『テスカトリポカ』 佐藤 究
角川書店・刊
厚さ3.5cm,553頁の大著です。
本の帯が直木賞候補作と成っていますが、15日に直木賞が発表されてすぐにアマゾンに注文したので翌日の16日に届きました。
候補作品の段階で発行された本ですね。話題性が有って楽しいね。
2021年の直木賞が7月15日に発表された。
臓器売買を書いてあり、残虐だと選考委員会でも議論に成ったそうですが直木賞に選ばれました。
選考委員の林真理子氏の選考の談話。
1977年、福岡県生まれの44歳の書き盛りですね。フィクションですがこんなことも世界にはあるんだろうと知ることも大切だとリコは思います。
フィクションとはいえよくぞこれだけ書けたものと感心します。一度読んだだけではリコの中で消化しきれませんのでもう一度読んでみます。
創造と破壊が繰り返される世界で自分はどうそれらとどう関わり合って生きていくのか問われていると思います。
★この本を読んで思い出したのは以前、リコが書いた英文の詩『真実の桃』4人の役割は何かの拍子で変わります。油断大敵です。
1997年にふとした時に心に浮んだ言葉を英語で書いています。
Being, here and now(今、ここに)
Someone is dreaming a peach in the upper reaches,
Someone is catching a peach in front of him,
Someone is missing a peach in the lower reaches,
Someone is overlooking these three people,
All of us are in the heart of nature,
All nature smile in the sunlight.
上流の桃を夢みる人、
眼の前の桃を掴む人、
下流の桃を追う人、
その3人を山上から眺めている人、
私達は大自然に抱かれ、陽光のもとに耀いている。
(要約ですから、感じ取って、ください。)
お前は未来を夢想していないか、過去を振り返ってばかりしていないか、今、ここにいて桃(真実)を掴め。
一歩引いて三世(過去、現在、未来)を見極めよ。
いますべきことに精神を集中せよ。