らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

中国地方の旅(その8)山口・常栄寺(雪舟庭)

2010-04-18 | 旅行
中国地方の旅シリーズ8回目の今日は山口市の常栄寺(雪舟庭)をご紹介します。

常栄寺・雪舟庭はおよそ500年前、大内政弘が別荘として画聖雪舟に依頼して築庭させたもので、後に、大内政弘は母の菩提を弔うために寺となし、妙喜寺と称していましたが、毛利氏の時代に隆元の法名により常栄寺と改称したようです。
寺宝として隆元の自画像や貴重な文書などを所蔵しています。

・常栄寺の山門です。


・左奥が本堂、右に見えるのは鐘楼です。


雪舟は応永27年(1420年)備中(現在の岡山県)の国に生まれ、長じて僧となり、京都の相国寺に入って禅学と共に画技を学び、40歳前後に山口に来たようです。
応仁元年(1467年)に大内氏の遣明船に乗って中国にわたり、絵の修行に励むと共に中国の風物詩に接しました。
文明元年(1469年)に日本に帰ってからは、主として山口に居住し、雲谷庵をアトリエとして多くの傑作を残しています。
有名な、国宝「四季山水図」は文明18年(1486年)の作といわれています。
永正3年(1506年)雲谷庵で87歳の生涯を閉じたと言われています。

・雪舟の銅像です。


本堂南面には南溟庭(なんめいてい)があります。
七五三の石組、杉苔を以って覆われた新しい感覚の海岸線、白川砂にて大海を表し、涯しなく永遠へと連なる仏国土、輝く理想の世界を象徴する南溟を表現しているそうです。

・本堂前の南溟庭(なんめいてい)です。南溟とは、南の方にある大海を意味しています。右側の門は勅使門です。


この庭園は平面の部分を内庭と呼び、中央に心字池を設け、四仙島を浮かべ、北隅に十数メートルの飛瀑をもって龍門の滝を現し、下に鯉魚石を置いて水分とし、前に一尊仏をおいて仏岩と称しています。その左方には洗耳渓、十六羅漢の石組、座禅石と続いています。
本堂のすぐ前面は中国の大陸を象徴したと云われ、、三山五獄を配し、富士山を以って日本を表現しているそうです。

庭園は29代藩主の大内政弘が室町時代中期頃、画聖雪舟に命じて築造したものと言われ水と石に主体を置いた簡素にして豪放な庭園で国の史蹟名勝に指定されています。

・雪舟庭で、庭に配置されている岩は山を表しているそうです。
 中央の岩は富士山を、その右側は衡山、富士山の手前は葺山、その左は終南山を表しているそうです。


・本堂の内部です


境内に仏典の教えを書いた石碑がありましたのでご紹介します。

 「十人の子を養う親はあれども 一人の親を養う子はまれなり」 仏典

 現在を見越しているような教えであり、今に生きる私たちには耳に痛い教えですね。

・仏典の石碑です。