○広島原爆慰霊の式典の時間はテレビをつけず、黙祷というよりも部屋で目をつぶっていた。言葉の「耐えられない軽さ」に脳の中の健康が害される心地がする上に、最近きんきんしたヒステリックな声が生理的に駄目になってきてて、ニュースをつけていても聞こえてくるとチャンネルを変えてしまう。今年もトルーマンの孫の人の活動を伝えるニュースが出てくるけれども、それにしても当時いろいろと酷く残虐な政治的思惑があったのだろうと思う。そして人間は70年後でもそれらを解決できていないし、欺瞞や虚栄や支配欲はますます横行しているらしいということも感じる。
夕方はFR3制作の「フクシマ・地球規模の汚染へ」の動画を見ていた。それからさらに1年後、多分福島だけじゃなくて日本国内の問題が各地で発生しているようにも思う。(字幕ありの)フランス語で淡々と語られるうちに、西洋人たちが日本に注ぐ容赦のない辛辣なまなざしも感じるし、見る側にも言いようのない怒りの感情が静かに起こってくる。でも自分は今日も明日もクーラーを使うだろうし、福岡で普通に生活している以上、これからも九州電力から電気を買うことになるのだ。ひどいディストピアなSF映画を見ているのではなくて、現実に社会全体が凄まじく隠蔽しているうちに、被害は広がっている。「なかったことにする」のはあまりにも無理だ。見終わった後に、ここ1か月くらいの様々な国内の事件の報道を思い出すと、それらの狂騒全体までもがひどく嘘寒く感じられる8月6日である。
一年前の今日付近では関連して広島の近代建築をUPしたが、今日は再び佐賀の近代化遺産的な建築を。
旧佐賀銀行呉服町支店(恵比寿ギャラリー)〔昭和9年(1934)〕
時々行く映画館CIEMAとか佐嘉神社に近い場所で、外側の柱やレリーフなども瀟洒な建物。佐賀の空襲の時に焼けなかった建築の一つであろう。最初の写真はキイロイトリが手前の橋から見たアングルによるもの。
本日のBGM:Sweet Lies / Robert Palmer (「Sweet Lies 」)
1988年頃のこの手の音色というと高橋幸宏の「EGO」の頃を感じる。
そして今日もTHE GAME(AXNミステリー)で第二次世界大戦後の冷戦中の思惑が錯綜する世界を見る。(20150806)