〇雨模様となり、外に出ず、家で宿題をしたり、手紙の返事を書いたりしている。
(写真:福岡市博物館の近くのキイロイトリ)
BGM:新・事件「わが歌は花いちもんめ」#5最終回(NHK 1/28 13:50~)(1981)音楽:間宮芳生、東京室内楽協会
早坂暁追悼企画の続きのアーカイブス。これも以前に#4と#5で書いたとおり。ブログを遡って見て、このドラマをチャンネル銀河で全5回放送したのを視聴したのが、実は東北の東日本大震災の直前だったんだ、と気づいた。その時ですら、この番組が訴えていた問題と比べて世の中が随分軽薄になってしまったと思ったものだが、そこから7年。さらに今の社会といったら…
約40年前に既に日本のその後を先取りしていたような、高齢化と貧困と介護と嘱託殺人と家庭崩壊と無縁社会の縮図の話を訴えていた作品の重さ。バブル経済の頃なんてより、もっと前からとっくに予言されていた。昭和を古くさいと敬遠する今の若い人たちにわかるかどうかだが、わしらが知ってる本当の「NHKの本気」というのはこういうことだ。再放送は最終回だけなのかな。謎ときとしても傑作ミステリーであり、これこそ全話通して放送するべきでは。
人間の心の弱さや優しさ、ほんとうのことを深く直視するような作品で、出演者がみな「鬼気迫る」演技のドラマでもある。怖いと感じながらもこういうテレビドラマを見て育った子どもだったんだな自分は、と思う。今の日本の欺瞞と隠蔽に満ちた様々な状況の報道等に、非常に批判的な気持ちや嫌悪感を抱く時や「真面目にしろよ」と怒る時に感じるもの、っていうのは、これらの作品に心打たれた情操的な部分が影響するのかもしれない。ケーシー高峰さんは金曜日の報道ステーションでほんとに山形から中継で出てた。下條アトムさんがとても若い。(20180127)