~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

自楽

2009年10月31日 13時53分10秒 | 室内楽
勝手にコピペで申し訳ないんですが、あるフルート専門店さんのHPにこんなものがありました。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 第一線のプロのフルーティストが使っている楽器は、たいていの場合、その演奏者にとってよい楽器です。しかしプロフェッショナルにとってよい楽器がアマチュアにとってもよい楽器であるとは必ずしも言えません。アマチュアはプロにない特権があることに気づき、下記も考えてみてはいかがでしょうか。

演奏場所
 コンサート会場で演奏することを最終目的としているのか、自宅での演奏を楽しむのが目的なのかで、求められる音は違ってきます。もし、 ホールの隅々まで響かせたいのであれば、近くで多少は粗く感じられても客席できらびやかな音に聞こえる楽器がよいでしょう。自宅で楽しむのであれば、室内で美しく上品な音の楽器が好ましいはずです。
 また、一般的に吹奏楽では大きな音を求められることが多いですが、オーケストラやアンサンブルでは音量よりは美しいピアニシモを要求されることが多いようです。

年齢と体力
 一人の奏者でも若い頃と歳をとってからとでは楽器の好みが変わってきます。パワフルな奏者にはそのパワーをしっかり受け止めてくれる楽器、体より知性で表現をすることに集中するには、繊細な違いに対し的確に反応してくれる楽器がよいでしょう。

自楽と自己表現
 中国には「自楽」という言葉があります。中国の有名な楽器『鼓弓』は演奏を聴かせる楽器ではなく、自分が弾いて楽しむ=「自楽」の楽器であるといわれます。自分を表現するためにふさわしい音、自分を慰めるためにふさわしい音、どちらを欲しいのか考えてみましょう。

技術指向
 “なんば”という言葉をご存じでしょうか?古武術では今持っている力を巧みに利用して「難場」に対処することを良しとしています。難場(戦い)は体力や技術を身に付けるまで待ってくれません。それに対し、スポーツはトレーニングや練習によって足りない力を身に付けることを基本としています。あなたが選ぶフルートを、さらなる技術獲得のためのトレーニングマシンとするのか、あるいは今の力を効率的に発揮する道具にするのかで選ぶ基準は変わってくるでしょう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ピアノ奏者は基本「マイ楽器」ではないので、あまり、楽器についてあれこれ考えてもしかたのないところがあるのですが(もちろん、一般的に言うところの「いい楽器」を持っているにこしたことがありません)、自前のものになるとなるほどこういうことあるんだなあ、とあらためて思った次第です。
ホールなのか小さい部屋なのか、自分で楽しむのか人に聴かせるのか、即戦力なのかじっくり実力養成なのか・・・
楽器そのものを変えるわけではないですけど、ピアノでも演奏上いろいろとヒントになりそうです。

たまには他の楽器の検索もやってみるもんですね。





ファジーな感じがイヤな感じ

2009年10月31日 10時41分52秒 | 雑感
インフルエンザ、けっこうすごいみたいです。

近所の公立中学、どうも修学旅行先で感染・発症があったみたいで、知り合いの女の子も帰ってきたとたんにバタン。40度台の熱だそう。

昨日は息子の学校の面談でした。
成績をもらうのですけど、なにしろ試験半分しか受けてませんから、先生もとくに言うことがなく、インフルエンザの話してました。
なんと担任の先生も、例の学年閉鎖のときに罹っておられたそうで、39度後半の熱だったそうです。新記録、とおっしゃってました。
先生には小さいお子さんがおられるので、実家に戻され、長期間お子さんにも会えず。うちでも「お父さんがいるからそっちいっちゃダメよ!」だったそうです。
先生に「おとなも罹るんですね~。もっとも先生はお若いですから」と申し上げたら、「職員室でも何人か罹ってましたけど、だいたい20代、僕くらいがギリギリでしょうか」とおっしゃったので、「じゃ私は大丈夫ですね!」といいましたら、返事に窮しておられました(←若い先生いじっちゃいけませんね、反省)。

今のところ年齢の低いところに集中している感じがあるのですけど、そのうちに大人も罹り出すという可能性があるような気がしますし、どうも私の感じでは、流行始めより症状の重いものも混じってきているような・・・。
熱はほとんど出なかったという人もいるみたいなのですけど、出る人は出る、しかも日頃は病気知らずなのに突然出る、ニュースなんかみると、重症化する人は突然重症化するみたいですし。

通常のインフルエンザについてそこまで知っているわけではないので比較ができないのですけど、表面的な症状はそこまで重くなくても、なんだか気味の悪いモンがひそんでいるみたいで、嫌な感じです。
あまり当たってほしくない「感じ」なんですけどね・・。




ひとりで弾くのは淋しすぎる

2009年10月30日 15時20分59秒 | ピアノ
このまえ娘がこっそり教えてくれました(ここでばらしたらこっそりではないですが・・・)。
将来の夢~~~オーケストラでピアノとバイオリンを弾く人

ここ思わず笑ってしまうところなんですけど、いやいや子どもの夢を笑ってはいけません。
常識的に考えるとあり得ないのですが、それが夢というものでもあります。

バイオリンはともかく、娘はピアノもオーケストラの一員だと思っているようで(もちろん楽器として加わることはあるわけですけど)、ソロ演奏のほうがイレギュラーだと思っているフシがあります。
この前、娘の発表会のプログラム見ていたら、かなり内容的に難しい曲があったもので(中学生)、思わず「お母さん、これは弾けないかもなあ」と言ってしまったわけです。そしたら、娘いわく「オーケストラでピアノ弾く人でも弾けんの?」

・・・なんと言ったらいいんでしょうか?(笑)
だいたい私は職業的にオケでピアノ弾く人ではないし、たまたま2回だけ素人オケに混ぜてもらったというだけのこと、
次にオーケストラの中で弾くピアノよりは、単独で弾くピアノのほうが青天井の難易度だということ、
この2点において娘の認識はちょっとヘンなのでありますが、それを無碍に訂正するのも憚られまして、沈思黙考してしまいました。


考えてみたら、娘は実は私がソロを弾く姿をあまり見たことがない・・・
コンクールやちゃんとした発表会の時は家族ごと留守番させますし、サークルの発表会でもソロのときは帰すことが多いです。それはもちろん騒ぐからですが・・・(汗)。
人前で弾くのをちゃんと見たのは、3年前と今年の大野オケの時。それもパーカッションの隅っこのほうで、いるかいないかわからないような地味さで弾いていたときだけなんではないかと。
アンサンブルは先日のサークル発表会で少しは見ていたかもしれません。

もともと娘は人前に出るのがあまり好きなタイプではなく、2年前の初めての発表会のときは、夜な夜な「あんな広いところに独りで出るのは淋しすぎる~~~」と大泣きしていました。恥ずかしいとか怖いのではなくて「淋しい」らしいです。私はそういうことを考えたこともありませんが(爆)。
なので、おそらく「オーケストラの中にいればピアノも淋しくない、これだ」と思ったのでしょう。こういう動機でピアノやってる子どもっているんですかね?たいがいは「一人でかわいい服着て上手ねってほめられたい」って感じではないかと。
・・・・でも、そういう気持ちというのは変わるものではあります。
私自身は、趣味で再開するまでは、ソロ命、連弾なんかつまらん・・というタイプでしたので、この年のなってこんなにソロに後ろ向きなる時期がくるなんて考えてもいませんでした。
別に、緊張するからいやだとか暗譜が怖いとかそういう理由ではありません。
どちらかというとそれは逆に年々なくなってきていますので、弾くことそのものは別にいいのですけど、ぜひ弾きたいという気持ちが湧いてきません。
舞台に出れば出たで楽しいんですけど、そこまでがなんとも・・・。
練習も好きですし、舞台で弾くのもかまわない、・・・要は日常から舞台にシフトしたいというモチベーションが希薄なんですね。
アンサンブルになるとそのあたりは「みんなでやろう!」になるので、勝手に盛り上がってくるものなのですけど、ソロはそこが難しいです。


別に仕事でもないのにそういうゴタクを並べているということは、「どんなボロでもいいから生のピアノを弾きたい、グランドだったら文句なし。少しでも響きのいいところで弾きたい、そのためにはコンクールだってなんだって受ける」という渇きの時代は過去になりつつあるということなんでしょうね。

そういう私に娘は何を見ているのか・・気になるところではあります。





たまたまコンサートに

2009年10月29日 22時36分11秒 | 室内楽
いきなりですがチケットが手に入りまして、演奏会を聴きに音大まで行ってきました。


<プログラム>
1.チャイコフスキー:「くるみ割り人形」より--小序曲~金平糖の踊り~トレパーク~アラビアの踊り~花のワルツ(2台ピアノ 戸梶美穂&前田麻紀)
2.モーツァルト:「フィガロの結婚」より<恋とはどんなものかしら>(メゾソプラノ藤井美雪、バイオリン田野倉雅秋、チェロ秋津智承、ピアノ戸梶美穂)
3.サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ(田野倉雅秋、戸梶美穂)
4.ハルヴォルセン:ヘンデルの主題によるパッサカリア(田野倉雅秋、秋津智承)
5.バッハ:「マタイ受難曲」より<憐れみたまえ、わが神よ>(藤井美雪、田野倉雅秋、戸梶美穂)
6.ベートーヴェン:ピアノトリオ第4番変ロ長調作品11「街の歌」
(田野倉雅秋 秋津智承、前田麻紀)

アンコール 「踊り明かそう」(出演者全員で。ピアノは連弾)



親しみやすい曲が多かったです。
唯一「ハルヴォルセンのパッサカリアって?」と思っておりましたが、聴き始めたら思い出しました。
うちに楽譜あります(爆)。しかもヘンデルのオリジナルのクラブサン組曲とハルヴォルセンのものの両方。ただ、うちのはバイオリン&ヴィオラだったと思いますが・・。
「くるみ割り」はとても柔らかで綺麗な、どちらかというとフランスっぽいような音色でした。私自身があまりフランス系の曲のリサイタルを聴きに行かないもので、かなり新鮮な響きで驚きでした。こういう響き、こういう奏法もあるのだな・・・好みの問題は別としても感覚は常に柔軟にオープンにしておかないといけません。

ひさしぶりに歌を聴いたのですけど、すごいです、歌手さんの引力。
場をさらうという点においては、器楽組が束になってもかないません。私は<メゾソプラノ>が大変好きなもので、堪能いたしました。

弦楽器、とくにバイオリンは最近、どうも技術に目がいっていけません(笑)。以前は音楽として聴いていたので、あまり弾き方なんかマジマジ見てませんでしたけど、このごろは技術が気になって、音楽に集中できません(殴)。それもこれも子どもがバイオリン習い始めたせいなんですけどね。今日も、「い、いま、あの速いパッセージ全部スピッカートで弾いたよね!?」とか、「あんなに軽く弓もっているのに、音はボリュームあるんだよねえ」とか、いちいち感心してしまう。しまいには「・・同じ楽器とは思えん・・」(笑)。
ピアノは最近は弾き方は見てないのです。だいたい右後方にすわって、音の響きかたを気にしているのと、弾き方はなんとなく想像がつくのとで、どちらかというと大きい聴き方してます。あとアンサンブルだとバランスを聴いている時間が長いです。
ベートーベンのトリオは見事でした。まずは、どの楽器もまったくミスがない。このレベルのプロなら当たり前かもしれませんけど、どの楽器も超のつく余裕で、ミスなど想像もつかないという安心感抜群の演奏というのは意外にないもんです。それと、やはり音色やリズム、フレーズの歌わせ方のレベルが合っていて、3人の個性が出ながらまとまっているというのは、すごいこと。自分でもちょろちょろっと室内楽やってみて思うのですけど、トリオは難しいです。もちろんカルテット、クインテッドと人数が多いのも大変なんですけど、「3人」というのはなんとなく特殊な気がします。

思いがけず出かけた演奏会でしたけど、楽しいひとときでした。
これくらいの規模の演奏会がもっと頻繁にあるといいんですけどねえ・・・






サギ

2009年10月29日 14時43分28秒 | 雑感
まだ微妙な段階なのでなんとも言えないのですけど、例の事件です、結婚詐欺とかなんとかいうあれ。

だいたい詐欺というのは、どうかするとコメディーにされたりするようなタイプの犯罪・・つまり人の命そのものはおびやかされないようなタチのものだと思っていたのですが(もちろん凶悪なケースがないわけではないです)、もしそうでないとしたら、ものすご~くオソロシイです。
たとえば「『振り込め詐欺』に応じなかったから、うちに放火された」とかいうことがあったらどうするんだ、という。「・・オレだけど~」で始まるということで「オレオレ詐欺」と言われたりで、なんかこう「クスっ」としてしまうようなところがある犯罪だと思うのですよね。だって<サギ>なんですから。
もし、この女性が犯人だったとして、単独での犯行なんでしょうかねえ?


この事件でびっくりするのは、みんながネットつながりというで、30代から80代までネットの住人。物品購入からスケジュールからすべて記録に残ってたりなんかするわけです。
なもんで、「これから彼女と旅行です~」と書かれた数時間後に変死してたりすると、「そりゃおかしいでしょ」ということになるし、女性のほうもこれでもか、というくらい写真入りの日記を残しているわけですよね。
10年前にはなかった犯罪ですねえ・・・。

それにしても、結婚詐欺というからもの凄い美人かと思ったら、まだ写真も出ていない段階で「小太り」「スタイルがいいというのではない」「美人とかいうアレではない」とか言われてて・・・。
なんだかよくわかりませんけど、やっぱり詐欺と殺人は一緒になっちゃいけないと思うし、一緒でないことを祈りたいです。

AERA最新号

2009年10月28日 19時12分35秒 | 雑感
AERA最新号買いました。

表紙うれしすぎますっ!
中をみると、表紙と全然違うおちゃめ系マエストロが(笑)。
記事も音楽雑誌とは違う切り口で、高校時代の話(合唱部での話)、高校の後輩の話(ひとつ下にも大変ご活躍の指揮者がいらっしゃるんですね!びっくりです)、意外なB級グルメの話などなど、楽しめました。
こういう記事好きです、私。いつも「なんか不思議なお方だな~、どういったらいいのかな?」と言葉を探していたのですけど、今回「おおっ、なるほど。さすがプロのライター!」と思いました。

今書店に並んでいます。
ご興味のおありになるかたは、お買い求めなり、立ち読みなり(殴)、されてくださいませ。

あのサケは今・・・

2009年10月28日 18時49分51秒 | 雑感
一昨日のことなんですが・・・

冷凍庫を引き出したところ、パタンとなにかが落ちてきました。
・・・???・・
スモークサーモンのパーッケージでした。
まだ使ってないのがあったのね、おかず一品増えた~(嬉)と冷凍庫に戻しておきました。
夕飯の準備の時、「そうだ、あれ」と思って取り出したんですね、くだんのサーモンを。
すると、なんだかちょっと黄色っぽい。
もしかすると少し古いのかなあ、と思って消費期限を見てみたわけです。
するとシールに記載されていたのは

製造年月日 03.3.12
品質保持期限 04.3.11



・・・・どういうことですかっ!!!!

いくら私でも、年1回くらいは冷蔵庫の大掃除してますし、だいたい、このマンションに引っ越してきたのは2005年6月なので、そのときには冷蔵庫をスッカラカンにしているはずなんです。
2003年3月っていうとあなた、息子は7歳、娘はまだ生後5ヶ月ですよ。私まだバンバン母乳出してて現役(?)でした。なんでそんなころのもの、しかもナマ系のものが、しゃあしゃあと冷凍庫から出てくるんでしょうか?
・・・・さっぱりわけがわかりません・・・orz

冷凍庫の引き出しの底にぴったり張り付いていたとか、引き出しの奥に墜落していたということなのか?

・・・・冷蔵庫の前で頭を垂れ、ひっそりと疲れた私でございました。


巨匠D先生レッスン聴講

2009年10月27日 14時58分58秒 | レッスン&セミナー
かつて「ウィーンの三羽ガラス」と呼ばれたおひとり、デムス先生のレッスンを聴講して参りました。
1928.12.2生まれでいらっしゃいますから今年で81歳。
2年前の今頃にもレッスンの聴講をさせていただいたのですけど、レッスン生はいきなり大声で怒鳴られるわ、聴講しているほうもドキドキするわで、相当緊張度の高い時間でした。今回どうしようかなあと思ったのですけど、巨匠は、ポンポンとアメリンクとかフィッシャー・ディスカウの伴奏をされた時の話などをされるので、やはり貴重だと思い、出かけました。

今日も驚くほどお元気で、突然怒り出されたり、髪の毛をひっぱったりされてました(汗)。

いろいろなことをおっしゃってましたが、2年前と同じようにメモのまま書いてみたいと思います。


〇ブラームス 117-1
・ゆりかごというのは規則正しく揺れるのではない。左の方に少し大きくゆれる
・117-1には歌詞がついているけれど、もしついていなかったら自分でつけて歌ってみる(・・・といってもドイツ語なので、これは大変そうですが・・・)
・テンポの設定をよく考える。中間部がゆっくりならば最初はどう出るべきか?自分がこれから弾こうとするものをよく理解して弾く。
・キリスト教は、カトリックであってもエヴァンゲリストであっても音楽が必要。es-mollはいちばん哀しい調。マリアの夢、わが子が十字架にかけられたという。
・動きを大きくするのはあまりよくない。アメリンク(声楽家)は動きが大きいとそれだけで空気をたくさん使ってしまうのだ、と言っていた。
・音楽家は正しい表現をする必要がある。音価の大きいもの(つまり長い音符)を大切に。
・二度の進行が含まれている箇所ではペダルに細心の注意を払う。
・鍵盤を内面的に押す。指先の感覚を研ぎ澄ませて。
・2つ目の音は静かに。4つ目のフレーズが最も大切な場合が多い。
・アルペジオは大事に。ハープの響きのようで、歌の伴奏には適したもの。
・二重縦線につけられたフェルマータは、曲に穴をあけるのではなく流れは止めずにゆっくりするためのもの。
・細かい音符がたくさん出てくるところは少し軽くする。

〇ブラームス 118-2
・この曲はアンダンテなので、ゆりかごではなく、お母さんが子どもを抱いて歩いているように。
・(フレーズの)最高音がAであるということは、歌を意識していると考えてよい。ソプラノでは安定して歌える高さ。BやHになると少しきつくなる。
・高い音のあとは呼吸してよい。
・ルバートというのは、息の配分と考えていい。高い音にたくさん息が要った場合は低いところで足りなくなるが、それが不自然にならないように。
・スラーのあと手首で音を抜く。1センチでいい。
・アインシュタインは空間と時間は同じと言ったが、私は「響きと時間は同じところに属する」と言います。これはフィッシャー・ディスカウの伴奏をして学んだ。
・音楽的に弾けば、たとえ2台で弾いてもぴったり合うものだ。
・中間部は声楽ではなくインスツルメンタルのものだと思うが、上のメロディーがバイオリンだとすると、下はヴィオラ。繰り返しをしたあとは、ヴィオラの方を出したい。
・fis-mollはとても豊かな調。そこからFis-durに転調。天上の音楽。
・この曲の形式は、A→B→ファンタジー→Aとなっていてこのファンタジーの部分が大切。
・コーダはない。シューマンだったらさぞいいコーダを書いたと思うが、ブラームスは書かなかった。

〇フォーレ 三つの無言歌 Op.17-2&3
・フォーレの弱点: 
     ①伴奏が単調 ②不協音がたくさん入っている ③繰り返しが多い。
・上記のような弱点がある場合は演奏が一流でないとならない(つまり曲の不出来をカバーする・・・)。不協音についてはペダルを踏むとき気をつけなければならない。
・日本人がペダルがヘタなのは、練習のとき履いていない靴をいきなり本番で履くからだ。ペダルの練習はうちでも靴をはいてやりなさい。ケンプは日本にきても靴は脱がなかったそうだ(笑)。
・ピアノの難しいところは、音が減衰すること。ということはどういうことかというと、次の音を弾くときは前の音の減衰したレベルに合わせて弾かないと、突出した音になってしまうということだ。
・フランスの曲はフランス語を勉強するといい。語るように弾く
・フォーレでは実はあまりリタルダンドはない。
・バスが抜けたら、ソプラノもクソのようなものになる。(←これ、かなり汚いドイツ語でののしっておられましたが、通訳の方が必死でカバー。今度バスが抜けたら髪の毛ひっぱる~と言っておられました)
・コーダはサブドミナントから始まることが多い。
・実は作曲家自身も、「この曲はもひとつだ~」と感じることがあって、そういうときはやたらdolceとかdolcissimoとかの指示が増える(爆)
・楽譜のある音符に大きく〇をつけたりするのはやめましょう!意識して変に突出した音になったりするから。
・カンタービレというのは「歌うように」という意味だけれど、「歌のテクニックで弾く」という意味もある。
・パリにはいわゆる「ちょっとした愛」というものがあります。今夜ダンスして、またいつか会えたらいいね・・みたいな。そういう曲はそういうように弾く。また楽譜が売れるように、女の子たちが喜んで弾くように作られた曲というのもあります。手遊び的に作曲されたヤツ。そういうものは必死で弾かない。さらさらっと弾く。

〇モーツァルト K331 第1楽章&2楽章
・ウィーン原典版とヘンレ版とで作曲年が違っている。半分がパリで半分がウィーンで作曲された可能性がある。
・このソナタは第1楽章A-dur、第2楽章A-dur、第3楽章A-durとなっていて構成が変わっている。なので、作曲された場所や時間が異なったものを合わせて出版した可能性が否定できない。
・付点のリズムは3対1でかっちり弾く(・・幼稚園生のように??)、鋭い感じで弾く(・・フランスの某音楽院のように??)、音楽的にやわらかめに弾く、の3種類がある
・手は心の延長です
・日本とパリでは原典版を偏重するあまり、平板なモーツァルトが多くなっている。何も書いてないから何もしないというのはナマケモノだ。
・スフォルツァンドとは何か?・・アクセント?・・そういうことをきいているんじゃない!心で答えろ!Schmerz(痛み)だ。
・モーツァルトではスフォルツァンドは注意深く押す感じ
・繰り返しについては音楽的な構成を考えて決定する。すべてをやる必要はない。
・トリルでナーバスにならないためにはどうしたらいいか?数をきちんと決めておくこと!
・日本ではモーツァルトのスタカートは短かすぎる傾向がある。20%とかでなく45%以上あっていい。響く音であること。
・第4変奏の拍頭の左手にはアクセントを絶対につけてはいけない。つけないためには鍵盤にしっかり手を置いて準備してから打鍵する。
・変奏1~4が通常のソナタの第1楽章、変奏5が第2楽章、変奏6が第3楽章にあたるので、変奏5と6については繰り返しをしたほうがよい。
・連打は同じ指でやったほうが良い場合がある。
・死んだ音はひとつも許されない。
・走らないためのMedizin(薬)が欲しいか?それはなんだと思う?ちゃんとフレージングを楽譜に書き込んでおくこと!
・p(ピアノ)がmp(メゾピアノ)にしかならないのは良くない。
・昔、自分たちが使った版(ペーター版ほか)にはいろいろ書いてあって、いいモーツァルトの演奏ができた。ナマケモノにならないために原典版にもいろいろ書きこんでください(もし自分が死んだあと古本屋に売るつもりがないならね・・・)。


めちゃめちゃアクの強い巨匠で、フランスへのひと含みとか、ここには書けない某ピアニストへのチクリもあったのですけど、弾かれているときの表情や、おっしゃることはひとつひとつ沁みました。

・・・・そうか、走らないためのMedizinなのかフレージングは。トリルもちゃんと数決めとこう、っと(殴)。









別にやりたいわけではないけど

2009年10月26日 22時14分54秒 | 雑感
これってダメですか・・・
日本でも×ですか・・・


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自宅の台所で裸のままコーヒーを飲んでいた男性が、家の前を歩いていた女性にその姿を目撃され、通報を受けた警察に公然わいせつの容疑で逮捕されてしまったのだ。
この男性は米バージニア州に住む29歳の男性。事件が起きたのは10月19日朝で、目を覚ました男性は、裸のまま台所に向かいコーヒーを飲んでいた。そのとき家には5歳の娘と2人きりで、他人の存在を気にすることもなく、快適な姿で過ごしていたという。
しかしこの男性、家の外への注意が足りなかった。子どもを連れて家の前を歩いていた女性が、道路に面した大きな窓から男性の裸を目撃。女性は「男性が裸を露出している」と警察に通報し、男性は逮捕されてしまった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


一階だからマズイんですかね?
二階だったら?何階でも外から見えるようだとダメですかね?


・・・かなり慌てている自分はなんなんだろう?(殴)


ちょっと前に、都内某有名大学の某サークルのメンバー数人が、学園祭の前宣伝ということで駅を裸で走りぬけ逮捕されたらしいです。
そのサークルの性質やらなんやら考えると、アートな表現のひとつとしていいではないか・・なかなか草食系男子もやるではないか・・と思ったのですけど、やっぱり逮捕ですか。まあ仕方ないですね。
ストリーキングが流行った時代もかつてあったようですが、捕まってもあまりあるなにかがあったのでしょうね。いや、あると思いたい(・・逃)。


路上はさすがに犯罪でしょうけど、家のなかでもダメっすか・・




サークル発表会

2009年10月25日 19時38分32秒 | ピアノ
本日午後はサークルのコンサート(発表会)。
今回はエントリーが少なくて時間が余りそうだったため、援軍を要請。知り合いや家族に声をかけ、1週間くらい前から練習をした曲(おもに連弾)もけっこうありました(汗)。
アンサンブル多かったですねえ~
サークルメンバー同士の連弾は、急ごしらえにしては、なんとかなっていたというか、相手のナリとクセを毎月の酒の席で学んだ成果が出ていたというか(爆)。昨日ドロナワの練習があったようではありますが、なかなか味のあるイイもんでございました。
プログラムは以下です。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 1.ソロ(小学生)     クレメンティ:ソナチネOp.36-1第1楽章
 2.ソロ(小学生)     ハイドン:ソナタHob.XVI:35第1楽章
 3.チェロ&ピアノ     ショパン:チェロソナタ 第2&3楽章
 4.ソロ         ベートーベン:ピアノソナタ第8番2楽章
 5.ソロ         ベートーベン:ピアノソナタ第8番3楽章
 6.連弾(小学生&おとな) 久石譲:「天空の城ラピュタ」より<君をのせて>
 7. ソロ          メンデルスゾーン:ベニスのゴンドラの歌 第1 作品19の6・第2 作品30の6
 8. 連弾(高校生&おとな) ディズニー:小さな世界 ジッパ・ティー・ドゥー・ダー  白雪姫メドレー
 9.ソロ          ベートーベン:ピアノソナタ第5番1楽章
10.連弾          リスト 大宝博 編: ラ・カンパネラより
11.ソロ(中学生)     グリーグ:トロルドハウゲンの婚礼

             ~~~ 休  憩 ~~~

12.バイオリン(小学生)&ピアノ ベートーベン:メヌエット
13.ソロ             ベートーベン:ピアノソナタ第9番1楽章
14.連弾       ディズニー:チムチムチェリー 星に願いを
15.ソロ             リスト:愛の夢 第3番
16.サックス&ピアノ       ラフマニノフ:ヴォカリーズ、 アントニオ・カルロス・ジョピン:イパネマの娘
17.ソロ             ランゲ:花の歌
                  オースティン:アルプスの夕映え
18.連弾       植松伸夫 作 秋山さやか 編:ザナルカンドにて~素敵だね 、 植松伸夫 作 大宝博 編:チョコボのテーマ~デブチョコボ現る、 植松伸夫 作 大宝博 編:Vamo’alla Flamenco
19.ソロ             GAUDIO BOB:君の瞳に恋してる
                  マイヤーズ:ディア・ハンターのテーマ
20.ソロ             リスト:ファウストワルツ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


個人的には、後半のプログラムを興味深く聴きました。
司会者いわく「夫婦になったら半日ももたないだろうといわれる幻のペア」、の連弾(14番)は、意外なことに、いい息で弾いてまして、しかもファーストの彼が指もふるえず落ち着いて弾いていたという(笑)。相性ってわからないもんですね。これはイケます。

続く「愛の夢」の彼はこれまた、なにがあったのかわかりませんが(ニヤッ)、新境地を開いてまして、落ち着いてしっとりと丁寧に瞑想状態で弾いてましたねえ。なかなか色気のある演奏でございました。

サックス&ピアノというアンサンブルは当サークルでは始めてのプログラムでして、まずは曲の組み合わせが素晴らしかったですが、演奏もお客さんに「聴かせる」ものでした。最後にアンコールで、同じものをご無理を言って演奏していただきました。

次のソロですけど、こういう発表会っぽい名曲をさらっと弾けるのはいいなあ・・と思います。子どもが弾くのも悪くないのですけど、大人の男性が弾くのはなかなか粋です。しかもあのガタイでねえ・・(笑)。

18番は、あれファイナルファンタジーでしたっけ?親子といっては失礼ですけど(殴)、なかなかうるわしい組み合わせでした。Hくんのノリが見ていて楽しかったですね。

19番のソロはこれまた曲の組み合わせが良かった。やっぱり人前で演奏することの好きな方というのは、プログラムに配慮がありますね。演奏も聴かせてくれるんですけど、それ以外の点でもいつも学ばせていただいてます。

ファウストワルツ、期待に応えてくれてありがとうございます(笑)。本日は演奏もさることながら、名司会ぶり、オドロキでした。飲んでるときにおもしろいこと言うのは知ってましたけど、素でもオモシロイんですねえ。いやいや、ピアノにバイオリン、工作に名司会、と多芸ぶり、恐れ入りました。


・・・ここまで書いて、せっかくなんで全部いきますか・・


1&2番は、男の子の兄弟なんですが、おかあさんがサークルのメンバーなので、ときどき練習会に来てくれてます。素直ないい音なので、これからも続けてほしいなあ、と思います。なかなか男の子は続かないものなんですけど(うちをはじめとして・・汗)、サークルのおじちゃんたちの良いお手本(?)もあることなので、ぜひぜひ。

4&5は「悲愴」ソナタの2&3楽章で、このとき私は着替えかれこれでウラにいたのですが、この曲はやはり大人が弾くのがいい、大人に弾いてほしい、と思いました。第2楽章の演奏者は、昨晩まで出られるか出られないかわからない状況にあったのですけど、大変な毎日をやりくりして練習、そして本日よく出ていただけたと思います。第3楽章の演奏者は、4人のお子さんを連れての参加、ウラでお子さんがお母さんを見ようとしてか物音を立てられたのにも負けずに(笑)、弾き通されてエラかったです。私も子どもがうんと小さいころよく二人つれてウロウロしましたけれど、子どもが気がかりで気がかりで、弾くのはいいのだけど、終わるとぐったりしたもんです。徹夜でお仕事されたりの日常もうかがってますので、いやあ、母は強しだなあ、と思います。


ベニスのゴンドラ、もうこの曲はベテランなんですから落ち着きましょう(笑)。落ち着きさえすれば問題ないんですから。

8番の連弾はメンバーと高校生だったのですけど、高校生はあまりキャリアは長くないそうです。始めたのが遅くても、こうやって連弾も楽しめますから、ぜひこれからも続けてくださいね。

ベートーベンの5番と9番のソナタは12月が大きな本番で(これには私も出るのですけど)、手堅く進んでるな、と思いました。今日は第1楽章のみでしたが、あとの楽章も弾き進めてこれから全体の構成にはいるのかな、と思います。私もまだまだこれからなので、勉強会でもしながら12月を目指しましょう。

グリーグは、私関係で出演してもらった中学生ですが、この曲は人前で弾くのは初めて、暗譜もちゃんとやるのは初めてだったようなので、こういう場で弾かせていただいてよかったのでは?と思っております。たぶんこんな平均年齢の高いところで弾いたのは初めてでしょう(笑)。緊張みなぎる発表会やコンクールだけではなくこんなところもあるということで・・・。


ということでひとめぐりしましたか・・
私が弾いたのは、チェロとのアンサンブル、娘との連弾(ラピュタ)、娘のバイオリンの伴奏、あとメンバーとの連弾(カンパネラ)です。
チェロは6月に第1楽章をやりましたので、その続きをやろうという話があるにはあったのですが、今日の会のためにいきなり2週間くらい前から練習。合わせ3回、レッスン1回でした。第4楽章もそのうちやりたいと思っています。
ラピュタは実は、息子が幼稚園のころ、ほぼ同じ曲(ただし<空から落ちてきた少女>のほうでしたので、ちょっとバージョンが違います)を主人のバイオリン&息子と私の連弾でやったことがあります。このときはたしかスズも入れました(笑)。まさか娘がこれをやると言い出すとは思っていなかったのですが、兄妹違うようで似てるんですね。11月3日のピアノ教室の発表会でも弾く予定です。
バイオリンは今やってる曲を先生にも内緒でやったので(子どもたちのバイオリンは発表会がありません)、まあ、余興ということで・・・(笑)。
ラ・カンパネラは、ソロは一生縁のない曲というか、ピースを見た時点で「ムリ・・」と笑えてしかたない曲だったのです。連弾の簡単バージョンということでやってみましたけど、これ結構拍子がとりにくいというか変拍子っぽいというか、聴くはヨイヨイ、弾くはヲイヲイ、な曲なんですねえ・・・知らなかったです(笑)。
いい機会でした。カンパネラおそるべし・・・ソロオリジナルは絶対弾かん(爆)。


ということで、長々ダラダラと感想書きました。
おつきあいくださいました方、ありがとうございました。
・・・おやすみなさい(礼)。