どんよりとした暗い空、風が痛いほど肌を刺す、雪の少ない年ではあるがこんな日には必ず雪が舞う。
道路の雪は運送の轍の後をクッキリと残し人通りのない横道は白一色の雪景色と変わる。
よく見ると、チョンチョンとかわいらしい小鳥の足跡がきまりよく落葉松の根元まで続いている。
時にはリスがスルスルと高い冬木立を上り下りするのが眺められる。
赤松の枝は雪をかぶってその重みにじっと耐えているようだ。
千ヶ滝の冬は退屈で厳しいけど冬の細やかな自然に接することのできる季節でもある。
(平成10年頃)