○日本維新の会の橋下代表代行は、みんなの党の渡辺代表に衆院選に向け日本維新に吸収合併する形での合流を要請しました。みんなの党を解党して維新の会に合流するという案です。これに対しみんなの党代表の渡辺氏は、日本維新の政策に「原発ゼロ」が反映されていないことを理由に合流を否定し、みんなの党の解党についても拒否しました。
他党に解党して自分の党に合流するように言うのは、相手を低く見た傲慢な態度ではないかと思います。渡辺代表は、「こちらが第3極の老舗だ。解党しろと言うのは失礼ではないか」と語ったようです。橋下代行はテレビの番組で「国のことを思うなら、自分たちの勢力、ポジションに関係なく、一緒になろう」と言ったそうですが、彼はかつて自著で「なんで『国民のためとか、お国のために』なんてケツの穴が痒くなることばかり言うんだ?政治家を志すっちゅうのは、権力欲、名誉欲の最高峰だよ。自分の権力欲を達成する手段として、嫌々国民のため、お国のために奉仕しなければいけないわけよ。ウソをつかない奴は政治家と弁護士にはなれないよ!」と言っていました。今の彼がやっていること言っていることはそうではないのでしょうか。
維新の会はみんなの党と23日現在で、8都道府県18選挙区で競合しているそうです。これを避けたいための橋下代表代行の発言でしょうが、彼は「選挙区調整は、最後はじゃんけんで決めていい。一つのグループになるなら意地でもやる」とも発言したそうですが、「選挙区調整をじゃんけんで」とはまったく政党のあり方や有権者をばかにした発言で呆れてしまいます。これに対して、渡辺代表は「そんなばかなことが許されるのか」と反発し、「じゃんけんで決められるほど、いいかげんな候補者を選んでいない」とも述べたとのことです。当然のことでしょう。橋下代行は「表現力の乏しい人が発言を取り上げている。理屈じゃなくてどっちを取るかという政治決断を『じゃんけん』と表現した」「「じゃんけんは理屈ではなくまとまろうという強烈なメッセージだ。それくらい理解できない人は政治家にはなれない」と反論したそうで、相変わらず自分への反対者への罵倒です。一連の橋下代行の言動は、維新の会の石原代表も容認しているのでしょうか。この党の代表と代表代行との党内指導や対外的な言動のあり方がよく分かりません。
渡辺代表は「(太陽の党との)結婚を解消してもらわないと先には進まない」と述べ、石原慎太郎代表を除く太陽の党メンバーとの決別が合流協議の条件となるとの考えを示したようですが、これではマスコミが喧伝する「第三極」の結集などは絵に描いた餅のようなものです。