高輪のホテルを出て送迎バスで品川駅へ、そこから浜松町まで行って下車、「浜離宮恩賜庭園」がこの日の目的地でした。私は何度も訪れているのですが、夫は初めて…昨年の隅田川クルーズでここにちょっと立ち寄った時から、じっくり訪れて見たかったとのことでした。庭園に向かう道すがら…汐留川と向かいは東京湾方面、左が庭園です。次の写真は「中の御門」です。
「浜離宮恩賜庭園」は将軍家の浜御殿があった場所で、江戸時代の大名庭園の代表的なものだそうです。
「中の御門」から入って「大手門」方面へ行ったら、ちょうどガイドツアーの集合時間でした。大手門の石垣は立派です。
ガイド歴10数年というベテランガイドさんの案内で庭園内を巡りました。まずは「三百年の松」です。江戸時代からの立派な黒松です。
この松を囲った竹垣にも注目でした。「金閣寺垣」と言われる作り方の竹垣で、名前の通り「金閣寺」で使われているのだそうです。金閣寺には行きましたが、この竹垣の記憶はありません…隣には立派な赤松もありました。
青空が広がって日差しは強かったですが、浜風が渡る気持ちの良い空間でした。たくさんの木々の木陰も気持ち良かったです。2枚目の写真…この赤松が剪定された後はもっと素敵なレース模様の木陰が見られたそうです。
左に内堀、右に延遼館(明治2年に日本初の石造り洋風建築として建てられた迎賓館)があったそうです。今は⇧のように芝生と木々の空間です。内堀は海からの水が入って来て満ち干があるそうです。杭や石垣には貝がたくさん付いていました。ここでヘビに出会いました!お堀や芝生にいたのはムクドリです。
咲いていた花たち…アジサイの大きな株があちこちにあって花盛りでした。カシワバアジサイやザクロの花とアメリカデイゴの花もありました。
アジサイの花手水がさりげなく置かれ、庭園では花婿花嫁さんの写真撮影が行われていました。
ハナショウブもあれこれ咲いていました。この時期ならではの花を見ながら歩きました。
ガイドさんお勧めのこの時期の花は「ヤブミョウガ」の花だそうです。一時期少なくなって心配したのだそうですが今年はたくさん咲いて嬉しいとのことでした。カタバミの花もあちこちに咲いていました。
クマザサも生い茂っていて、ガイドさんからクイズが…「クマザサから連想する歌舞伎用語とは?」でした。クマザサは隈笹と書いて歌舞伎の隈取が関連しているそうです。冬になると葉の縁が白くなるところから命名されたようです。
ここには江戸時代からの木も残っていて、大木が何本もありました。キハダの木や吉宗ゆかりのトウカエデの大木が何本もありました。
こちらはガイドさんお勧めのスポット…潮入の池が見渡せる八景山からの眺めです。日本庭園に近代的なビルが見える風景…これは好みが分かれるところのようですが…
この潮入の池の周囲には4つの御茶屋があってそれぞれ復元されています。茅葺屋根の「鷹の御茶屋」とこけら葺きの「燕の御茶屋」です。
ここには「鴨場」があってその築造が残されています。小覗から鴨の様子をうかがって猟をしたようです。実際に小覗にある板を打ち鳴らしたりのぞき窓から見る体験もさせていただきました。
潮入りの池の横堀まで来ると海はすぐ近くです。潮入りの池は海水を引き込んでいるので海の魚がいるそうです。
「横堀水門」近くのちょっと小高い「新樋の口山」に登ってみました。「レインボーブリッジ」がすぐそこに見えました。この手前の水路は隅田川クルーズで通った場所でした。ここからは反対側に「東京タワー」も見えました。
こちらは「将軍お上がり場」です。ここは将軍が使用した場所ですが、将軍以外に使用した方が居たそうで、それは誰かというクイズ…答えは「タモリ」さんでした。「ブラタモリ」の撮影時に許可を得てここを使ったそうです…
この庭園内にあったマンホールの蓋(?)には松と御茶屋があしらわれていました。
ガイドツアー終了後、大手門から出て汐留JCの所の大きな交差点を渡って新橋駅に向かいました。
ベテランガイドさんの案内で広い庭園の注目箇所を巡ることが出来、良い時間が過ごせました。予定時間を30分もオーバーする丁寧な案内をしていただけて、改めて浜離宮庭園をしっかり知ることが出来たいいツアーでした…