アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

出口王仁三郎のコーザル体-2-伊都能売神(いづのめ)の誕生

2024-03-14 03:35:48 | ジェイド・タブレット

◎ジェイド・タブレット-09-06

◎コーザル体・完全人・両性具有-06

◎伊都能売神(いづのめ)の誕生

 

出口王仁三郎の説明では、伊都能売神は、伊邪那岐尊が黄泉の国の穢れを払う禊を行った時に生まれた10柱神の最初の5柱の一柱という説明であって、主宰神天之御中主神ではないとする。

さて黄泉の国は穢き国。穢き国とは地獄があるということ。ここから出てきて禊を執り行った場所は、コーザル体ということになる。

伊弉冊神(いざなみのかみ)が最後の出産で、火の神である迦具土神(かぐつちのかみ)を生んだことで亡くなる。迦具土神は火力文明たるこの近代西欧文明のシンボルであって、火力がこの文明の交通機関、戦争兵器、生産機関などのメインとなることを云う。それによって本来の健全な地球の姿が失われ、滅亡に瀕したことが、伊弉冊神が出産で亡くなったことで表象される。

これを遠因として伊弉冊神は地獄(黄泉)に落ちる。地獄と化した現世を復興すべく伊弉諾命(いざなぎ)は、現世の姿である地獄と化した伊弉冊神の腐敗した姿に直面する。

伊弉諾命(いざなぎ)は、黄泉の国から退却につぐ退却を重ね、ついに世界の根源である黄泉比良坂の坂本に至って、伊弉諾命が三個の桃の実を取って投げたところ、黄泉軍は初めて壊走したのだった。最後ぎりぎりになるまで、悪魔を破ることはできないということ。ついに伊弉冊命が自ら追ってきた。これぞ神軍と魔軍との戦いの分水嶺。伊弉冊命は、黄泉比良坂に千引岩(ちびきいわ)を立てて、ここに伊弉諾命(いざなぎ)がすべての悪を封じ込め、涙も叫びもないミロクの世が実現した。

伊弉諾命(いざなぎ)は、この地獄・悪の封じ込めを終えた後、筑紫の日向の立花の小門(をど)の阿波岐(あはぎ)原に到り、禊をされた。そこで生まれたのが伊都能売神。以上のような経緯は、悪にして火にして女である伊弉冊命(いざなみ)と、善にして水にして男である伊弉諾命(いざなぎ)の合体を象徴し、そこで誕生したのが両性具有の伊都能売神となる。これが古事記における第二の両性具有のエピソードだが、天照大神の両性具有のエピソ-ドより、より宇宙的、世界的である。
ただし同じ神々の世界のことであるから、平板であると見る。

ここで生まれた十柱の神々のメインは、大神である神直毘神、
人間個人の神性である大直毘神、
そして伊都能売神の計3柱と考えられる。
※神直日神(神直毘神)は宇宙主宰の神の直霊魂。大直日神(大直毘神)は宇宙主宰の神の霊魂の分賦たる人間の霊魂をして完全無疵たらしめむとする直霊。(霊界物語 第10巻第29章 言霊解三)

注意すべきは、伊都能売神とは、大神・ニルヴァーナである神直毘神と大直毘神の間に位置するとダメを押しているところである。(以下の二次大本事件関係資料参照)
 
以下は、第二次大本事件の裁判における裁判長の質問と出口王仁三郎の回答。この中では伊都能売神の位置づけが裁判長の目から見ると天之御中主神と区別がつかなかったという点から問答が始まっている。

『問 伊都能売神と云ふものは、煎じ詰めれば、結局天之御中主神の極徳の顕現と同じか。
答 それは違ひます。
 古事記に斯う云ふことが書いてあります。

 伊邪那岐尊と伊邪那美尊が御夫婦の喧嘩をなされて、伊邪那美尊が黄泉の国迄逃げて行かれた。伊邪那岐尊がそれを黄泉の国迄追駈けて行つた。伊邪那岐尊は黄泉比良坂で喰止めて、伊邪那岐尊の詔り給はく、「穢き国に行つて居たから」と云ふので、禊の祓をすると云ふので、禊の祓をやつて浄められた。

 其の時に生れたのが、伊都能売神、大直毘神、神直毘神、それから大禍津日神、八十禍津日神などで、十一柱目に天照大神が御生れになつた、十二が素盞嗚尊、十三が月読命、と斯う書いてある。
 其の時の伊都能売神と云ふのは、垢を払つた時の神さんです、浄めた時に生れて、天之御中主でも何でもありまへぬ。

問 さうか。
答 それで大直毘神と、神直毘神との間と云ふ意味です。』
(大本史料集成3巻/池田昭編/三一書房P393から引用)(二次大本事件関係資料)

最初に生まれた五柱神のうち三神である伊都能売神、大直毘神、神直毘神は、出口王仁三郎の世界観において単なる10分の3ということでなく、大本宣伝歌の
『神が表に現はれて  善と悪とを立別ける
 この世を造りし神直日  心も広き大直日
 ただ何事も人の世は  直日に見直せ聞直せ』
にあるように、前後の神直日、大直日は根本的に重要な意義を与えられているのに対し、伊都能売神はないまま。それはどういうことなのだろうか。

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