◎心理・意識から現実への転換
心理・意識から現実への転換法とは、西洋錬金術なら土くれを黄金に変成する方法であって、只管打坐なら身心脱落、真言密教なら即身成仏、臨済禅なら大死一番、ソーマ・ヨーガならあらゆるものと死ぬということ。
そこでは、個たる人間である自分が死んで、宇宙全体に転換するという逆転、変換、逆立ちが起こる。世界がまったく変わってしまうのである。
これを神秘家は、古代において10の次元と語ったが、人類の進化により、七つの次元と言い習わし、個から全体に変わるのは、第五次元エーテル体から第六次元アートマンに至る部分であることは知られている。
ただし、初手から第七次元ニルヴァーナを望見できるわけではなく、第七次元ニルヴァーナに到達した者のみが、第六次元から第一次元肉体を俯瞰できる。
この点で未悟の者すなわち第七次元ニルヴァーナ未到達の者が、次元全体を語っても群盲象を撫でるが如きもので、何もならないことになる。
次元相互の連関は、行法によって入る次元出る次元が異なることをダンテス・ダイジが指摘しているが、これは複数の行法・冥想法を極めた者のみが追体験できる。
それにしても心理・意識から現実への転換とは、あらゆる実感を経た、ほとんど人生、転生を卒業しかけた、いわば魂年齢が高い者のみに与えられた恩寵のようなものだが、それが、およそ俗人の想像する類のようなものではないことは、古今の様々な書物、文献が伝えている。