昨日は友と東京駅の撮影に出かけた。
こんどリニューアルしたこの駅を撮影する番組をBSで見て以来、自分も行ってみたかった。
この駅は小さいころから親しんでいるが、こうやって遠くから鑑賞するものとしてみたのは初めてだった。
一見するとどこが改装されたのかわからないぐらいなのだが、それだけ忠実に再現を試みたのだろう。
上野駅がリニューアルされた時は、昔の面影が駅の構内の一部だけを残して、あとは近代的に生まれ変わってしまったのが残念に思っていたのだが、この東京駅はさすがに
気をつけて昔のままを残している。
なんでも古いものを壊してきたこの国で、こうやって経済発展・効率よりも歴史的文化を残そうという動きが大きくなってきたのはいいことだと思う。
ただ、少し手遅れかもしれないけど…でもBetter late than neverともいうし、せめていま残っているものだけでも後世に伝えていってほしい。
久しぶりに一眼レフを使ったので、使い方を忘れてしまい、友の指南を受けながらのスタートだった。
やっていくうちに勘が戻ってきて、気持ちがのってきた。
この建物を見ると、つい40~50年ぐらい前まではちょん髷をつけてサムライが歩いていた農業国家だった国が、一生懸命背伸びをして西洋に追いつこうとしていたころの日本人の
意気ごみみたいなものを感じる。
場所は忘れたが、東京駅の構内には戦前に、たしかこの駅で原敬首相が右翼の凶弾に倒れたスポットに今でも小さな目印がついているはずだ。
また、この駅の中にあるステーションホテル(現在も営業している)には、川端康成もよく泊まっていたという。
そんな風に考えると、いかに長い歴史を内包している建物か感じ取れる。
写真をとっていて思ったのだが、自分はやはり写真をとることが好きなのだと改めて思った。
これを一生続けていこうと思った。そうして、この世を去る前に東京をテーマにした写真集を自費出版しておこうかななどと考えている。
今、昭和時代の写真が価値を持ち始めているのを見るにつけ、平成の東京の姿というものを残すのも悪くはない。
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