年末年始に八ヶ岳に行ってきた。メンバーは白きりさん、有きちさんの3人。
八ッは今回が2回目。実に少ない。これまで避けてきたからだ。
理由は、北アルプスと比較して入りやすく撤退しやすいからである。それと九州から年末年始の長期の休みを使って行くなら北アルプスと決めていたことによる。
アプローチ途中の私。久しぶりの75Lザックが重い。
これが噂のアイスキャンディー。昼夜を問わず水を流して作っている。
今回、赤岳鉱泉に到着してあまりの様変わりに驚いた。建物は大きく綺麗になっている。個室も完備。スマホも使える。何よりも変わったのが客層である。マムートやミレー、アークテリクスのジャケットにヘルメットを被って、その上にゴーグル。そして両手にはストック。ザックは20Lほどの小さいザック。実にスマートだ。雑誌からそのまま出てきたような出で立ちの人が多い。
おそらく、小屋をベースに近くを散策したり、アイスキャンデーを登るのだろう。
我々はというと、テントベースのために荷物は多く、野暮ったい。
入る時間が中途半端になったためにテントを立て終えてもまだ3時。時間がもったいないので分散して明日からの行程のトレースを確かめに行くことにした。
ジョウゴ沢の氷瀑。
気温が高いために出来は今一つであった。
帰っても時間はある。テントではスマホは使えない。これが逆にありがたい。情報機器が使えない状況に身を置くと実に時間の流れが緩やかに感じる。たまには良いことだ。で、後は飲んで早く寝るだけだ。
31日、中山尾根に向かう。5ピッチのルートである。人気のルートだけに待ち時間想定されるが、取付きについてみると1パーティー3人が登っているのみだ。幸いだ。
最後の一人が登り終えた後、直ぐに取り付く。1ピッチ目が意外に悪いが要所要所にハンガーが設置してある。錆びたハーケンやリングボルト比べるとなんと気が楽なことか。
最終ピッチはやや被っている。ひだりの草付きへ回り込めば簡単だが、ここはやはり直上したい。やや左気ピークに立ったのが12時。富士がよく見える。八ヶ岳が人気の所以だろう。明日は混みそうだ。
リード中の私
最後のトラバース。
遠くに富士が見える。手前のピークは赤岳。
1日、正月という感慨はない。その前に日にちの感覚があまりない。今日は石尊稜。4ピッチ、途中に300m程の雪稜が入る。
取付きは誰もいない。途中にも誰も窺えない。赤岳鉱泉あたりにはざっと見ても800人近くいそうだったが、壁に取り付いているパーティーが少ない。都心のクライマーは正月を外して、土日で入るのだろうがそれにしても少ない。近場の氷瀑に入っているのだろうか。もっともルートに取り付くパーティーがあまり見られなくなったのは八ヶ岳に限ったことではなく北アルプスの壁では顕著だ。
翻って、冒頭に書いたような山ボーイ、山ガールは増えている。
記録にあるように1ピッチ目が簡単そうで悪い。雪や氷が少ない分、より悪く感じる。ダブルアックスを使用する頻度が中山尾根よりも多い。1ピッチを越えると後は雪壁主体の易し部分が多くなる。
ピークに立つと今日も富士がよく見える。始めてきた時には降りそそぐダイアモンドダストのバックに見た。その時の光景は今も鮮やかに蘇る。
本日の温度、マイナス13度。ダイアモンドダストを見るにはまだまだ温かい。
正面は石尊峰
ピークまであと少し
赤岳をバックにビレイ中の有きちさん。
右のピークが小同心、左が大同心。下山はこのコルより下りた。
冒頭に八ヶ岳を避けてきた理由を書いたが、年齢、体力を考えたらちょうど良い具合となってきたようだ。足首や腰の持病もある。足首に至っては、ザックを担いでいる間、痛みが続いた。もう、北アルプスの継続登攀は困難だろう。
反面、若者がよく使っているストックを両手に持てば、まだ奥地へ入れそうな気もする。
重要なのは一緒に行く仲間がいるかどうかだ。
最後に
今回、有きちさんに食料担当を頼んだが、彼のメニューは申し分の無い内容であった。フリーズドライ主体になりがちな単調なメニューに彩りを添え、美味しく、飽きさせない内容であった。
食事を喜んでいただいてありがとうございます。
山での楽しみは食事ですから 頑張ってみました。
登攀の方でも精進します。
これからもご一緒させてください。
食事はおいしかったですよ。またお願いします。
食べすぎ、飲みすぎで体重が増えたのが悩みです。
やばいかっこいい!!
本物はやっぱりかっこいいですね!!
少数個人などで山に登る方は今風と違い
個人の強い信念が感じられます。
コメントありがとうございます。
また、お褒めいただき、ありがとうございます。
年末年始の北ア、最高です。楽しんでください。