12月に入りました。都内の公園も随分と
色づき出しているようです。さてどこに行って
みようか。
昭和記念公園のイチョウの黄葉がテレビで
伝えられていました。それから数日経っています。
ちょっと見頃を過ぎているかもしれません。
いつものように西立川口から入っていくと、
中央の池はすっかり秋のバージョンです。
午後もやや遅い時間になっていました。
数隻のボートが、湖面に映る色づいた樹々を
波紋で揺らしながら、進んでいます。
ボート乗り場の手前の大きなメタセコイヤが
赤く色づいています。堂々と聳え立っています。
イチョウ並木の案内役といった風情です。
イチョウ並木を見通せるところまで歩いて
行きました。すると、真っ赤なモミジが
「イチョウ並木は、ここを左に曲がればすぐ
ですよ」とアナウンスしています。
「はい、イチョウ並木に到着です」と
受け付け役をしているのは、夜間ライト
アップ用の櫓の照明たちです。
ライトの点灯までは1時間以上あります
から、目下案内役に徹しているようです。
青空を背景に、軽やかに伸び上がろう
とする雲。その下には、どっしとした
雲。雲の動きの中で、ゆったり構える
イチョウ。自然はいつも私たちを
飽きさせません。
「かたらいのイチョウ並木」と名付け
られている通り。
人出がそれほど多くはないこともあり、
ゆったりとした時間が流れています。
誰もが思い思いに黄葉を楽しんでいる
ようです。静かな晩秋のひと時です。
通りは、踏みしめられたイチョウの葉で
びっしりと覆われています。
パウダーのようになっているのは、
これまでたくさんの人が行き交ったから
でしょう。
見上げれば、イチョウの葉が、
光の中で、黄金色に輝いています。
まさに自然が生み出すアートです。
通りの両側には、たくさんの落ち葉。
その中に埋もれたライトがスタンバイ。
陽が落ちてライトが点灯すれば、
人工のアートの世界です。
陽の光のアートで十分堪能できるはず
ですが、さらにライトで浮かび上がらせる。
黄金色がまた違った色に変化する。
なんと贅沢な秋の楽しみ方でしょうか。