけば、バランスのとり方もおのずとある程度は決まってくるはずなのですよね。

「ドミソ」の和音を弾いたときに、どうしてもミはちょっと変というかキツイ気がしてならないから、なんとなく控えめに弾きたくなったりします(そうでなくても親指・中指・小指で弾くと、中指の音は若干弱くなりがちではありますが)。
「ドミソ」だけならまだしも、8~10音から成る和音を弾くということは、実は、とてもムリなことをやっているわけで、さらに、そのムリなものを響かせようとダンパーペダルなぞを踏んで、さらにムリをヒドイに変えてたりなんかするわけです。
そこで8音なら8音のバランスを考えなければならないのだけれど、その際「メロディーだから」「バスだから」「内声の重要な音だから」ということプラス、そもそも調和にムリのない音なのかということをよく考えなければならないんですよね。

和音はどうかすると公害、いや凶器ともなると思いました。


というわけで、倍音をあらためて調べてみましたが・・・・・
数式はカンベンです・・・(泣)

チェンバロレッスン(スカルラッティ&クープラン)

2008年05月19日 16時04分07秒 | レッスン&セミナー
イゾルデのせいなのかどうか、「少しイカレテきたのでは・・」との噂もいただいている私ですが、一方で優雅にチェンバロには通っております。

そういうものに出かけるとなぜか不思議な目に遭います。

まず行きのこと。バスを乗り継ごうとしていたら、新発売のペットボトルのお茶(500ml)をもらいました。よくティッシュなんかは配ってますが、いきなりペットボトルをもらったのは生まれて初めてです。
次に帰りのこと。バスのなかで、ポチっと冷たいものが落ちてきました。なんだろ・・と見上げてみると、バスの天井からしずくが。だんだんとひどくなり揺れにあわせて前後左右に水滴攻撃。バスの雨漏りというのも私の記憶する限り経験ありません。


それはともかく、チェンバロのほうは今日は前回と違ってかなり弾きやすく、気分よくレッスンを受けることができました。雨にもかかわらず、楽器のコンディションもよかったようです。

やっぱり難しいのがテンポの伸び縮み(いちおうルバートといっていいんでしょうか?)。
「拍どおりに弾いたっておもしろくないですよ。不思議な気がするでしょう?ちゃんと1,2,3,4と弾いてきたものとしては。でも、これはこういう楽器で、
いいところとか大好きなところはうんと強調して弾いてくださいね

といわれて、やりたい放題やると、いちおう規則みたいなのはあるわけで
「テンポをのばす前はさっと弾く。あくまでも枠のなかで伸び縮みさせるわけだから」とチェックが入ります。
この加減が奏者にまかされている分、センス次第なところが大きく、ほんとにサジ加減で上品にも下品にもなります。・・・難しい。

「素敵なところは最後まで音を見届けるつもでね。あと、装飾音は<おしゃれでしょ、見てみて>って弾くと、一瞬止まるでしょう?」
・・・なるほど。


今日はクープランの「修道女モニカ」にも入りました。
よくピアノの曲集にも載ってます。私もテキストはとりあえず「ピアノ名曲100選」を使ってます。
クープランは先生もよく演奏会で弾かれるのですが、やはりというか、この曲になったとたんに
「えっと、どこからやりましょうか。そうですね、レッスンをテープにとってあげますから、持って帰ってください。ここできくだけでは覚えられないと思いますから」
ということで、ありがたいことにテープまでとってくださいました。
フランスものはピアノ曲も数曲しか弾いたことがない私ですが、今回、バッハ(ドイツ)、スカルラッティ(イタリア-スペイン)、クープラン(フランス)ときて、何がどう違うかといわれれば難しいのですけど、何かが相当違います(笑)。
なにかミョーに音がつながっている(リエゾン)といいましょうか、切れ目をわざとずらしているといいましょうか、ふりふりのオシャレといいましょうか、見てみての装飾といいましょうか・・・とにかく異文化です。
クープランはその後のフランスの作曲家にも影響を与えた方ですので、このあたりじっくりやって古めのフランスからだんだん新しい時代へ向かうのも悪くないかもしれません。


来年あたり、人前でチェンバロを弾く機会もあるかもしれません。
その際は、怖いもの聴きたさで結構ですので、どうぞいらしてください。