史上最強、一番のホラー映画、爆誕。
台湾アメリカインドネシアと見てきましたが、やっぱりJホラーは最強ですねw
まさか司馬遼太郎がホラーも書いていたとは、知らなかったなあ。
はい、フザけるやめw 司馬遼太郎原作『峠』の映画化です。
新潟長岡の偉人・河井継之助、その最後の1年。
最初は北越戦争をダイナミックに描いてくれると思ってたから、そこは拍子抜け。戦争映画ではないので。
それに映画の作りとしても不親切かなとは。
冒頭で大政奉還やら鳥羽伏見やら、そっからスパッと長岡へ飛んで、河井継之助の説明はなし。
いきなりドラマの最終話から始まる感じ。河井がどういう生い立ちで~とか一切描かれない。
小説読んでないから、原作遵守なんかそれは分からない。が、思い切った省略なんでは?
歴史知識ない人はイラつくし、やっぱり不親切。
俺は歴史好きだから特に問題はなかったが。ここで評価が分かれると思う。
前振りはないけど、河井の最後の1年に全振りというか。比重を置いた作品としては完成度は高い。かなり極端な作りをしてる。
ただ、幕末はどうしても薩長に偏った作品多いし、こういう佐幕派の作品の存在は貴重。
映画自体の質も手抜きではないし、最後まで見たら面白かったな思う。
てか、低評価してる奴ら、薩長の子孫かなんかの連中やろw
それに何より印象的なのが、この映画、ただただ怖かったです。
そういや役所さん、『十三人の刺客』の時、「侍はもうコリゴリだ」って死んでいったんよね。
山本五十六の時も、アメリカとの講和に望みを賭けながら、どこか絶望していた。
役所さんが演じる武人ってそんな奴ばっかじゃね?w 河井はその究極形態みたいな感じ。
まぁ、河井の最後が最後だから仕方ないけど、諦めの境地なんよ。
「侍は俺で最後」。溜め息つきながら、そう言い切る。
その様が怖い。侍として戦い死ぬ。
生き様も死に様も、今現在まで伝わる悲壮な覚悟。
その上で河井は問いかける。「俺は死ぬけど、お前はどうする?」と。それを戦うことで示す。
別に自殺教唆ってわけじゃない。「一緒に死のう」とか、そんな情けないことは一言も言ってない。
もっと根本的な問いなんすよね。
生きるも死ぬも自由だけど……その先は、分からない。
哭悲はアトラクションでしたが、この映画は現実ってのがね。おそらくこれは今の日本の姿でしょうから。
江戸幕府300藩のなかでも小さな長岡藩の話でしたが、そこから160年経って日本全体の話にまで膨れ上がったんじゃないか。見ててそう思った。
160年前は幕府や侍が滅ぶ、特定の組織や階級が滅ぶだけの話だったのが、今や日本人1人1人に突き付けられた選択になってしまったのでは。
悪魔やゾンビより、生きるか死ぬか選択させられる方が怖くないか?w
俺はこの映画見て、他人事とはどうしても思えなかった。
では、また。
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