崔碩栄(チェ ソギョン)氏の『 韓国で行われている「反日教育」の実態 』という本を読みました。
実は、先日(骨折前)今年初めて劇場で映画を観ました。
ソン・ガンホとイ・ビョンホンが出演している韓国映画『非常宣言』です。
映画の中で、少し違和感を感じていました。
それは、民間航空機に対し、米軍は何もしないのですが自衛隊の戦闘機が威嚇射撃をするシーンです。
好戦的な米軍ではなく日本の自衛隊機が・・・?(ネタバレになるのでこのくらいにしておきます)
韓国から日本はどう見えているのか興味が湧きました。
そんな時、韓国人の著者によるこの題名の本を見つけたので、即購入しました。
内容は、
第1章 独島の教科書
第2章 韓国の「歴史教科書」を読む
第3章 韓国の「国語教科書」を読む
第4章 韓国の「道徳教科書」を読む
第5章 韓国の「音楽教科書」を読む
第6章 学校の「外」で行われる教育
第7章 学校の「後」で行われる教育
第8章 韓国の日教組「全教組」
韓国は「日本大衆文化の流入制限」をしていることは知ってました。(多くは緩和されているようですが)
政権が傾き始めると「日本叩き」で凌ぐことも耳にしています。
しかし、「反日」は想像以上の規模で行われていることを知りました。
特に、教育現場でお世話になっていた自分としては、人格の形成過程にある「初等教育現場」でのプロパガンダは、事実だとすれば残念でなりません。
やはり、教育は権力と一線を画さなくてはいけないと思うからです。
それは、反体制ということではなく客観的に現体制を評価できるようになるためです。
アンケートによると韓国人(高校~大学生)の90%以上が『日本は他国を侵略する』というイメージを持っているそうです。
興味深いのは『日本人は創造性があるか』の問いに50%の人(上記)が「乏しい」と答えたのに対し、米国のある企業が行った別アンケート「世界で最も創造的な国はどこか」の問いに対し、同年代の米国・英国・ドイツ・フランスの若者がダントツで日本を挙げたことです。
この違いは、過去の残念な事実(歴史)だけで説明できるものではありません。
蛇足ですが韓国の国を治めるやり方を見ると、元総理が「道徳を教科にして愛国心を育てる」(教科にすると云うことは教員が評価するということです)などと言ってましたが、これも仲良しの旧統一教会との関係から学習したものなかとも勘ぐってしまいました。
話が逸れましたが、270頁の文庫本でしたが、一気に読めました。
それは、著者が単に日本贔屓なのではなく、その文章に韓国愛が見て取れたからかも知れません。
本の最後にあった『日本の私の読者たちにお願いしたいのは、ニュースなどに移る韓国社会が、反日感情を激しく爆発させていたとしても、国民性がどうだとか、民族性がどうだとか、そんな単純な評価で片付けてしまわないでもらえないか・・・』という文章が心に残りました。
『偏見』に囚われずに物事を見ることは、とても努力の居ることだということを改めて考えさせられました。
良書だと思います。
追:ネットで同氏の執筆を見つけました。