イギリス海峡で先月から起きていた、英仏の漁師同士のホタテ戦争、両国政府の話し合いで、決着付いたとのこと。 新たな合意では、フランス側の禁漁期間中に英漁船がセーヌ湾でホタテ漁をすることを禁じた。
英仏海峡でのホタテ漁をめぐっては8月27日夜、英国漁船の「略奪行為」に抗議するためノルマンディーの沖合いにフランスの漁船約40隻が集結し、5隻の英漁船と衝突した。
衝突はノルマンディーの沖合い22キロで発生した。フランスのホタテ漁船員が英国漁船に石や発煙弾を投げつけたり、罵倒を浴びせたりしたと報じられた。
地元テレビ局フランス3ノルマンディーが放送した映像によると、いくつかの船が小競り合いで損傷し、3カ所に穴が空いた。
英国漁船のうちゴールデン・プロミス号とジョアナ・C号は、コーンウォール半島のブリクサム港に戻った際、窓に損傷が確認された。
Image captionそもそものいざかいの発端は、英国の漁船は年間を通じてホタテの豊富なノルマンディー沖、セーヌ湾でのホタテ漁が認められていた。一方、フランス側は5月15日から10月1日の間、資源保全のために漁が禁じられていた。この期間は全長15メートル以上の英漁船も漁が認められていなかったものの、これより小さな漁船は漁をすることができた。
5日に両国が決定した基本合意では、全長15メートル未満の小さな漁船にも禁漁期間を課するもよう。対象の漁船への賠償額は、7日にパリで決定される予定だ。
しかし協議に参加した英国側の代表団体は、英国の漁業従事者が保護されない限り、最終的な協定締結には至らないとしている。