リコの文芸サロン

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歌会始の儀

2022-04-01 | 短歌
リコの短歌会の会員さんが宮中の歌会始に入選されて1月18日の歌会始の儀に参列されました。


川坂さんが「歌会始体験記」を短歌誌に書かれたのでご紹介します。



歌会始体験記
 川坂 浩代 

 十二月中旬のある夕方、コートのポケットの携帯電話が着信を知らせました。応答すると宮内庁の方で、詠進歌のことを
尋ねられました。
震える声で答えると、歌会始の最終選考に残っているとのお話でした。見上げると月が皓々と輝いていました。
 後日、預選者決定通知が届きました。その後、報道各社との
電話インタビューや準備などに追われ、十二月は足早に過ぎて
行きました。記者から心境を聞かれる度に、歌会始の儀が
開かれる喜び、詠進出来た喜び、入選した喜びを緊と感じました。
 年が明けてからは、外出自粛を心掛けました。抗原検査と
PCR検査により、ウイルスに感染していないことを確認し、
歌会始の日を無事に迎えました。
 当日は晴れやかな青空でした。皇居坂下門から参入し、大広間に案内されました。宮内庁式部職の方々、他の預選者の皆さまと初対面し、笑みを交わしました。
一日の流れは、平成二十四年歌会始預選者の大石悦子さんが体験記に書かれたスケジュールと
ほぼ同様でした。
 正殿松の間は厳粛な空気に満ち、高い天井に講師、発声、講頌の方々の声が響きました。自分の順番が近づき、鼓動が速くなり、肩で息をしていました。私の歌の披講が終わり、緊張の続くなか、佳子内親王殿下のお歌「金木犀の風が入り」と講じられると、甘い香りがマスクの中に漂いました。
 歌会始の儀終了後、天皇皇后両陛下が預選者一人一人に質問をされる時間が設けられました。私の歌に及び、令和三年、長らく在宅していた私は、オンライン上で、家族や友人とつながり、同じ時間を共有したこと、ある日、パソコンに向かって名残惜しく家族に手を振り続けていると、画面が突然、窓に見えてきたことを申し上げました。皇后陛下は優しく耳を傾けて下さり、天皇陛下は、宮内庁もオンラインを活用していることをお話し下さいました。
 選者懇談会では「会は始まる」に込めた前向きな気持ちを
述べました。また「日常」という言葉を選んだ私の想いが、
選者の方に伝わっている事を嬉しく思いました。
 新しい日常の模索と追求は今後も続きますが、人と人が心を
寄せ合うことに変わりはありません。
 質疑応答では選考のポイントについて、預選者の一人から
質問があり、選者の方からは、次のような回答がありました。
 初句、出だしが大事
 場面が見える
 新鮮である
 工夫がある
 最後は競い合い
 机には「令和五年歌会始のお題及び詠進歌の詠進要領」の
プリントが配布され、来年のお題が「友」であることを知りました。
 嬉しいことに、この頃、友人や知人が短歌に関心を示し、
自作の歌を気楽にメールで送ってくれるようになりました。
 (後略)

★   ★   ★

川坂さんの体験記を参考に皆様も来年の歌会始に詠進されたらいかがでしょうか。
締め切りは9月30日 詳しくは宮内庁のHPをご覧ください。





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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
歌会始 (knsw0805)
2022-04-01 09:23:25
おはようございます。

良き内容ですね。感動しました。

選者の方の以下の理由を保存しました。
初句、出だしが大事
場面が見える
新鮮である
工夫がある
最後は競い合い
返信する
Unknown (risukurumi48)
2022-04-01 09:38:16
kenさん、
おはようございます
事前承認は機能してますね
良かったです

歌会始の儀は素晴らしいそうで、また参加したいので詠進しますと入選者の方から聞いたことが有ります
返信する

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