すっかり放置されたままになっていた休眠盤・死蔵盤CDを蘇らせ、改めて その美音に聴き入る という新たなお楽しみを味わっているこの頃ですが、、
その通常盤CDを美音で再生させるのが DCD-1500AE+ES9018 のコンビなのですが、そのD/AコンバーターであるES9018には前々から気になっている機能があります。
コチラがES9018 のディスプレィ部なのですが、中央下列と下列の右端 の文字が押しスイッチにて切り替えが可能なのです。上写真の状態では、『LLBW』と『FIRーFAST』と表示しております。
コレらが何を示しているかと云うと、、
というように、中央下列が”DPLLのバンド幅” 、下列の右端が”フィルターの特性” を表示しているわけなのです。特に ”DPLLのバンド幅” というのが難しくて 正しくは理解できておりません。 そもそも PLL とはクロックの周波数を分周したり逓倍する際に使われるモノじゃないか?と思うのですが それさえも十分には理解していないので、更なる上級回路となると 手も足も出ません。
唯一 判っているのは、このバンド幅には8種類もの選択肢があり LowestからHighestまでの7種類に加え、AUTO(恐らくは信号により最適値を自動選択) というわけです。前回にも書きましたが、以前の半導体アンプの頃は これらのバンド幅による音質差は全く聴き取れなかったのですが、完全なるA級動作である球アンプで聴くと 少しは違いがあるのが判ります。聴く楽曲の録音状態にも影響される感じなのですが、いくつかの組合せを試したところ上写真の ”MHBW” すなわち Mid High Band Width とフィルター特性をファスト FIR=FAST が好ましい感じがしたのですが、残念ながらネット検索からのレビューだと、何より Lowest が一番良好である との記述が多いので差当りは Lowest を選択し、フィルター特性は FAST を選んでおります。
と、マァ 再生装置の設定に関してはそこそこにして本題の休眠盤・死蔵盤なんですが、、
◎ ”浪速のバルトーク” 日本作曲家選 大栗 裕 Hiroshi OHGURI
外国人が捉えた日本というと、中国なのか何処なのかよく判らない 奇妙な雰囲気の楽曲も多いのですが、、 コレらは我々日本人が海外に向けて コレが日本のイメージですよ と伝えるに十分な楽曲だと思います。恐らく今から25年程まえですかネェ、、当時はしばしば横浜のタワーレコードに通っておりまして普段はJAZZコーナーをメインにCDを物色しておりました。で、ひとしきりJAZZをチェックしたあと気分転換がてら階下のクラッシックフロアも一回りするのをルーチンにしており たまたま日本人作曲家の特集に出くわした という感じでした。それまで日本の古典音楽は、武満徹氏の雅楽作品みたいなモノしか知りませんでしたからオーケストラで日本を表現している楽曲は非常に新鮮に聴こえて迷わず入手した ものだと思います。しかし売り場で独特の高揚感?のなかで聴く試聴機からの楽曲も、落ち着いて自宅のショボいステレオで聴くと 全然つまらなく聴こえて、そのまま放置 という図式
しかし前よりは美音で聴ける環境(システム)となり 改めてコチラを聴いてみるとビックリ!!
CDのタイトル帯には『故 朝比奈隆が全幅の信頼を寄せた”浪速のバルトーク”』という素敵なキャッチコピーが書いてあります。 聴き始めると、いきなり私の大好きなショスタコービッチのヴァイオリン協奏曲 かと思わせるような激しく複雑な旋律 いや~ 日本にも こんな楽しい楽曲を作曲してくれる先生がいらっしゃったわけですネ~ しかも存分に日本をアピールするフレーズもふんだんに盛り込まれてます。 スタランビンスキーとショスタコーヴィッチは私の好みですから何曲かは聴いておりますが、残念ながらバルトークは認知度・知識ゼロですから判りませんが、、 なんとしても素晴らしいです!!
◎ 黒人ソウルのコーラスグループ FOUR TOPS フォートップス
前回では黒人のソウルバラードのダイジェスト盤を蘇らせましたが、もう1枚 出て来ましたヨ~ 恐らくは同じ頃に入手したのだろうと思います。黒人のソウルバラードには ”胸がキュンとする切なさ” があり、極めつけの1枚が欲しかった のですが、、 前にも書いたように30年前とかには検索も配信も無く、情報も極めて少なかったわけで どれを選べば良いのか判らなかったわけで『賭け』で選んだのがコチラだった と思います。しかし自宅のショボいステレオでは期待外れのサウンドでガックリし そのまま放置
改めて聴き直すと コリャ 良いですわ 録音も良好で まさしく分厚く奥深い モータウンサウンドって感じです かなりキュンときます~
◎ オーディオ雑誌で絶賛 必聴盤! King Crimson / Red キングクリムゾンのレッド
もとよりロックには興味が無く殆ど聴く機会も無かったのですが、、 何かのオーディオ雑誌で、ジャンルを問わず必聴盤である旨の解説があり そこまで云うのなら試しに買ってみようと入手
キーボードなしのギタートリオ たった3人だけの演奏なのに、この分厚いサウンドは何なのだろう? 確かにスゴイ迫力ですわ!! 従ってこのアルバムを存分に楽しむには 薄っぺらなサウンドの半導体アンプではなく思いっ切り分厚いサウンドを再生できる重厚なシステムが必要でしょ~
更には通常盤ではなく 24bit のHDCD仕様を奮発。にも拘わらず、矢張り自宅のショボいシステムでは太刀打ちできず ガックリきて そのまま放置
コチラは改めて聴き直しても、ウチのシステムでは どうも違う って感じですねぇ・・ ウチでは粗暴な迫力がでません ロックも難しいわけです
◎ 入手困難な盤と云われた STANLEY CLARKE の JOURNEY TO LOVE スタンリークラーク
音楽雑誌だったか?オーディオ雑誌だったか? 或いは音楽紹介本だったか? 何かの本でコチラのスタンリークラークのジャーニ トゥ ラブ というアルバムは入手困難な盤だから もし見つけたら絶対ゲットすべし! みたいな記事(恐らくは20年以上も前)を読んで、ヘェ~ そりゃ 見つけたら入手しよう と思い、結構苦労して入手したような記憶。 しかしながら近年はアナログ盤でもチョクチョク見掛けるし どうって事ない様子もあり、あの記事を書いた評論家は今どうしている?
コチラも他と同様で、せっかく苦労して入手したのに自宅のショボいステレオで聴いたら思いっ切り期待外れで そのまま放置 という感じ
が、しかし、、
コチラをあらためて聴くと、、
コリャ スゴイ!!
もしかすると所有するフュージョン系CDでのナンバーONEかも? スタンリークラークがリーダーとなって ギター、キーボード、ドラム、ブラスセクションとそれぞれが超一流の凄腕ミュジシャンが入れ代わり立ち代わり
チックコリアも御自身のリーダーアルバムだと何となく”力み”が感じられる気がするのですが、コチラではゲストという気楽さ?もあり完全にリラックスしてスタンリーとマクラフリンとの共演を楽しんでいる雰囲気で、こんなに軽やかなコリアは他では聴いた事がない位 このトリオ演奏の何という強力なドライブ感 ドラムもパーカッションも無いギター・ベース・ピアノだけのトリオなのに 凄まじいほどグイグイ引っ張られる疾走感 数曲に マエストロ = スティーブ・ガッド先生も入っているわけですが、当然というか案の定というか 絶頂期のガッド先生は唯一無二、他の追従を一切寄せ付けない 最高のノリですわ 圧 巻
◎ 多分コチラも雑誌のオススメだったかも? PHOEBE SNOW ヒィービースノウ
恐らくはコチラも雑誌の新譜CDの紹介で絶賛されて入手したのじゃないかと思われますが、、
この表紙からすると 多くの人が手を伸ばす ようには感じには見えませんけどねぇ・・ それを押し切ってまで入手した所からすると よほど強力にプッシュされたのかも?? そこまでしても 自宅に戻り ショボいステレオで聴いたら やっぱり期待外れ だったのでしょ~ すっかり存在すら忘れ去っておりましたわ
で、あらためて聴き直すと、、
コレも また ビックリ ですわ!!
スッゲー音が良い
それもそのはず、私の大好きなプロデューサー兼エンジニアのPhil Ramone フィルラモーン でした 更には凄腕ミュージシャンも豪華参加しており、コレが悪かろう筈がない!!
※ コチラも最高のフュージョン系アルバムでしたわ~
いやはや今回は実に大収穫でした
過去にショボいシステムで聴いてガックリきたCDが、現行の球アンプと多少まともなプレーヤで聴き直したらビックリする銘盤(自分にとって)だった事が判明しました
まだまだ発掘するお愉しみが埋まっているようです~