厚生労働省の研究班の調査によると、タバコが原因で病気になり、死亡する人は年間20万人近くに上ることが分かったそうだ。これまでにもいろいろな調査結果があったが、この20万人という数字はかなり大きいものだ。
国内の4つの疫学調査データを解析した結果のようで、80~90年代に40~79歳の男女約29万7千人に喫煙習慣などを尋ね、約10年間追跡した結果、2万5700人が死亡していた。その中の喫煙率は男性54%、女性8%となっていた。また、過去に喫煙歴がある人も含めると、男性のうち27.8%、女性の6.7%が、たばこに関連した病気で死亡していたという。このようなデータを基にして05年の死亡統計にあてはめて計算すると、年間死亡者108万4千人のうち、たばこ関連の死亡者は男性16万3千人、女性3万3千人と推定されるという。
05年時点の喫煙率は男性39%、女性11%のようで、10~20年前に比べると、男性の喫煙者は減少し、女性は増加しているから、今後はたばこに関連した病気になり死亡する人は男性で減り、女性で増えるという予想だ。実際私の見聞の範囲でも最近は女性、特に若い女性の喫煙はかなり増えていて、喫茶店などではびっくりするようなチェーンスモーカーも見かけるから、まったくの素人考えながら、20年後には肺癌死する女性が増えるぞなどとよく言っていた。
この調査では、喫煙者が病死するリスクを非喫煙者と比較すると、男性では(1)消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)7.1倍(2)喉頭癌5.5倍(3)肺癌4.8倍(4)くも膜下出血2.3倍。女性では(1)肺癌3.9倍(2)慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)3.6倍(3)心筋梗塞(こうそく)3倍(4)子宮頸(けい)癌2.3倍などだったという。
あるテレビのニュースで、この結果について街頭で2人の男性にインタビューしていたが、1人は「怖いと思うが止められそうもない」と答え、もう1人も「止められない」と言い、「喫煙しても(病気に)ならないこともあるから自己責任でしょう」と言っていた。自己責任は結構だが、受動喫煙ということが問題になっていることくらいは知ってもらわないと非喫煙者としては困りますと言いたい。2001年にWHOは世界禁煙デーに際して「受動喫煙によって人口100万人当たり年間147~251人の死亡者が発生する」と警告している。この数字を日本にあてはめると2~3万人に相当するらしいが、これは主に分煙の徹底したアメリカのデータを基にしての試算だから、分煙が遅れていて非喫煙者のほぼすべてが受動喫煙者であるような日本では、実際の犠牲者がこれより多くなっても不思議ではないという意見もある。
私はかつてよく吸っていた。1日に20本は普通で、会議があったり忙しかったりすると30本以上になった。その頃の自分や巷で見る喫煙者の姿から思うことは、どうも喫煙者は概して行儀が悪いと言うか、TPOのけじめがつかないところがあるように思う。特に食事中の喫煙は今の私にとってはとても嫌なことだ。以前吸っていた経験から、たばこの「うまさ」や喫煙の快感はよく分かるのだが、やはり周囲を慮ってほしいと思う。
たばこを止めて40年以上になり、もう肺もきれいになっているのではないかと思うのだが、その後教育委員会の事務局にいたときに、左右と前の席の同僚がヘビースモーカーでひっきりなしに濃い煙がやってきて、のどを痛め、時には気分が悪くなったこともあった。また最後に勤めた学校の職員会議でも喫煙は野放しだったから、ひょっとすると将来あの受動喫煙が原因の病気になり、死ぬこともあるかも知れないと思うと忌々しくなることもある。
国内の4つの疫学調査データを解析した結果のようで、80~90年代に40~79歳の男女約29万7千人に喫煙習慣などを尋ね、約10年間追跡した結果、2万5700人が死亡していた。その中の喫煙率は男性54%、女性8%となっていた。また、過去に喫煙歴がある人も含めると、男性のうち27.8%、女性の6.7%が、たばこに関連した病気で死亡していたという。このようなデータを基にして05年の死亡統計にあてはめて計算すると、年間死亡者108万4千人のうち、たばこ関連の死亡者は男性16万3千人、女性3万3千人と推定されるという。
05年時点の喫煙率は男性39%、女性11%のようで、10~20年前に比べると、男性の喫煙者は減少し、女性は増加しているから、今後はたばこに関連した病気になり死亡する人は男性で減り、女性で増えるという予想だ。実際私の見聞の範囲でも最近は女性、特に若い女性の喫煙はかなり増えていて、喫茶店などではびっくりするようなチェーンスモーカーも見かけるから、まったくの素人考えながら、20年後には肺癌死する女性が増えるぞなどとよく言っていた。
この調査では、喫煙者が病死するリスクを非喫煙者と比較すると、男性では(1)消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)7.1倍(2)喉頭癌5.5倍(3)肺癌4.8倍(4)くも膜下出血2.3倍。女性では(1)肺癌3.9倍(2)慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)3.6倍(3)心筋梗塞(こうそく)3倍(4)子宮頸(けい)癌2.3倍などだったという。
あるテレビのニュースで、この結果について街頭で2人の男性にインタビューしていたが、1人は「怖いと思うが止められそうもない」と答え、もう1人も「止められない」と言い、「喫煙しても(病気に)ならないこともあるから自己責任でしょう」と言っていた。自己責任は結構だが、受動喫煙ということが問題になっていることくらいは知ってもらわないと非喫煙者としては困りますと言いたい。2001年にWHOは世界禁煙デーに際して「受動喫煙によって人口100万人当たり年間147~251人の死亡者が発生する」と警告している。この数字を日本にあてはめると2~3万人に相当するらしいが、これは主に分煙の徹底したアメリカのデータを基にしての試算だから、分煙が遅れていて非喫煙者のほぼすべてが受動喫煙者であるような日本では、実際の犠牲者がこれより多くなっても不思議ではないという意見もある。
私はかつてよく吸っていた。1日に20本は普通で、会議があったり忙しかったりすると30本以上になった。その頃の自分や巷で見る喫煙者の姿から思うことは、どうも喫煙者は概して行儀が悪いと言うか、TPOのけじめがつかないところがあるように思う。特に食事中の喫煙は今の私にとってはとても嫌なことだ。以前吸っていた経験から、たばこの「うまさ」や喫煙の快感はよく分かるのだが、やはり周囲を慮ってほしいと思う。
たばこを止めて40年以上になり、もう肺もきれいになっているのではないかと思うのだが、その後教育委員会の事務局にいたときに、左右と前の席の同僚がヘビースモーカーでひっきりなしに濃い煙がやってきて、のどを痛め、時には気分が悪くなったこともあった。また最後に勤めた学校の職員会議でも喫煙は野放しだったから、ひょっとすると将来あの受動喫煙が原因の病気になり、死ぬこともあるかも知れないと思うと忌々しくなることもある。