Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

寝る子はソ・ダ・ツ。寝ぬ(ん)子はソ・ザ・ツ。

2007年06月06日 | Weblog
今日は若いお父様お母様方へのメッセージ。新しい学校や新しい学級が始まって少し経つが,お子様の生活習慣はどのような状況にあるだろうか。

「寝る子は育つ」・・・よく耳にする言葉だろう。子どもは寝たり泣いたりするのが一番の仕事だとも。また実際に,人間は寝ている間に成長するので,単なる根拠のない言い伝えと言うより,科学的な事実に基づいていることが最近分かってきた,らしい。もちろんここで言いたいのは身体に関することというより,むしろ心の面での必要に関することだ。十分な睡眠時間を子どもに確保・保障しよう。しっかりと活動し,しっかりと寝ている子どもは心が安定し周りの人に対しても優しく暖かく接することが出来る。心の閾値(しきいち・いきち)が高いとでも言ったらよいのだろうか。子どもを育てるならこうありたい姿の一つがこの言葉に現れている。

「寝ぬ子は粗雑」・・・寝ない子が必ず粗雑になると言うわけではもちろんない。誤解なきように。ここでは大人の指導不足・配慮不足などの結果として子どもの睡眠時間が十分確保・保障されないことが,粗雑な行動傾向や精神的な不安定を生む危険性を指摘している。眼差しはむしろ大人に対するものだ。考えてみれば,睡眠不足に由来する望まれぬ状況は,決して子どもに限ったことではない。我々大人だってそうなのだ。睡眠時間が少なければ判断力が鈍ったりイライラしたり,はてはさまざまなトラブルを起こしやすくなったりする。子ども時代の生活のありようはその一時期にとどまらず人生の在り方さえ大きく左右し決定づけることを十分認識していたいものだ。

良くも悪くも親の生活環境の影響は大きい。大人の生活のすべてを子ども中心に合わせるべきだとは言わないし思いもしないが,親が夜遅くまで夜更かしをしていると,いくら言って聞かせたって,子どもは寝ることができない。前にも書いたことがあると思うが,「子どもは親の言うとおりになりはしない。親のしているとおりになる。」のだから。意志決定や行動決定ができない発達段階の子どもには,大人の行き届いた配慮が全てなのだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする