◎年齢に応じた冥想の準備
道教の霊枢経本神篇第八では、「肝気が虚になると恐れ、実になると怒る。心気が虚になると悲しみ、実になると笑ってやまない」という。
※道教では五臓(肝臓、心臓、脾臓、肺臓、腎臓)にそれぞれ、怒、喜、思、憂、恐が配当される。
それぞれのシンボリックな臓器には気が充実している時と不足している時があるので、「肝気が虚になると恐れ、実になると怒る。心気が虚になると悲しみ、実になると笑ってやまない」と言われてみると思い当たることもある。
そこで、道教冥想修行者は、閉気でもって気を外に濫費しないことで気の充実を図り、充実させたその気を行気、導引などで肉体の健康を回復するようなこともでき、また体外への出神もする。
その結果の一例として彭祖の長命も実現したのだが、サンジェルマンやババジや崑崙山の仙人のように何か目的があって長命を狙うのは特殊なことであって、通例聖者たちには、寿命の短いことを嘆く人はいないので、気の充実の本来の目的は、長命ではなく羽化昇仙の方である。
それにしても中高年になると肉体の衰えは気の衰えに直結するので、柔軟体操やジョギング、ウォーキングなどだけでなく、閉気や呼吸法など気を充実させる技を平素から積極的にやらないとvividには生きられないと思う。そこは若い頃とは違うし、おのずとルーティーンは増えてしまう。