いよいよ安倍元総理の国葬まで1週間を切りました。
戦後国葬で送ったのは、吉田茂元総理只一人です。
吉田元総理の業績は、言わずと知れた戦後日本の礎を築いたことでしょう。
評価は色々あると思いますが、想像を絶する戦後の混乱期をに乗りきり、その後の日本の方向性を決める原動力となったことは間違いないようです。
安倍元総理はどうでしょう。
岸田首相は安倍元首相の評価と国葬の理由として、
①「憲政史上最長の8年8カ月にわたり卓越したリーダーシップと実行力で、厳しい内外情勢に直面する我が国のために、首相の重責を担った」
②「東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米同盟を基軸とした外交の展開など、大きな実績をさまざまな分野で残された」
③「安倍元首相を追悼するとともに、我が国は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜くという決意を示していく」
④国内外から幅広い哀悼・追悼の意が寄せられていること
などを挙げていました。
①は安部氏が傑出していたのか、その他が凡庸だったのかは解りません。
ちなみに安倍氏の前任は小泉純一郎氏で後任は菅義偉氏、第一次と二次の間は福田康夫氏麻生太郎氏と民主党鳩山・菅・野田の3氏です。
イギリスの保守党党首候補者の面々と比較して見ると、日本は優先されているものがズレている感が否めません。
やはり長期政権は、他に首相適格者がいなかったという消去法の産物かと思います。
②は、復興って何? 「復興」から「コロナに打ち勝つ」などとスローガンが変わってしまったオリンピックの開催のこと?
五輪は都市開催なので首相は援護射撃をしただけだし、それも嘘射撃といわれても仕方がない内容でした。
「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、制御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。」・・・誰が何を制御(アンダーコントロール)できたのでしょうか?
外交をはじめとする「様々な分野で遺した大きな実績」・・・については、もう少し考えてみます。
③は、以前のブログに書きました。『今回のテロは、イデオロギーなどは関係なく、個人的逆恨みの延長戦にあったもの』だから、民主主義を大上段に掲げる理由としてはいささかピント違い?
むしろ、安倍一強の官邸政治は、国会軽視などしばしば民主主義の手順を無視した行為に出ていたのではなかったか?
④は、現職の元首相である国会議員が凶弾に倒れたのだから、当たり前だと思う。
かつて慣習としてあった「村八分」でさえ葬式は除外されている・・・人の死とはそれほどのものなのです。
世論調査でも国葬に対し否定的な意見が多いと聞きます。
国民の声・・・それは国会です。(小選挙区制で黙殺されている声も多いですが)
国会を無視して決定した今回の国葬には、安倍氏の評価以外にも問題は山積と云えそうです。
国会を軽視し官邸に権力を集中させた・・・
今回の国葬実施のプロセスこそが、安倍政権の遺した負の遺産と感じるのは私だけでしょうか?
安倍氏の業績については、また考えてみます。
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