

テータムは、1910年 オハイオ州トレド生まれ。生まれつき眼に異常があり、何度も手術を試みたものの、子供の頃には片眼は完全に盲目となり、もう片方も部分的にしか見えなくなっていたらしい。
かたや、ベンはジャズ・ジャイアンツの一人とされているが、あまり録音には恵まれなかったようで、「ソウル・ヴィル」など自己名義のアルバムは有名だが、それでも、自己名義はあまり多くない。
アート テータムのピアノは、常に鍵盤の上を舞っているかのように軽やか、スケール大きく、表情豊かだ。「人類の歴史上、最もピアノがうまい人」として、「アート・テータム」と並んでしばしば「ラフマニノフ」は名前を挙げられたりしているのだ。
一方ベンは元来力強いブローイングで人気を博したテナー・プレーヤーであり「ソウル・ヴィル」では、テナーの太く、ダーティーな音を実に豪快に聞かせてくれる。
さて、本作品・アート・テイタムとベン・ウェブスターの共演盤である。そして、こいつは売れた、評判高い名盤でもある。これが遺作とは思えないくらい、よどみの無いテクニックで(今のモードを体験した若手の、音数満載のピアノスケールと違って、クラシカルな、しかし、真似の出来ないピアノロールである)豪華絢爛なプレイを繰り広げるテイタムと、息漏れ音をさせながら只々メロディーを歌い上げるウェブスターのコントラストが、極上の安らぎを与えてくれるのだ。大スタンダードばかりを集めた選曲も最高。
疲れが癒されますよ~~~
あの「バッパー」としてゴリゴリ飛ばした若きウエブスターは、晩年、見事なスローバラードで、変身・見事なJAZZを聞かせてくれます。
CDが無かったので、購入。
何度も焼きなおされて、出ています。
探すのは、簡単だと思う。
JAZZの1枚に、是非!!