今回は、2023年1月に続き、2023年2月の山形県内の気象を振り返ってみます。
まずは、山形県の今年2月の積算降雪量を平年値と比較しました(第1図)。積算値の「極大域の位置」は平年とほぼ同様でした。一方、積算値の「大きさ」を見ると、平年よりも50cm程度少ない傾向が見られました。
さらに、山形県内の地点毎に2月の旬別降雪量を今年と平年値で比較してみました(第2図)。酒田・山形は、上旬は平年よりも多く、中・下旬では平年より少ない傾向が見られました。一方、新庄・米沢は、上・中旬は平年より少なく、下旬はほぼ平年並みの傾向が現れました。また、その他の地点では、上・中・下旬を通して、平年より少ない傾向を維持しました。
続いて、上空の風の流れに目を向けてみましょう。輪島・秋田における「平年(1991~2020年)」と「本年(2023年)」の850hPa面の風配図(2月)を比較しました(第3図)。秋田では「西北西」が卓越する一方、輪島では「北西」と「西南西~南西」に二極化しました。
さらに、地点毎の風配図を比較しました(第4図)。平年の傾向に比べて、肘折では西北西、新庄では北西の出現が顕著となっています。小国では北北西の出現が顕著となる一方、西南西の出現も目立っており、二極化の兆候が現れています。さらに、米沢の平年は西北西が卓越するのに対して、今年は西南西の出現が卓越しています。
今年の2月は、地上天気図の気圧配置を見ても「西高東低型」は続かず、気圧配置は周期的に変化しました。すなわち、日本海上を高気圧と低気圧が交互に通過する形となりました。
秋田付近~山形県北部で西北西の出現が卓越となったのは、従来の「西高東低型(冬型)」に加えて、高気圧性循環の北側に位置することが多かったためと考えられます。
また、輪島付近~山形県南部で出現風向が二極化したのは、低気圧の通過頻度(気圧配置の周期的な変化)の影響と考えられます。低気圧の前面では南西寄りの風、後面では北西寄りの風となるため、南西寄りと北西寄りの風が交互に卓越する形となったものです。
まずは、山形県の今年2月の積算降雪量を平年値と比較しました(第1図)。積算値の「極大域の位置」は平年とほぼ同様でした。一方、積算値の「大きさ」を見ると、平年よりも50cm程度少ない傾向が見られました。
第1図・2月の積算降雪量
さらに、山形県内の地点毎に2月の旬別降雪量を今年と平年値で比較してみました(第2図)。酒田・山形は、上旬は平年よりも多く、中・下旬では平年より少ない傾向が見られました。一方、新庄・米沢は、上・中旬は平年より少なく、下旬はほぼ平年並みの傾向が現れました。また、その他の地点では、上・中・下旬を通して、平年より少ない傾向を維持しました。
第2図・2月の旬別降雪量(旬毎・地点別)
続いて、上空の風の流れに目を向けてみましょう。輪島・秋田における「平年(1991~2020年)」と「本年(2023年)」の850hPa面の風配図(2月)を比較しました(第3図)。秋田では「西北西」が卓越する一方、輪島では「北西」と「西南西~南西」に二極化しました。
第3図・850hPa面の風配図(2月)
さらに、地点毎の風配図を比較しました(第4図)。平年の傾向に比べて、肘折では西北西、新庄では北西の出現が顕著となっています。小国では北北西の出現が顕著となる一方、西南西の出現も目立っており、二極化の兆候が現れています。さらに、米沢の平年は西北西が卓越するのに対して、今年は西南西の出現が卓越しています。
第4図・2月の日最大風速の風配図(旬毎・地点別)
今年の2月は、地上天気図の気圧配置を見ても「西高東低型」は続かず、気圧配置は周期的に変化しました。すなわち、日本海上を高気圧と低気圧が交互に通過する形となりました。
秋田付近~山形県北部で西北西の出現が卓越となったのは、従来の「西高東低型(冬型)」に加えて、高気圧性循環の北側に位置することが多かったためと考えられます。
また、輪島付近~山形県南部で出現風向が二極化したのは、低気圧の通過頻度(気圧配置の周期的な変化)の影響と考えられます。低気圧の前面では南西寄りの風、後面では北西寄りの風となるため、南西寄りと北西寄りの風が交互に卓越する形となったものです。