アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

死んだ犬の霊を猫に移す

2024-03-06 15:43:16 | 浅い霊感から神人合一まで

◎出口王仁三郎と野良猫

 

出口王仁三郎が、野良猫を年季を定めて飼ってやる話。これは、昔は、猫が普通にネズミを捕って野良猫として自活できていた頃のこと。猫は去勢しなければ1年で37匹に増えるそうだから、明治大正では、野良猫としてリリースすることに何の抵抗もなかったのだろう。

なおこの話には、死んだ犬の霊を猫に移したくだりが出てくる。結果としては不調に終わっているのだが、リードビーターらがクリシュナムルティでも同じようなことをしようとしたのは有名な話。

『猫

 

猫の毛を逆に撫なでると火が出るのは、強い電気が起おこつてゐるからであつて、猫ほど電気に感じ易い獣はない。天候をよく感知すると云はれてゐるのもこれが為である。それがため又また霊的には甚だ怜悧であり且つ執拗である。昔から犬や馬の化けて出た話は滅多に聞かぬが、猫の化けて仇をした話は屡々しばしば聞く所である。最初に飼ふ時に『お前は一年間だけ飼つてやるから』といひ聞かしておいて、もし一年経つて飼主が前に云つたままで忘れて了つてゐると、猫の方はチヤンと覚えてゐて、知らぬ間まにどこかへ行つて了ふものである。

だから一年経つた頃に『これからもう一年だけ飼つてやる』と年期を延ばして云ひ聞かしておくのである。斯うして猫に年期を切ると云ふのは、もし飼ひつ放ぱなしにしておくと、中には年月が経つと共に一種の霊力を具へて人を驚かしたりする事がままあるからであらう。猫が死人を踊らした実例は私も知つてゐる。

犬の霊が猫に憑(うつ)つた面白い実例があるから話さう。綾部のある信者の家に一匹の犬を飼つて非常に可愛がってゐた。この犬が病気で死ぬる時、主人が『お前の肉体は死んでも、魂は残って飼猫に憑(かか)れ』と云ひ聞かした。すると間もなくこの犬の死と共に飼猫の生活状態は俄然変化して来て、食物から挙動から一切が犬と同じやうになつて了(しま)つた。そして家族の人等が他出する時などには、何時も前の犬のやうに先に立つて送り迎へをするのであつた。私が其の家から帰る時などには必ず送つて来た。併(しか)し何分本来肉体は猫なのであるから、食物の関係などから身体の工合を損じ間もなく斃れてしまつた。

所が又不思議なことには、その猫が死ぬる時に『この肉体が亡びても、この仔に憑(かか)つて居れ』と云ひつけた所、その猫の死と共に今度はその仔猫が急に犬の真似をやりだしたのであつた。がこれも亦(また)不幸短命で終つた。精霊が二つであるから勢ひ肉体の統一、調節がとれ難く、無理が多くなるので短命に終り勝ちなのである。世間一般の千里眼とか天眼通とかの出来る霊術家が大抵短命で終るのも、実は自己以外の他の精霊の助けを借りてゐるが為で、前の猫の例と同じ理由によるのである。

兔に角かく家畜でも草木でも元来が人に属してゐるものであつて、主人の身代りに飼犬や飼猫が死んだり、又主人の死ぬる前に愛木が突然枯れたりなどするのをみても、如何に人と是等とが密接な関係にあるかが分かる。家畜や庭木が元気なのは、その家の盛運を物語つてゐるものである。

又人の言霊が如何に痛切に是等のものに作用するかといふ事も、前の猫に対して年期を切る場合などで分わかる。果樹などに対しても『来年沢山実みをつけぬとブチ切つて了ふぞ』と威(おど)すと、その翌年は思つたよりは沢山になるものだと云ふことである。』

(出口王仁三郎全集第五巻P561-563から引用)

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白猫のしろちゃんはかなくも死す

2024-03-06 03:19:35 | 浅い霊感から神人合一まで

◎なきがらも残さず去りぬ

 

2月に零度近い朝が続いた二晩目の夜、前夜からずっと寝床を動けなかった猫のしろちゃんは、あっけなくも去りました。

 

しろちゃんは、地域猫で、純白の白猫で目が青いです。もともと7,8年前に白猫の母から生まれた三兄弟の一匹で、他の兄弟は、茶白とキジトラ。ごみ集積場の前で母子が餌を探しているのが朝の風物詩でした。

母猫も兄弟猫もとっくにいなくなりました。

 

4年ほど前に、ベランダに猫の寝床用に置いたダンボール箱にしろちゃんが疥癬を罹患して黒まだらの汚い姿で動けなくなっていたのが、本格的なお世話の始まり。

洗濯ネットに収容し、そのまま動物病院に運び、疥癬の治療と、寄生虫駆除薬や三種混合ワクチンを打ってもらいました。

疥癬の治療は、3か月くらいかかったのだが、その間去勢も行い、3か月後には純白青目のイケメン猫として元気に野良に戻って行きました。

しろちゃんはわりに凶暴な猫で、最後までだっこはできませんでした。最初の頃は餌を上げようとするとその手にパンチが来ましたが、最近は餌を上げようとするとちょっと下がるようになってくれました。

 

疥癬から回復して再リリース後、地べたに寝ていると白が灰色になるので、見かねて、外に木製猫ハウスを置いて、中の床に断熱スチロール、上にクッション、タオルを重ねて入れたら、2週間くらいで猫ハウスを定宿にしてくれるようになりました。晴れて白猫になったのです。えさは三食。

冬は、零下5度くらいになる日があり、4年ほど前からシリコンみたいなゲル状の湯たんぽ(湯たロン:(株)アイスジャパン;アマゾンで買えます。)をタオルの下に入れてあげるようにしました。ユタロンは、電子レンジで600W4分で42度になり、暖かさは外気温0度ならさめて外気温になるまで6、7時間。また外気温10度なら外気温になるまで8時間程度はもつ。湯たロンは電気火災の心配がなく、野良猫向け保温用具として優れモノです。

耐久性は、200回程度使用と箱には書いてありますが、1回に湯たロン2個加熱、8時間毎に1日3回交換、4個体制で回して、一日に1.5回加熱、一冬で100日として、一冬150回加熱ですが、3冬くらいもつ印象です。湯たロンのビニール袋が破けて中味が出てきて1個オシャカになったのが、3年目くらいでした。

猫は寒がりで、人間より体温が高いです。漆黒の深夜、湯たロン交換する際、冷えた湯たロンはしろちゃんのお腹の形にいつも凹んでいます。

湯たロンがあっても家の中で暮らす人間や家猫の方がはるかにぬくぬくと暮らしていることを思い、厳寒にユタンポ(湯たロン)だけで堪える野良猫の苛酷さを改めて考えさせられるものでした。

しろちゃんは、やもりを捕まえるのも下手でハンター(ハンター猫ならジャンプ一番真上から捕まえるが、しろちゃんは横パンチであって捕まえられない。)ではなく、人から餌をもらえないとやっていけない悲しい宿命を持った猫なのです。その癖、しろちゃんは喧嘩っ早く、武闘派でした。

 

最期の夜中に、私は床の中で、しろちゃんが鳴く声を何回か聞いたのですが、それが最後になりました。翌朝猫小屋に、しろちゃんの姿はありませんでした。

享年は、7,8歳。野良猫の寿命は3,4年というが、長い方ではある。それにしても猫小屋で寝込んで動けなくなってから3日くらいで亡くなるものなのか。人間も水と食料がないと3日で死ぬが、猫も一緒か。

 

出口王仁三郎の随筆に野良猫を〇年だけ飼ってやると言い含めて飼ってやるシーンがあるが、その年季が明けたら猫は野良に戻る。私はそれを猫に対して残酷なしうちだと思ったのだが、今皮肉なことに自分も瀕死の野良猫に対して何もできなかったという無力感に打ちひしがれている。もっとお金と情熱があれば、さらに数年の延命はできたかもしれない。だが、自分の力ですべての野良猫を幸福にすることなどできやしないのだ。

 

わたしは、しろちゃんのなきがらを確認してはいないが、猫は屍解する(死体を残さず虚空に消える)ということを信じている。出口王仁三郎も猫の屍解を認めているのだ。

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