三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

玄関前の目隠し

2007年09月03日 05時37分56秒 | 住宅性能・設備



写真は宮城県大崎市の新興住宅街の家。
一面の田んぼだった土地に建てられている住宅地なので、
まだ、お互いの視線を遮るような立木などが乏しい。
そんなことから中間的な領域での目隠しが必要になってくる。
写真の部位は、ちょうど玄関ドアに正対した位置に当たる面に
パンチングメタルで角波状になった鉄板を採用している様子です。

住宅建築は世に連れていくデザイン感覚も反映するものなのでしょうね。
世の中の移り変わりとともに、建築の材料も変化していくものでしょう。
いつも、そういう変化のなかで、その素材の持つ美感を発掘して、
大胆に使用するという挑戦精神は求められると思います。
このパンチングメタルという素材は、
まぁ、比較的多く使われている部類でしょうね。
このように使用しても構造的な強さがあって、
穴が開けられているので、視線の透過性があり、しかも反対に遮蔽性も期待できる。
なにより本物の素材そのものなので、
経年的な変化などもむしろ楽しめる可能性が高い。
そんなことから採用されたものと思われますね。
この家は外観としてはきわめてシンプルなボックスなので、
そういう雰囲気のなかでは調和している、といえるでしょう。

時代を表現するような素材、という意味では、
最近見ていて、こういう系統のシルバーメタリックというのが、
どうも、同心性が高いような気がしてきています。
モノトーンに近いような雰囲気と、こういう素材の質感って、
けっこう似合っているように思いますね。
こういう素材にやすらぎを感じるか、虚無的な感覚を感じるか、
世代によってもずいぶんと感じ方には差異があるでしょうね。
ただ、このようなしつらいが似合うためには、施主側に
ある程度の感受性が求められるような気はします。
似合っていれば、ものすごくいいけれど、
場違いになり出したらキリがない、そんな感じが強い素材のようですね。
みなさんはいかが、感じられるでしょうか。
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