落葉果樹の冬の作業として、「剪定」と「消毒」そして「施肥」があります。
今日は、私が栽培している家庭果樹のうち、桃栽培における冬の作業についてご紹介します。
私の桃栽培は趣味で行っている果樹栽培なので、専業農家の作業とは多少異なっていると思いますが、基本的な剪定方法に大きな違いはないのではないかと思います。
・剪定途中の桃です。
「選定の目的」
・果実の重量を支え、気象災害にも耐える丈夫な骨格を作る。
・栽培作業が能率的にできるような樹形を作る。
・風通しや、日当たりをよくして、品質の揃った果実を生産する。
・枝葉の生長と果実生産の均衡を保って、毎年平均して収量を確保し、樹齢を長くする。
以上のような目的で剪定をします。
「剪定方法」
・基本的に各枝に日光がよく当たるように剪定します。(日光が当たらない枝は勢いが悪くなり、枯れてきます。)
・花芽のついている枝は、収量を上げるため出来るだけ残し、枝が重ならないように紐で誘引しました。
・その上で弱い枝、日光をさえぎる枝、垂れ下がっている枝などを切除しました。
・枝の背中から真上に向かって出ている強い枝については、その枝の日焼け防止のため1~2芽を残して切除しました。
・横に長く伸びている強い枝については1/3程度を切り詰めたり、葉芽のところで切除しています。
・年々枝が高く伸びるので、今年は上部の太い枝を切除し、昨年よりやや低めに仕立てました。
・剪定後の桃の木です。
「施肥」
・一般的に12月~2月頃に施肥します。私は2月初めに、株の周り1mくらいのところに溝を掘り、市販されている「寒肥」を混ぜ込みました。
我が家の桃の木は樹齢25年くらいになりますが、毎年、これらの作業を行っていることににより、現在でも樹勢は強く、毎年たくさんの花を咲かせます。
「冬の消毒」
冬の消毒は、カイガラムシ駆除や縮葉病などの予防を目的として薬剤散布を行います。
・カイガラムシやハダニ類の駆除・・・12月~1月の初めにマシン油乳剤の14倍液を散布します。
・縮葉病や黒星病予防・・・・・2月下旬から3月初旬にかけて縮葉病予防のため、石灰硫黄合剤の7倍液を散布します。
我が家では住宅地内に植えているため、隣りとの境界にシートを立て、風のない日の早朝にすばやく散布しています。
3月下旬には香りの良いピンクのきれいな桃の花が楽しめるものと思います。