旅行記も半ば途中、
春もぐいぐい迫ってきてて
話題に事欠かないこの季節ですが、
忘れてしまうといけないので書いておきます。
ここんとこ見たいろいろなもの。
まずは、三谷さんの演劇。
生誕50周年スペシャル「三谷幸喜大感謝祭」のラストプログラム。
西村雅彦×近藤芳正の二人芝居、
『90ミニッツ』。
交通事故で9歳の息子を事故で亡くしかけているが、宗教上輸血を頑なに拒否する父親(近藤芳正)と、
90分以内に手術をすれば助かると、患者の命を救うために、父親を説得する大学病院の整形外科副部長(西村雅彦)
の2人が登場人物。
場面転換なし。
音もほとんどない。
ステージには、ごくシンプルなスチールデスク、椅子と電話のみ。
だからこそ余計にそのプロットに意識が集中するわけだけど。
舞台中央、上から流れ落ちる一筋の水。
笑いは封印。
さて感想は。。。
う~ん。。。
これが三谷世界の代表格のお芝居だとすれば、
ちょっと自分の好みではありません。
そもそも、作品のテーマ自体に共感できませんでした。
子供の「命」を助けるためになにをすべきかは明白なはずなのに
そんな人間としてあまりに明白なテーマについて、
大のオトナがあーでもない、こーでもないとえらそうに議論して、
命をオトナのエゴでもてあそぶその感覚。
ついていけませんでした。
感慨もないし、学習もないし、
笑いも、衝撃も、思慮もない。
きっと、演技派のお2人のことですから、
演技はうまいのでしょうし、
凡人には理解できない演技手法みたいなものも、
どこかにアピールされているのかもしれませんが。
後味が悪すぎます。
ストーリーを無視して字面だけ読めば、
その立て板に水的なセリフ回しには感服です。
辛口コメント失礼。
90ミニッツ
2012年2月24日(金)~26日(日)@名鉄劇場
作・演出 三谷幸喜
出演 西村雅彦 近藤芳正