ヒマヒマノキ ~歩いて、見て、楽しんで~

庭園・街の花、まつり・名所。いろいろな出会いを,その時々の想いを交えて、皆様にお届けします。

同じ折り紙でもこうも難しいとは ~古典折り紙・鶴~

2023-06-21 | 日記

先日、同じリハビリ施設の利用者の方から

折り紙の本をいただきました。

部屋の中を片付けていたら、この本が

出てきたとのこと。

ご本人は今、手の指を円滑に動かすことが

できなくなっています。

それで、もしよろしければお使いください

いうことでした。

つい最近まで、リハ施設でも折り紙をして

おられましたが、今はもう、折ったり、

切ったり、貼ったりするのができないんですと、

ちょっと寂しそうでした

   

“それなら代わりに私が” と、軽い気持ちで

本をいただきました。 

ところが、この折り紙の本の第1部は、

江戸時代の書物(「千羽鶴折形」など)にある

折り紙(古典おりがみ)の折り方になって

いました。

古典折り紙は、用紙に切り込みをいれて、

つなぎ折りをするものです。

何と大・小の鶴がすべてつながっています。

一体、これってどういう折り紙なんだろう。

ちなみに、普段私たちが折る折り紙は

「創作おりがみ」です。)

 

   

本に示された折り鶴(図形)は全部で49点。

連結している鶴の数は、2羽~97羽。

それぞれの図に、本の著者による展開図が

示されています。だいぶ苦労されたに違い

ありません。

でも、折り方の工程を示した折り図は

記載されてません。そもそも原典に出て

いないんですね。

まさに「秘伝」なんですね。

 

今回チャレンジした折り鶴は、通常使う

折り紙の用紙(正方形)では折れません。

そこで始めに、展開図をもとに、長方形の

折り紙を作成。その用紙で鶴を折っていった

ですが、どう折って、どこをつなげるのか。

悪戦苦闘です。

上の写真は、練習として折ってみたものです。

本当は口の先を繋ぐはずだったんですがー。

初めてとはいえ、とにかく折るのに2・3時間

かかりました。

よく見ると、くしゃくしゃです。

何度もやり直したためです。

 

さて、「正式?」にトライした折り紙を

ご覧ください。

これは「花見車」という名称の折り紙です。

大きな鶴の左右の羽に、小さな鶴の羽が

繋がっています。

添えられている狂歌です。

 「志賀寺の上人さへも 其むかし

  花見車の 内に恋草」

 

これは「妹背山(いもせやま)という名称です。

敢えて言えば、双頭の鶴といったところです。

添えられている狂歌は次です。

 「結(むすび)ては いもせの山の 中に折れる

  よしのゝ紙の よしやはなれぬ」

 

なかなかに風流ですね。

他にも作りたいのですが、こうも難しくては、

体調と相談しながらにしたいと思います(笑)。

コメント (2)
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