◉[久米宏] 久米宏 ラジオなんですけど 2020年2月22日
汚染区域 出入り簡単
クルーズ救護派遣スタッフ 当時語る
政府説明 事実と違う
新型コロナウイルスの感染が広がったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で21日、乗客が引き続き下船しました。政府は「感染拡大防止に徹底して取り組んでいる」と力説しますが感染者が続出しています。対策は本当に大丈夫だったのか…。今月、船内で救護活動に従事した医療機関スタッフのAさんに話を聞くことができました。(遠藤寿人)
この問題に一石を投じたのは、18日に船内に入った、神戸大学感染症内科の岩田健太郎教授のユーチューブへの動画投稿です。岩田氏は、船内は汚染区域(レッドゾーン)と非汚染区域(グリーンゾーン)の区別がなく、「クルーズ船内は悲惨な状態」だったと告発。加藤勝信厚労相は20日、衆院予算委員会で「区域管理もしっかり行われている」としました。
Aさんは「私がいた当時のことだが、岩田先生の発信内容は的確で事実に近い。汚染区域と非汚染区域の区別が管理されていないことを、懸念している医療従事者もいる。感染症の専門医でなくとも実感がある。厚労相の答弁は事実と違うと思う」といいます。
Aさんは橋本岳厚労副大臣がツイッターに投稿した画像でも話題になった、5階の対策本部にも出入りをしていました。4階にはメディカルセンター(医務室)があり、廊下右手にある5階への階段を上ると、5階にはダイニングホールが二つあります。その上階には客室のフロアがあります。
Aさんはメディカルセンターについて「検査で陽性反応が出ている患者も、検査結果を待っている患者も一緒に診察を受けているにもかかわらず、そこの出入りは何の防護も施されていない。職員が簡単に出入りできた」といいます。
5階は対策本部があり、厚労省のスタッフや自衛隊、検疫官らが活動していましたが、「乗員などありとあらゆる人がノーチェックで出入りできる状態。安全とはいいがたい」。客室に問診に行くときは、微粒子を遮断できる医療用マスクやゴーグルなど感染対策を施して向かいますが、戻っても「そのまま別室で着脱するわけでもない。事務官らが活動しているダイニングホールの入り口付近で、ウイルスがついているであろう防護服を脱いで、ビニール袋に入れている状況で、区分などなかった」といいます。
Aさんは、船内に感染対策の専門部署が設置されていることは確認できなかったとも証言。各部門の連携もきわめてあいまいで、厚労省の指揮統制が整っておらず「混乱した」と話します。
また、乗客にサービスを提供する乗員への基本的な感染予防策の指導がまったく徹底されていなかったと強調。「食事を提供する現場スタッフから『マスクが1日に1、2個しか提供されない。本当ならダイニングホールや客階にいったら交換しないといけない。そういったことが徹底されていない』と聞いた」と劣悪な状態だったといいます。
診察の医師ら5人陰性 感染の女性、飛騨ツアー参加
https://www.gifu-np.co.jp/news/20200222/20200222-217619.html
2020年02月22日 10:57
新型コロナウイルスに感染した千葉県の70代女性が飛騨地域を巡る観光ツアーに参加していた問題で、女性がツアーの途中で診察を受けた高山市の医療機関の医師ら5人は検体検査で陰性だったことが22日、分かった。
岐阜県などによると、女性は今月14日には発熱していたが、観光ツアーに参加し、17~18日に高山市と大野郡白川村を観光。体調が悪いため18日午前11時ごろに高山市の医療機関で診察を受けた際、医師や看護師ら5人と接触した。帰宅後の20日に千葉県内で陽性と判明し、千葉県から行動歴の連絡を受けた岐阜県が5人の検体検査をしていた。
女性は17日、奥飛騨の宿泊施設に宿泊した。岐阜県は、客室を掃除した人などを含め接触したとみられる従業員ら28人の健康観察を続ける。県は、感染リスクの高い「濃厚接触者」は県内にはいないとみている。???
進次郎よりひどい、安倍首相はクルーズ船乗客に死者が出た日も鉄板焼き店で“宴会”! 金美齢、極右取り巻き議員と
首相官邸ホームページより
新型コロナウイルスの日本政府のずさんな対応に、国内外からの批判がおさまらない。「ダイヤモンド・プリンセス」号を下船して帰国した海外の乗客は自国に戻るなり次々に感染が確認されているが、一方、日本政府は乗客の下船時にPCR検査も実施せず自宅に帰宅させてしまった。しかも、政府はウイルス検査で陽性だった人と同室だったなどの濃厚接触者を下船させずクルーズ船内にまだ待機させようとさえしていた。批判の高まりを受けてか、昨日21日になって厚労省は国が用意した施設に移動して経過観察をおこなうと発表したが、一体どこまで国民を危険に晒せば気が済むのだろう。
安倍政権に危機管理意識がまったく欠如していることは、閣僚の行動からもあきらかだ。国会での追及によって、小泉進次郎環境相や森まさこ法相、萩生田光一文科相が後援会や地元行事を優先させ、16日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合を欠席していたことが発覚。そもそも安倍首相が対策本部を設置したのは1月30日で、28日には対策本部を立ち上げていた野党よりも遅いという体たらくだったが、その政府の対策本部では開催11回までで欠席した閣僚はのべ9人にのぼるという。
新型コロナに対して無為無策なだけではなく、危機感さえない閣僚たち……。だが、その元凶は“リーダー”である安倍首相だ。
本サイトでは16日に、安倍首相が感染が拡大するなかでも「やってる感」アピールばかりで、実際には支援者や身内の子飼い議員、メディア関係者らと会食を繰り返していたことを指摘(https://lite-ra.com/2020/02/post-5259.html)したが、じつは、まだ安倍首相はそうした行動をやめていない。
20日、政府は「ダイヤモンド・プリンセス」号に乗船し、感染が確認されていた80代の日本人男女2名が死亡したことを発表した。安倍首相も官邸ロビーで記者団の取材に応じ、哀悼の意を表すとともに「政府には国民の健康と命を守る大きな責任があります。その責任を果たすために、政府一丸となって全力で取り組んでいく考えであります」と語った。
だが、驚いたのは、その後の行動だ。このわずか約2分の取材を終えると、安倍首相は官邸をあとにして、その足で六本木に直行。首相動静には、こうある。
〈午後7時1分、東京・六本木の京料理、鉄板焼き店「花郷 六本木店」着。評論家の金美齢氏、自民党の城内実、池田佳隆、石川昭政、長尾敬、簗和生、山田賢司各衆院議員、小野田紀美参院議員らと会食〉(時事通信)
死亡者を出してしまったその日の夜に宴会……。しかも、呆気にとられるのが、その面子だ。金美齢といえば、「安倍晋三の婆や」を自称するほどの熱狂的な安倍支持者。長きにわたって深い親交があるだけでなく、安倍首相に対する個人献金では親族ぐるみで献金を分けることで個人献金の限度額を超えるという“分散献金”の疑いも取り沙汰されたこともある。
その上、安倍首相と金氏を囲む輩も酷い。極右で「日本会議」とも関わりが深い城内議員・長尾議員に、日本青年会議所(JC)の元会頭で前川喜平・元文科事務次官による公立中学校での公開授業に圧力をかけた池田議員、“言論弾圧会議”こと「文化芸術懇談会」のメンバーでもあった安倍チルドレンで神社本庁の政治部隊・神道政治連盟の支援を受ける極右の石川議員・簗議員、自民党ヘイトスピーチ対策等に関する検討PT初会合で「右翼車両よりも左翼のほうがうるさい。取り締まりや排除をすべき」などと主張した山田議員、そして新型コロナ問題に乗じて〈指定感染症になれば治療費は公費になる。それ目当てで日本に来る者が現れることは容易に想像できるのに!〉などとトンデモツイートをおこない排外主義を巻き散らかしたばかりの小野田議員……。そう、揃いも揃ってネトウヨ議員ばかりだったのだ。