名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

三谷幸喜生誕50周年スペシャル『90ミニッツ』@名古屋

2012年03月27日 12時12分12秒 | 観る(ライブ)

旅行記も半ば途中、

春もぐいぐい迫ってきてて

話題に事欠かないこの季節ですが、

忘れてしまうといけないので書いておきます。

ここんとこ見たいろいろなもの。

まずは、三谷さんの演劇。

生誕50周年スペシャル「三谷幸喜大感謝祭」のラストプログラム。

西村雅彦×近藤芳正の二人芝居、

『90ミニッツ』。

交通事故で9歳の息子を事故で亡くしかけているが、宗教上輸血を頑なに拒否する父親(近藤芳正)と、

90分以内に手術をすれば助かると、患者の命を救うために、父親を説得する大学病院の整形外科副部長(西村雅彦)

の2人が登場人物。

場面転換なし。

音もほとんどない。

ステージには、ごくシンプルなスチールデスク、椅子と電話のみ。

だからこそ余計にそのプロットに意識が集中するわけだけど。


舞台中央、上から流れ落ちる一筋の水。

笑いは封印。

さて感想は。。。

う~ん。。。

これが三谷世界の代表格のお芝居だとすれば、

ちょっと自分の好みではありません。

そもそも、作品のテーマ自体に共感できませんでした。

子供の「命」を助けるためになにをすべきかは明白なはずなのに

そんな人間としてあまりに明白なテーマについて、

大のオトナがあーでもない、こーでもないとえらそうに議論して、

命をオトナのエゴでもてあそぶその感覚。

ついていけませんでした。

感慨もないし、学習もないし、

笑いも、衝撃も、思慮もない。

きっと、演技派のお2人のことですから、

演技はうまいのでしょうし、

凡人には理解できない演技手法みたいなものも、

どこかにアピールされているのかもしれませんが。

後味が悪すぎます。

ストーリーを無視して字面だけ読めば、

その立て板に水的なセリフ回しには感服です。

辛口コメント失礼。


90ミニッツ
2012年2月24日(金)~26日(日)@名鉄劇場
作・演出 三谷幸喜
出演 西村雅彦 近藤芳正