三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【蕎麦食文化、東北と北海道】

2019年01月28日 07時35分06秒 | Weblog


よく見掛けるようで画家の名前が出てこない・・・。
先日あちこち東北を飛び回っている最中、とあるそば屋さんに駆け込んで
ふとみかけたイラスト画に引き込まれてしまっていました。
線といい、デフォルメの感覚といい、
いかにも「蕎麦」を感じさせてくれる・・・。
なんと表現して良いのかよくわからないのですが、
青森のねぶたが描く線画のマインドにもぴったりと通じてきそうな、
いかにもニッポンの「田舎」という郷愁感を訴求してくる。

そばは北海道でも幌加内とか、新得とか
主要な産地があるのですが、
そういう産地ではこういった雰囲気、感覚はあまり感じられない。
むしろ、もっと乾いた空気感が支配的で、
その寒冷な気候がさわやかさに通じている印象がある。
シーズンになると開催の新そば大会、というようなイベントが幌加内などには
似合っていると感じます。家族揃ってモリモリ、ニコニコたべる、みたいな。
というか、この絵のような「食文化」性がまだまだ生育していないのかも。
こういった絵柄からは、独特の人間の手作業感が伝わってくるけれど、
北海道にはそういう手作業・食文化感は感じられない。
大規模にやっていて、もちろん機械を使って作業してます、みたいな。
なので、食べるということに玄妙さみたいなものは入ってこない。
こういう山形蕎麦のような一種独特な陰影感がないと思います。
たぶん、北海道人のそもそもの人間性としても
こういったドライで合理的を志向する傾向が強いのかも知れませんね。
こだわりのなさ、あっけらかんとした開放感の方が支配的。

でもまぁ、わたし的にはこういう蕎麦の味わいとマッチした
芸術的表現には日本人として深く癒されるものがある。
やがて北海道がその生産高実態を反映して、独自のそば食文化を創造し
日本社会に大きく訴求していこうとする段階になったら、
どういう食文化表現がもっともふさわしいだろうかなと・・・。
絵を見て、ふとそういった妄想を巡らせながら、
野菜をたくさん食べたくて、お店オススメの「けんちんそば」を
ありがたくすすっておりました。ごちそうさまでした。
う〜ん、北海道そばはどうイメージ戦略をやっていくべきか? オモシロいかも。
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