今年はもう花期は終わってしまったが、素心蝋梅は早春の花だ。葉のない枝にたくさんの美しい黄色の花が陽光に輝いているのは、まさに「光の春」を象徴するようだ。名前のとおりまるで蝋細工のような繊細な花弁の花は愛らしい。それに馥郁という表現がぴったりの上品な香りが素晴らしい。気のせいか年末から咲き始めた今年の花は香りが乏しかったように思う。
去年の今頃は花の最盛期で見事だったが、今年のものはやはりもうひとつ生気に乏しいような気がした。
昨年2月9日
今年2月8日
普通はは単に「蝋梅」と呼んでいるが、中央部の色の変化のないものは素心蝋梅(ソシンロウバイ)と言い、蝋梅は中央部が暗紫色なのだそうだ。よく注意して見たことはないが、私がこれまで見たのはどれも素心蝋梅だったように思う。中国原産だそうだ。
私は、この素心蝋梅のほかに、沈丁花と金木犀の花が好きで、どれも香りがいい。そしてどれも偶然中国原産だ。沈丁花の香りは少し濃厚だが、やはり春の訪れを感じさせるので好きである。近辺にあったのだが、近頃見かけない。春分前後に咲くと言うから、暖冬の今年はもう咲いているのかも知れない。金木犀については昨年書いた。あれは秋の花で、私にとっては格別に思い出のある花だ。
妻は素心蝋梅が好きだった。好きな花は子猫の額ほどの小さい庭によく植えていたが、素心蝋梅は植えなかったようだ。妻が逝ってから近所から枝を切ってもらって供えてやったのだが、枝が折れ曲がっていて、私のような活け花の心得のない者には花瓶に活けるのは難しかった。
近頃は花を分けてもらっていた家の木も取り払われてしまったので、供えていない。それで種を採ってきたので、小さな鉢に蒔くことにした。うまく育ったらそれを供えてやろうと思っている。
去年の今頃は花の最盛期で見事だったが、今年のものはやはりもうひとつ生気に乏しいような気がした。
昨年2月9日
今年2月8日
普通はは単に「蝋梅」と呼んでいるが、中央部の色の変化のないものは素心蝋梅(ソシンロウバイ)と言い、蝋梅は中央部が暗紫色なのだそうだ。よく注意して見たことはないが、私がこれまで見たのはどれも素心蝋梅だったように思う。中国原産だそうだ。
私は、この素心蝋梅のほかに、沈丁花と金木犀の花が好きで、どれも香りがいい。そしてどれも偶然中国原産だ。沈丁花の香りは少し濃厚だが、やはり春の訪れを感じさせるので好きである。近辺にあったのだが、近頃見かけない。春分前後に咲くと言うから、暖冬の今年はもう咲いているのかも知れない。金木犀については昨年書いた。あれは秋の花で、私にとっては格別に思い出のある花だ。
妻は素心蝋梅が好きだった。好きな花は子猫の額ほどの小さい庭によく植えていたが、素心蝋梅は植えなかったようだ。妻が逝ってから近所から枝を切ってもらって供えてやったのだが、枝が折れ曲がっていて、私のような活け花の心得のない者には花瓶に活けるのは難しかった。
近頃は花を分けてもらっていた家の木も取り払われてしまったので、供えていない。それで種を採ってきたので、小さな鉢に蒔くことにした。うまく育ったらそれを供えてやろうと思っている。