国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

ブレア首相が5月9日に辞職する予定という一部報道について考える。

2007年04月29日 | 欧州
ロシアのお膝元の小国エストニアで反ロシアの動きが高まっている。米国でもブッシュ大統領がキューバのカストロ体制の終焉を予告している。私は、これらの動きは日本と北朝鮮、あるいは米国とイランの対立と同様の茶番劇ではないかと予想する。 エストニア人はスターリン体制を激しく嫌悪しているが、ロシア人自身も本音ではスターリン体制を嫌悪している筈である。1953年のジューコフ元帥の政変によってソ連はスターリンと国際金融資本から解放されたが、これは、1953年1月に元連合国軍司令長官であったアイゼンハワーが米国大統領に就任したことと無関係とは思えない。アイゼンハワーは西から、ジューコフは東からドイツを攻撃し占領した連合国軍の司令官だったのである。ほぼ同時期にキューバではカストロが活動を開始し、やがて反米政権を樹立することになる。しかし、カストロが真に嫌悪したものが国際金融資本による支配であったとするならば、カストロ・ジューコフ・フルシチョフ・アイゼンハワー・ニクソン・ケネディはいずれも国際金融資本に対抗するという点で仲間であり、カストロのキューバ革命は国際金融資本に支配されて米国本土から失われてしまった真のアメリカの精神をキューバで維持し続けることが目的であるようにも思われる。江田島孔明氏の言葉を借りれば、カストロ政権はドゴールであり、米国政府はヴィシー政権に相当するのではないか。米国とキューバは表向き激しく対立しているが、カナダやメキシコはキューバと通常の交流を有しており、キューバは決して孤立無援の国家ではない。日本政府が裏ルートで北朝鮮を支援してきたように、米国も裏ルートでキューバを支援してきたのではないかと想像する。 国際金融資本の表のリーダーは恐らく英国のブレア首相であろうと私は想像する。そのブレアが辞任すると一部で報道されている5月9日は、欧州・米国の対独戦勝記念日である5月8日の翌日、ロシアでの対独戦勝記念日である5月9日と同日である。62年の歳月を経て、スターリンは正義ではなかったこと、ホロコーストが捏造であることなどがロシア政府首脳の口から告白され、敗戦国ドイツの名誉が回復されるようなシナリオが組まれているのかもしれない。そのシナリオは、第二次世界大戦での米国の正義をも否定することで、世界覇権国としての米国の臨終を意味するものになるかもしれない。 . . . 本文を読む
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