◎ジェイド・タブレット-10-2
◎垂直上昇への仕掛け-2
◎冥想による無意識の意識化
ほとんどの人が神を知らず、一方でSNSや監視カメラ、思想言論監視システム、金の流れの政府管理システムがもう少し進展すれば、ほとんどの人が牢獄に入ったような絶望的な気分で暮らす日々になってしまうのだろう。
その時初めて、現代文明すなわち近代西欧文明は、どうしてこんな困ったことになっちまったのだろうと考える人が沢山出てくるに違いない。
そのそもそもの初まりは、紀元前3120年のエジプトで決定されていたとダンテス・ダイジが断言するのを聞いて、私はどういうつもりでそのことを言っているのだろうと訝った。その時代はエジプトで最初の統一王朝が成立したかどうかという時期。紀元前3120年に文献的、考古学的な根拠などないことは後にわかった。なおマヤ暦の最初の日が、紀元前3114年の8月13日と近く、この時期に何か地球的な変動があった可能性がある。
だが、次のようなマクロのシナリオでもって現代に至り、またその奔流はこの爛熟腐敗を極める世界をおおう近代西欧文明全体の宿命も予見している。
- 古代エジプトで、オシリス、ホルス父子の父系三位一体が成立。これは三千年継続。
- その影響により、キリスト教の父なる神と神の子イエスの父系三位一体が成立。これは現代に至るまで二千年継続し、かつ人類の進化のための成熟を準備することができたという点で成功だった。
- 三位一体には、父なる神と息子という形式の他に、両性具有なる神と息子という形式があり得るが、ことさらに父なる神と息子という形を選んだことが、現在の知性偏重文明にして火力文明の成立発展につながっている。
- キリスト教における「人が神に至る仕掛け」はあばらで女性を作ったところから(神の側からの仕掛け)始まっている。これは神の側からの仕掛けであるが、この段階で既に有無を言わせず男性優位の父系の三位一体が予定されている。その後の母性の回復はマリア信仰や聖母被昇天などの措置に見られるが、補償的であって、父性と対等にはしていない。
- キリスト教の完成は、イエスの十字架上での大悟覚醒(人の側からの仕掛け)。無意識の代表である魚座から、万人の意識化すなわち悟りであるみずがめ座の時代へ。イエスのシンボルは古来魚だった。また魚は組織宗教をも暗示する。そこから知性の発達の結果、各個人個人が悟る時代へ。父系三位一体の跛行は、知性中心文明の宿命だが、それでも至福千年を目指す。だからこそイエスは磔刑直前に弟子の足を手づから洗って見せ、万人が神となる手本をまず示して見せた。
- ユダヤ・キリスト教では、人に打ち捨てられた石が北東に置かれるのだが、それが長い年月の末に、滅びることのない神の神殿の基礎となるという伝承がある。これは、出口王仁三郎が、長年月北東に監禁されていたもともとこの世の主宰神であった艮の金神を舞台の中心に引き出したのと同義。人に打ち捨てられた隅石とは、太母のこと。