コルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』
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最初に見たのは、雑誌の記事。
著者のインタビューとともに、本の写真が掲載されていた。
まだ翻訳本が出る前だったと思う。
オリジナルの英語の本は、鮮やかで、とても印象的な表紙だった。
それから間もなく、書店でほぼ同じデザインの翻訳本を見つけた。
布に印刷したようなムラのある朱色。
白で縁取りされたトンネルの中に線路が描かれている。
タイトルから地下鉄だとわかるが、どこにも車両はない。
迷路のように見える線路の途中に、逃げる黒人女性のイラスト。
離れた場所にマスケット銃を抱えた男。
トンネルの先端にスコップ。
これだけで物語のアウトラインが見える。
奴隷制という残酷な史実に、大胆な空想を織り交ぜた、ハラハラする娯楽小説。
人種問題がからんでくると、単純に楽しんでいいのかと踏みとどまる気持ちがよぎるが、深く考えずに小説の世界に浸った方がいいのだろう。
表紙を眺めていると、ボードゲームに見えてくるし、ストーリーには「ふりだしに戻る」ような展開もあるのだから。
オリジナルのデザインはOliver Munday。(2018)
帯に刷られた受賞歴がすごい
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最初に見たのは、雑誌の記事。
著者のインタビューとともに、本の写真が掲載されていた。
まだ翻訳本が出る前だったと思う。
オリジナルの英語の本は、鮮やかで、とても印象的な表紙だった。
それから間もなく、書店でほぼ同じデザインの翻訳本を見つけた。
布に印刷したようなムラのある朱色。
白で縁取りされたトンネルの中に線路が描かれている。
タイトルから地下鉄だとわかるが、どこにも車両はない。
迷路のように見える線路の途中に、逃げる黒人女性のイラスト。
離れた場所にマスケット銃を抱えた男。
トンネルの先端にスコップ。
これだけで物語のアウトラインが見える。
奴隷制という残酷な史実に、大胆な空想を織り交ぜた、ハラハラする娯楽小説。
人種問題がからんでくると、単純に楽しんでいいのかと踏みとどまる気持ちがよぎるが、深く考えずに小説の世界に浸った方がいいのだろう。
表紙を眺めていると、ボードゲームに見えてくるし、ストーリーには「ふりだしに戻る」ような展開もあるのだから。
オリジナルのデザインはOliver Munday。(2018)
帯に刷られた受賞歴がすごい
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