詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

闇の子供たち

2021年02月12日 | 映画

闇の子供たち | 映画 | 無料動画GYAO! (yahoo.co.jp)

日本新聞社バンコク支局で、幼児人身売買を取材する記者・南部(江口洋介)は、日本人の子供がタイで心臓の移植手術を受けるという情報を得る。臓器密売の元仲介者に接触した南部は、提供者の子供は生きたまま臓器を摘出されるという事実を知る。南部はカメラマンの青年・与田(妻夫木聡)とボランティア組織の少女・音羽(宮崎あおい)と共に移植手術を止めさせようとするが……。

キャスト
江口洋介(『スワロウテイル』) 宮崎あおい(『サッド・ヴァケイション』) 妻夫木聡(『パコと魔法の絵本』) 佐藤浩市(『ザ・マジックアワー』)
スタッフ
監督・脚本:阪本順治(『どついたるねん』) 原作:梁石日(ヤン・ソギル)(「血と骨」) 撮影:笠松則通(『赤目四十八瀧心中未遂』) 音楽:岩代太郎(『蝉しぐれ』) 照明:杉本崇 美術:原田満生 録音:志満順一 主題歌「現代東京奇譚」:桑田佳祐(サザン・オールスターズ)
闇の子供たち
値札のついた命
日本新聞社バンコク支局で、幼児人身売買を取材する記者・南部(江口洋介)は、日本人の子供がタイで心臓の移植手術を受けるという情報を得る。臓器密売の元仲介者に接触した南部は、提供者の子供は生きたまま臓器を摘出されるという事実を知る。南部はカメラマンの青年・与田(妻夫木聡)とボランティア組織の少女・音羽(宮崎あおい)と共に移植手術を止めさせようとするが……。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

2021年02月12日 | 気狂い国家

会長後任。山口香(56)が手を挙げるべきだね。「私がやります」と。森喜朗の独裁体制を批判してきたし、IOCの銭ゲバ体質から国益を守る姿勢を見せた。資格見識十分。個人的には有森裕子(54)を推したい。予算超過問題のとき必死で抗議していた。2大会連続出場で銀と銅を取っている。知名度あり。

 

森喜朗、辞任の弁でもウソを言っている。潔くない。「女性蔑視意図は毛頭なかった」などと、誰が聞いても女性蔑視の悪意ある発言だ。「女性は話が長」くて会議の進行に迷惑だと言っている。それは競争心から来るものだと中傷を加えている。https://news.yahoo.co.jp/articles/d99a17fd14ce212d66304ade23dc9d454121393e …

タバタですね。国家のガバナンスが体を成してない。世界中が注目している中でこの失態と混迷。https://this.kiji.is/732823662545174528 … 川淵三郎の昨日の話だと、安倍晋三も麻生太郎もバッハも、この後継人事を承認済みだと言っていたのにね。どこから覆って行ったのか。菅義偉に一晩でひっくり返す力はない。

 

「反省なき後任人事の専断と暴走 - 組織委は森喜朗の私物なのか」をアップしました。https://critic20.exblog.jp/31991468/ 

 

モーニングショーの田崎史郎の話を聞いていると、これからまだ一波乱ありそうですね。森喜朗が川淵三郎後継で決めて強引に押し切った動きに対して、官邸や自民党はあまり積極的に受け止めていない。歓迎していない。今日の組織委の会議と森・川淵の会見の後、さらに騒動が続いて行く予感がする。

女性差別発言で引責辞任する人間が、後任人事を調整するなんて許されないでしょう。そもそも組織委員会は公益財団法人だ。運営には国民の税金が入っている。組織委の良識ある理事と評議員には、明日の会議の場でこの人事に反対の声を上げてもらいたい。国民が見ている。https://www.asahi.com/articles/ASP2C3QKGP26UTIL01L.html …


 牛さん ルンペン放浪記から

2021年02月12日 | 日本低国

4つ、5つのちびの頃、九州筑豊で炭坑夫をしていたおとんが結核で倒れ、食えなくなったので鬼の木というど田舎の、爺さん婆さんの掘っ立て小屋に捨てられた。

その頃、カンテラの明かりで庭に作られた五右衛門風呂に入ると、いつも牛さんが寄ってきて最初は怖かったが、顔をこすりつけて目をとろんとさせて気持ちよさそうにしているのを見ると、可愛らしかったことを思い出す。

今年は、うし年だという。

敵な詩だ!!

 


                    高村光太郎

牛はのろのろと歩く
牛は野でも山でも道でも川でも
自分の行きたいところへは
まっすぐに行く
牛はただでは飛ばない、ただでは躍らない
がちり、がちりと
牛は砂を掘り土を掘り石をはねとばし
やっぱり牛はのろのろと歩く

   牛は急ぐ事をしない
   牛は力一ぱいに地面を頼って行く
   自分を載せてゐる自然の力を信じきって行く
   ひと足、ひと足、牛は自分の道を味はって行く
   ふみ出す足は必然だ
   うはの空の事ではない
   是でも非でも
   出さないでは堪らない足を出す
   牛だ
   出したが最後
   牛は後へはかへらない
   足が地面にめり込んでもかへらない
   そしてやっぱり牛はのろのろと歩く

      牛はがむしゃらではない
      けれどもかなりがむしゃらだ
      邪魔なものは二本の角にひっかける
      牛は非道をしない
      牛はただ為たい事をする
      自然に為たくなる事をする
      牛は判断をしない
      けれども牛は正直だ
      牛は為たくなって為た事に後悔をしない
      牛の為た事は牛の自信を強くする
      それでもやっぱり牛はのろのろと歩く

    何処までも歩く
    自然を信じきって
    自然に身を任して
    がちり、がちりと自然に突っ込み食い込んで
    遅れても、先になっても
    自分の道を自分で行く

       雲にものらない
       雨をも呼ばない
       水の上をも泳がない
       堅い大地に蹄をつけて
       牛は平凡な大地を行く
       やくざな架空の地面にだまされない
       ひとをうらやましいとも思わない
       牛は自分の孤独をちゃんと知ってゐる
       牛は喰べたものを又喰べながら
       ぢっと淋しさをふみごたへ
       さらに深く、さらに大きい孤独の中にはいって行く
       牛はもうとないて
       その時自然によびかける
       自然はやっぱりもうとこたへる
       牛はそれにあやされる
       そしてやっぱり牛はのろのろと歩く

     牛は馬鹿に大まかで、かなり無器用だ
     思い立ってもやるまでが大変だ
     やりはじめてもきびきびとは行かない
     けれども牛は馬鹿に敏感だ
     三里さきのけだものの声をききわける
     最善最美を直覚する
     未来を明らかに予感する

    見よ
    牛の眼は叡智にかがやく
    その眼は自然の形と魂とを一緒に見ぬく
    形のおもちゃを喜ばない
    魂の影に魅せられない
    うるほひのあるやさしい牛の眼
    まつ毛の長い黒眼がちの牛の眼
    永遠を日常によび生かす牛の眼

      牛の眼は聖者の眼だ
      牛は自然をその通りにぢっと見る
      見つめる
      きょろきょろときょろつかない
      眼に角をたてない
      牛が自然を見る事は牛が自分を見る事だ
      外を見ると一緒に内が見え
      内を見ると一緒に外が見える
      これは牛にとっての努力ぢゃない
      牛にとっての当然だ
      そしてやっぱり牛はのろのろと歩く

        牛は随分強情だ
        けれどもむやみとは争はない
        争はなければならない時しか争はない
        ふだんはすべてをただ聞いてゐる
        そして自分の仕事をしてゐる
        生命(いのち)をくだいて力を出す
        牛の力は強い
        しかし牛の力は潜力だ
        弾機(ばね)ではない
        ねぢだ
        坂に車を引き上げるねぢの力だ

    牛が邪魔者をつっかけてはねとばす時は
    きれ離れのいい手際だが
    牛の力はねばりっこい
    邪悪な闘牛者(トレアドル)の卑劣な刃にかかる時でも
    十本二十本の鎗を総身に立てられて
    よろけながらもつっかける
    つっかける
    牛の力はかうも悲壮だ
    牛の力はかうも偉大だ

         それでもやっぱり牛はのろのろと歩く
         何処までも歩く
         歩きながら草を喰ふ
         大地から生えてゐる草を喰ふ
         そして大きなからだを肥やす
         利口でやさしい眼と
         なつこい舌と
         かたい爪と
         厳粛な二本の角と
         愛情に満ちたなき声と
         すばらしい筋肉と
         正直な涎を持った大きな牛
         牛はのろのろと歩く
         牛は大地をふみしめて歩く
         牛は平凡な大地を歩く