中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

個人情報保護

2007-02-02 09:43:11 | 身辺雑記
 S社のあるサプリメントを長男に送ってやっている。代金はカード払いだ。そのS社から通知が来て、カードの期限が今月末で切れるので新しいカード番号などを知らせてほしいとある。

 私がいつも使っているカードはまだ期限はだいぶ残っているので、S社に電話で問い合わせてみた。そのカードの番号を言ったが、違っていると言う。では期限が切れると言うカードの番号を教えてくれと言ったが個人情報保護のことがあるから教えられないと言う。取り敢えず今使っているカードの番号を伝えて、今後はそれで引き落としてもらうことにした。しかし、いったい期限が切れるというカードは何なのかと気になったので担当の係に代わってもらうと、購入を始めた当初は今使っているカードだったが、途中で別のカードに変更したと言う。だいぶ前のことでもあって覚えがないので、再度今回期限が切れるというカードの番号をたずねたが、丁寧ではあったがやはり断られた。それで諦めて引き下がったが、どうも割り切れない感じが残った。個人情報の保護と言っても、今使っているカードの番号を伝えたのだから、電話している私が本人であることは分るはずだ。それなのに教えてくれないのは、何が問題なのだろう。どうしても知りたい場合にはどうすればいいのか。私自身の個人の問題なのに手も足も出ないようなことで気持ちがよくなかった。

 近頃は何かにつけて個人情報保護が持ち出される。これについての法案が国会に出された時には反対もあったようだし、何としても通したいとするある勢力があって、その意図に胡散臭いものを感じさせるということも一部では言われたようだ。確かにプライバシーの侵害が問題になることが多くなってきたのは事実だし、週刊誌などの見出しを見ただけで眉をひそめたくなることもある。しかしこの法律が施行されると巷では少し行き過ぎではないかと思われるような過敏な反応も出ているらしい。例えば新聞によると、交通被害者の遺児達に奨学金を贈っているある団体は、学校に遺児の有無や氏名を尋ねても、個人情報保護ということで拒否されることが多くなって困惑していると言う。誰でも知っている実績のある著名な団体だし、胡散臭いことはないだろうに、学校、教師達は何を恐れているのか。確かに何かにつけて文句を言う親達は増えている。この場合でも我が家は奨学金など必要でない、余計なことをしてくれた、プライバシ-の侵害だ、どうしてくれるなどと学校に乗り込んでくるような親もいることは考えられる。それで何かあれば自分達が非難の矢面に立つだろうことを恐れて、児童や生徒が置かれている状況に目を向けようとしないのであれば情けない。このようなことだけでなく、「個人情報保護」と言いさえすれば自分の責任が免れるかのような意識があるとすれば、何か情けない思いがする。そういうこととは違うのだが、ある人のブログを見ると祭でだんじりを引いている情景で、引き手達は皆後ろから撮られていて、説明には個人情報の保護で人の顔が撮りにくくなったのでとあって、そこまで規制しなければならないのかと、同じ祭の情景をそんなことには無頓着に撮ってブログに出していた私は驚いてしまい、少々不安にもなった。

 一方では、最近やたらに多くなっているように思うのだが、ひっきりなしにさまざまな文書が送られてくる。多くは商品の紹介でたいしたことはないのだが、見も知らぬところから送られてくると、いったいどうやって私の名前や住所が分ったのだろうと思う。学校では家庭の連絡表は廃止されているようだが、実際、業者の手に渡って勧誘などに使われることもあるらしいから理解はできる。本来はそのようなものは不要なのだとも言えるのだろうが不便なことも出ているのかも知れない。
 
  「高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大→個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護」することを目的にしている個人情報保護法は、ざっと目を通すとあらましは分るのだが、それでは具体的にはどこまでが個人情報保護という範疇に入るのか、時代の趨勢を理解していないという謗りを受けるかも知れないが、どうも不勉強な私にはよく分らない。