長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

疲れたけど、疲れてねぇぜ~  『冷たい熱帯魚』鑑賞記とか

2011年02月17日 02時21分36秒 | 日記
 ど~も、こんばんは! そうだいです。昨日(ついさっきまでの16日)は、ちょっとは暖かかったですかね? 春近し、ですねぇ。
 いや~、あのね、昨日はいろいろと珍しくスケジュールがうまってまして、朝に目覚めてから今こうやって家に帰ってくるまで、ずーっとなにかのことに頭をめぐらす1日となりました。
 楽しかったねぇ。疲れてるはずなんだけど、眠くはなってないんだなぁ。いろんなことを考えられてほんとに楽しかった!

 っつうことで、今回は「宇宙人企画」はまたお休み。昨日いろいろあったことを、ごくふつうの日記じたてにつづっておきます。キングギドラはちゃんと次回に出てきま~す。


 昨日16日は、ちょっとした仕事があったのでお昼過ぎまで家にいて、そこから東京に出発。
 夕方4時半に新宿に到着して、テアトル新宿であの話題の映画『冷たい熱帯魚』を観ちゃったぜ~。ギョギョギョ!

 いや~……とんでもないね。
 園子温監督の作品を観るのは初めてだったんですが、非常にわかりやすいつくりで、前評判どおりに「笑える」映画になっていました。もちろん、おもしろいだけではないわけなんですが。
 私が行った16日は水曜日ということで、毎週水曜日に料金が1000円になるテアトル新宿の会場は文字通りの超満員! 200人以上がギッシリ詰まっている映画劇場なんて久しぶりに見ました。
 映画館にたどり着いたのは予告編が流れているギリギリの時間だったので、もちろん私はた・ち・み。上映時間は2時間半。ヒャッホウ!

 でも、短かったなぁ、体感時間は。観客席の後ろにある手すりを両手でつかんで、いつの間にか前のめりになってスクリーンに見入っている私がいました。

 とにかくすばらしいのは、主演のでんでんと吹越満の表情ですね。この2人のエネルギーが、映画から目をそらすことを許してくれません。
 でんでんさんはよかったね! 私としましては、あの『ダークナイト』以来の「極悪人キャラクター」を見た気がします。あの熱帯魚店の社長はこえぇ!
 それにあわせて、とにかく密度の濃い監督と脚本の仕事! 目をそらしたくなってしまうシーン描写があっても、次にくり出される展開や飛び出してくるセリフが気になっちゃって夢中になって見ちゃう。

 私は最初、この『冷たい熱帯魚』を、「話題の園監督の最新作」という点ではなく「あの実在した事件の映画化」という点で注目していました。
 実在した事件というのは、1993~94年に発生して95年に犯人が逮捕された「埼玉愛犬家連続殺人事件」です。
 まぁ、1995年は「阪神大震災」と「オウム事件」があったとんでもない年だったのでずいぶんとかすんでしまった感があるのですが、『冷たい熱帯魚』で展開されている地獄絵図のほとんどが実話にもとづいていることからもわかるとおり、この事件も十二分に「とんでもない」事件だったようです。

 しかし、観ていただいた方には言わずもがななことなんですが、この映画は、ただの猟奇犯罪の実録再現モノにはなっていません。観終わった時には、確実に「園子温」という人間の創作した芸術作品を味わった満足感につつまれるのです。
 詳しいことは言いませんが、この物語は途中までは確実に「1990年代の事件」の空気を濃厚にただよわせています(脚本上は2009年の出来事ではある)。ところが!ある転換点をもって見事に21世紀の日本をあつかった物語に変身するんですよね! 「あぁ、ここからが本当の園ゾーンなんだな。」とすっごくわかりやすかったです。
 ただ、それが気に入るのか気に入らないのかは、観る人次第。そういった意味で、私は誰にでも「『冷たい熱帯魚』は絶対におもしろい! とにかく観てみて。」という勇気はありません。
 でもでも! なんらかの「衝撃」を確実に体験できる希有な映画だとは思います。
 別にグロテスクな描写に力を入れているわけでもありませんから(むしろ「上品」ですらある)、それよりも登場する人間達のあり方や考え方、エネルギーにガツンとやられる感じですね。

 『冷たい熱帯魚』は、とにかくすんごい映画です。ちっちゃい画面で、気分が悪くなった時に自由に停止できる形で観るべきじゃありません。映画館でいやおうなしにみせつけられに行っていただきたい!
 まった、園監督は笑いのセンスがいいね! 血みどろになってしゃべる極悪人のセリフで、館内が大爆笑につつまれてたからね! 鉄板のフレーズが飛び出る飛び出る。
 去年に観た『アウトレイジ』も恐怖と笑いが同居している作品でしたが、『冷たい熱帯魚』はそれ以上に2つが接近して相乗効果を発揮していたような気がします。

 ただ、おおむねは満足しているのですが、私としては、たったひとつだけ残念な点はありました。

 「おっぱい」に、敬意がないね。

 なんかね、監督は女優さんの実力を男優ほどには信用してないのかな?ってくらいに、物語の展開が(エロシーンもそうだけど)男性主導すぎるんですね。単純に男性俳優の実力が圧倒的だからだけだろうか。
 いっつも、女優さんが「出演するんじゃなかった……」みたいな表情を浮かべて演技をやってる感じがするんだな。まぁそればっかりでもないし、そういった女性側のフラストレーションがラストに効いてくるんですけど。
 ちがう! ちがうはずなんだ。神楽坂さんのおっぱいは、そんな扱いを受けるものじゃなかったはずなんだ!! 私は何を言っているのでしょうか。
 もちろんそれも園監督の計算内なんでしょうが、単純に私は嫌な表情を浮かべている女性は見たくないので、その点も克明に描写した監督のスタイルは好きになれませんでした。単なる好き嫌いの問題よ。


 ま、『冷たい熱帯魚』はそんな感じでした。

 濃厚な2時間半が終わって夜7時。ダッシュで映画館から駅に向かい、新宿から下北沢に行ってシアター711へ。
 今度は演劇! 劇団上田の1年ぶりの本公演『アマゾネス』を観ました。
 ギリギリ開演前にたどり着いたのですが、初日ということでこちらも満員御礼。小さな会場に100人ほどのお客さんが詰まっている状態でした。

 せっかくの1年ぶりの上田公演だったのですが、主要キャストが1人降板してしまっていたのが残念だったなぁ。今度、直接事情を聞くことにしよう。
 でも、というかその危機的状況がかえって他のみなさんの発奮材料になったのか、内容は役者さんそれぞれの個性がシノギを削るとてもいいものになっていたと思います。
 個人的には、数年ぶりに私の大好きな女優さんが舞台に立っている姿を観られたのがうれしくてしょうがなかったねぇ。もみぢさんはやっぱり魅力的だし、かわいい!

 物語は本当に上田特有の全編ダッシュな突っ走りテイストに満ちていたのですが、今回は入れ子構造のやりすぎでデイヴィッド=リンチみたいになってたよ。いや、それほど狂ってもいないんだけど。


 と、劇団上田はそんな感じでした。千秋楽までがんばってね~!

 2時間のお芝居が終わって9時半。またしてもダッシュで劇場から駅に向かい、下北沢から恵比寿に行って沖縄料理の居酒屋へ。
 最後は飲み会。大学時代の親友(勝手ながら「親友」とさせていただきます!)お2人と約半年ぶりに集まり、いろんな近況の話などをしました。
 みなさんの近況を聞いたり、私の身近で起きたバカ話を聞いてもらったりするのは楽しいね。おもしろい出来事を聞いたり、新しくはじめた習慣を話したり、おめでたい報告を聞いたり。
 非常に有意義ないい時を過ごしました。これで明日からまたがんばって生きていけるってもんよぉ。
 来月にまた集まろう!なんて約束をかわして解散、終電でついさっき家に帰ってきました。


 ……ってなわけで、まぁ~今日は充実してたやね。全スケジュールで脳みその活性化する収穫が得られるという幸せな1日になりました。天気も良かったしね。

 でもまぁ、今日は映画館で劇場で居酒屋で、いろんなところで美人と会えたなぁ。明日、もしかして私は死んじゃうのかしら?


 そういえば、最初に家から新宿に向かう電車の中で、昔にずいぶんとお世話になった女性の方の顔が、な~んの脈絡もなく頭に「ポッ。」と浮かんできたんですね。

「あぁ……今、どこでなにをやってるんだろうなぁ。久しぶりに会ってみたいなぁ。」

 そう思ってたんですが、そうしたらば、夜に下北沢の劇場で会場整理をやっていた女性の方がその人にそっくりだったので、びっくりしちゃった! ま、別人ですけど。
 ……え? もちのろん、話しかけましたよ。キモいよねぇ~!!

 当たり前ですが、忙しいときにじゃないよ。外で寒そうに「すみません、車が通りま~す!」「自転車通りま~す。」って言ってたあいまにね。
 「昔の知り合いにそっくりだったもんで。」って言いたかったんだけど、私は別にわたせせいぞうの世界の住人でも狂気の世界の住人でもないつもりなので、普通に「寒いっすね。」から始めました。


 やっぱりキモかっただろうねぇ。でも、なんか盛り上がったぞ! 「あはは、今度ニコ動観ますよ。それじゃ~。」とかって親しげにわかれられたぞ!

 ……いや、やっぱりキモいだろ。冷静になろうじゃないか。

 ……かわいかったなぁ。
コメント
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