三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

環境建築~1

2008年04月08日 05時27分24秒 | 住宅性能・設備

最近とみにサミット関連ということもあってか、
省エネとかエコロジー、環境負荷低減というようなことにスポットが当たっています。
そんななか、CASBEEという建築評価システムが注目されています。
これは建物の性能を総合的に評価しようとするモノサシ。
国交省が取り組んできたことなのですが、
従来は、大型建築だけの評価ということもあってか、
あまり一般に知られることはありませんでした。
しかし最近国交省でも、温暖地では戸建て住宅レベルの基準として導入しようと
各地で建築事業者向けのセミナーなどを開催しています。
CASBEE評価のできる専門知識を建築関連の人間に資格取得させようと考えているのです。
ちょうど、北海道での断熱知識についてのBIS資格と同様のやり方ですね。
評価軸自体は理解はできるのですが、
ディテールではいろいろ問題点もあるということです。
また、現状では北海道のような寒冷地向けには評価軸が固まっていないということ。

大型建築については、すでに評価が試みられていて、
実例集も1冊だけですが出版されています。
まぁ、なかなか広く普及していくというものではありませんね。
しかし、その紹介されている中に、
飛び抜けて高い数値を上げている建築として、
北海道旭川の「北総研」の建築が上げられています。
北総研は昨年夏にも行ってきたのですが、やはり建築技術的に見て大変奥行きが深く、
積雪寒冷という条件の中で、北海道が考えてきた省エネ、
現在でいえばCO2削減のための環境負荷を低減させるアイデアが
さまざまに実践されています。
大変興味深く、今後の戸建て住宅の性能が向かっていくべき方向性が
示唆的に実現しているといえます。
建築はなによりも人間活動のためのシェルターである、
という根源的な部分で、その設計思想に深く共感できるものもあります。
しかも、そういう目的性が明確であることが、潔い基準として機能して
デザインとしても、たいへん興味深いレベルを実現できていると思います。

こういう建築の方向性を名付けるネーミングはまだ固定していませんが、
やはり「環境建築」という表現が一番近いのではないかと思われます。
ちょっと、このあたり、興味が湧いてきているところなので、
書いていければいいな、と考えています。
まぁ、ブログですからメモ帳的だと考えて、
飛び飛びだと思いますが、気楽にやっていきますので、どうぞよろしく。

コメント
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