今日行くと言えば朝から待っている施設の義母は指輪もはめて
11月7日の朝日歌壇に載っていた船橋市 田中澄子さんの歌です。
「指輪もはめて」というお母様を思われる田中さんのお気持ちがーー痛いほど心に響いてきました。
、
私も施設にいる母に会いに行くひとりです。
母たちの暮らしは、待ちに待つ日々だと思われます。
ケアハウスにいたころは、母を訪ねると、職員の方が、
「〇〇さん、朝から待っていましたよ」とにこにこして、話しかけました。
彼らも家族の姿を見て、ほっとしたのでしょう。
母は車いすで、「もう来るか、もう来るか」と何度も玄関まで見に行っていたとのこと。
母に気を揉ませるので、次第に、突然行くようになってしまった私たちーー。なんと身勝手な思いでしょうか。
母がまだ元気で、手紙のやりとりもよくあった頃、
「手紙はいいわ。後から、何度でも読めるから」と言ったものです。
そしてーー「もう、手紙が書けないんだよ」と97歳の母。筆まめだった母ですが、もう返事を書く気力がありません。
でも、もらうのは楽しみにしているので、できるだけ手紙を書くようにしています。
母は手紙を読んでどんなことを思っているのでしょうか。こちらから行くだけの手紙ーー。
母も本当は書きたいことでしょう。
昔、20代の娘たちに母がしたように、返信用のはがきを入れましょうか。
○をつけて投函すればいいようにして。
話が大分それてしまいました。
少し間が空いてしまってきっと待っているに違いない母の所へ私も早く行かなくては。