国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

タリバンによる韓国人拉致問題の行方

2007年08月03日 | 韓国・北朝鮮
アフガニスタンでは現在、韓国人キリスト教布教団体のメンバーが拉致されている。表向きは米韓両国はこの問題を深く憂慮している。しかし、実際にはこの拉致事件は韓国国内の反米感情を高めて韓国を米国陣営から切り離すために米軍を中心とする勢力によって仕組まれたものではないかと私は想像する。 国際金融資本の世界支配崩壊と共に米軍は韓国を含めたユーラシア大陸の橋頭堡から撤退することを計画していると思われる。ただ、その撤退を混乱無く実行するのは困難であるようにも思われる。米軍撤退決定と同時に韓国から脱出する不法難民が日本を含む近隣諸国に溢れる可能性が高いからだ。更には、韓国に駐留する日本人が拉致され、解放と引き替えに韓国人難民を日本が受け入れよと要求する事態も想像される。 その様な混乱を回避するには、韓国国内で反米感情・反日感情が高まること、日本人や米国民間人への迫害事件が起きることは非常に有用である。迫害を恐れて日本人や米国人、更には米国人と混同されやすい欧州人・オーストラリア人等が韓国を脱出するならば、韓国国民は勝利の凱歌に酔いしいれてくれると思われるからだ。また、中国や北朝鮮がこの問題の解決に協力し、人質の解放を成功させるならば韓国では「新たな東アジアの覇権国である中国に事大しよう!」「同胞を救った北朝鮮は韓国にとって米国よりも重要な友好国だ!」といった価値観の転換が起きることも期待できる。米軍にとっても、「韓国人拉致問題の様な問題の再発を防ぐために、在韓米軍を中東に転出させる」という大義名分で韓国から米軍を引き上げることができるだろう。 ブッシュ米大統領とカルザイ・アフガニスタン大統領は8月5日と6日に米大統領の別荘キャンプ・デービッドで首脳会談を行う予定とされ、広島原爆忌の日にこの問題についての声明が出されるだろう。久間前防衛相の「原爆は仕方なかった」発言により登場した小池新防衛相は、この問題に関して発言するという役割を演じるのではないか、などと私は想像(妄想)している。 . . . 本文を読む
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