Aさんは秋空にきらめく穂を描かれました。
「パンパスグラス」 日本画 P8
澄みきった秋空はどこまでも高く、その鮮やかな青色は
パンパスグラスの白銀色を美しく際立たせています。
羽毛のようにふんわりした花穂と鋭い葉が風になびく
乾いた音が聞こえてくるようです。
清々しい空気がただよう爽快な作品です。
近づいてみました。
何度も塗り重ねた空のグラデーションはとても自然で
穂の厚みある複雑な表現、葉の大胆で伸びやかな筆致
それぞれがいきいきと響きあっています。
この光景を見た時のAさんの感激と気持ちよさが伝わってきます。
枚数を重ねるごとに作品が色鮮やかに、力強くなっているAさん。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Aさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。
前回の教室日
上郷森の家に隣接する横浜自然観察の森では
この季節らしい光景が見られました。
ヌルデの花の周りを素早く飛んでいたアオスジアゲハ4頭
時折絡み合い、つむじ風のように舞っていたのですが
どんな意味があるのでしょう。メスを巡って?縄張り争い?
甘い香りを漂わせるクズの花には朝露がおりて
日中は網をたたむはずのワキグロサツマノミダマシが
朝日を浴びながら大きな獲物にかぶりついていました。
サツマノミダマシの名は薩摩の実(=ハゼノキの果実)に
似ているところからつけられたのだとか。
ころっとしていて綺麗な黄緑色!クモの中でお気に入りです♪
水平に巣をつくっていたのは
半透明の緑色の脚が何ともいえないコシロカネグモ。
よく見かけるけれどなかなかうまく撮れません。
いつも何かしら生き物がいるニワトコの若木。
先端の葉が糸でつづられて丸くなっています。
からみあった糸玉に近づくと・・・
2mmほどの白いツブツブがぶわっと広がりました!
よく見ればたくさんの赤ちゃんグモたちです。
お母さんグモは・・・
すぐ近くにいました。ハシリグモの仲間でしょうか。
かなり近づいたのにまったく逃げなかったので
きっと生まれたての子供たちを守っていたのだと思います。
クモの巣にひっかかるたび秋の訪れを感じました。
Kさんは七変化する紫陽花を描かれました。
「ハイドランジア」 日本画 F8
もみ紙で演出された華やかで明るい背景に
ボリュームたっぷりの紫陽花が浮かび上がっています。
しっかりと観察し、デッサンされた鉢入りの花は
重厚で迫力があり、夢のような雰囲気のなかに
凛とした存在感のある作品となりました。
近づいてみました。
根気強く何度も重ねられた岩絵の具はよく発色し
細部にわたるまで丁寧に描きこまれた花は
変化に富んだ味わい深い色合いとなっています。
今作はやむをえず制作を長い間中断されましたが
困難を乗り越えられた、その証明のような強い作品となりました。
Kさんの作品はどのモチーフを描かれていても
絵の中から澄んだ瞳でまっすぐ見つめられているような、
そんな不思議な感覚をおぼえるのです。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の
“作品集”の中のKさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。
私にもだいぶ慣れてくれた野良猫にゃんきち(女子)。
家族が庭で何かしていると、そばに座って
じーっとこちらを見つめています。
かわいいのう♪
なでて~!甘えん坊のにゃんきちは体中をすりつけて
きますが、しばらく触れるのはおあずけとなりました。
なぜなら・・・サザンカにチャドクガが大発生し、その下に
にゃんきちがよくいるためです。(チャドクガの画像はありません)
チャドクガといえば卵塊、幼虫、成虫、死骸、フンさえもかぶれの
原因となるご近所迷惑No.1(勝手に認定)の恐ろしい蛾。
それに比べれば毎年発生するイラガなんて可愛いものです。
姉と二人でダースベイダーのような格好をし、大きなビニール袋に
毛虫つきの枝を切り落とし続け、届かないところは泣く泣く薬剤散布。
それでも下に落ちてきた毒毛すべてを回収できているとは限りません・・。
この連日の雨で落ち着いたでしょうか?早くにゃんきちをなでたい!
雨の降る少し前、近くの田んぼは青々としていて
ヨウシュヤマゴボウはさらに毒々しく美しくなっていました。
母がいると証言する場所に何度行っても
大きなアオダイショウには会えないけれど
久しぶりにハグロトンボに会えました。
この全身黒いメスを
青緑にきらめくオスが追いかけていました。
もうそろそろトンボの季節も終わりですね・・。
チャドクガの発生時期は6~7月、9~10月だとか。
油断大敵!葉裏をチェックする日が続きそうです。
Tさんははるかに富士をのぞむ光景を描かれました。
「披露山からの富士」 日本画 F20
高級住宅街の向こうには白い逗子マリーナ、
広がる相模湾には江の島、そのむこうに富士山。
逗子にある披露山から見た晩秋の光景です。
奥行きと広がりがあり、見るものをゆったりと寛がせる作品です。
近づいてみました。
しっかり岩絵の具を塗り重ね、質感表現もたくみに
描きこまれた画面は堅牢ながら雰囲気はやさしく大らか。
どこを見ても自然で見ごたえがありますが、透明感がありながら
存在感のある富士山の輝きは格別です。
絵の中にあるふんわりとした空気感はTさん独自のもので
水彩スケッチにもその柔らかさと爽やかさが表れています。
Tさんはご自身のHP『水彩スケッチ紀行』があり、軽やかな
文章とともに膨大な作品が旅ごとにまとめられています。
彩雲HP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Tさんのページとともにぜひご覧ください。
グループ 絵まるじょん 絵画作品展のお知らせです。
2012年9月19日(水)~9月24日(月)
10:00~17:00 (最終日は~15:00)
《会場》かなっくホール ギャラリーB
(JR東神奈川駅・京急仲木戸駅 徒歩1分)
第8回目となる作品展のテーマは“いのち”。
油画・日本画・パステルなど多彩な画材で
それぞれの思いが語られる、濃密な作品展です。
ぜひご高覧ください!
彩雲メンバーも参加されています☆
前日はまったく家から出ず、気がつけば
長時間パソコンの前に座っていました。
これはいけないっ!と重い腰を上げて
近くにできたありがたいコンビニでメール便を
出した後、いつもの公園へ久しぶりに行きました。
良い香り~!ジンジャーが花盛りです。
夕日にきらめいていたのはウスバキトンボでしょうか。
この花はセリ科のフェンネル・・なので探してみると
まだアカスジカメムシがいました。
もうシュウメイギクは散り始めていて・・
全体的に花が少なめのためか時間帯のせいか
生き物があまり見えないのが寂しい。
と思ったら
モンキアゲハのお母さん!
ミカン科の木をぐるぐるまわりながら産卵していました。
どのように産卵場所を選んでいるのでしょうか?
初夏、クマバチがたくさん巣を作っていた
木の棚を見上げると、この大ぶりな蜂3匹が
それぞれ違う穴をうかがって出入りしていました。
クマバチにしてはスリムなので別種だと思います。
寄生蜂なのでしょうか?
帰り道、いつも可愛がっているサポーターの方が
まわりに見えなかったのでキジトラちゃんをぱちり♪
レンズを向けたとたんこのポーズ
家に来るにゃんきちにちょっぴり似ています。
可愛がられて食事も満ち足りたコはのびやかです。
家にこもっていてはいけないな~♪
ほのぼのした夕方でした。
Mさんは水彩画を2点完成させました。
「黄 花」 水彩画 21.7x21.7cm
お庭に咲いていたという黄色い花がやわらかな風に
揺れています。淡く透明感のある背景は水をたっぷり使い
複雑で優しい味わいに仕上げました。
近づいてみました。
主人公のお花はしっかりと鉛筆デッサンを重ね
中心部のボリュームや花びらの質感を表現しました。
そのピリッとした現実味が作品を引き締めています。
透明水彩らしいにじみも美しく夢の広がる作品です。
「水 辺」 水彩画 F4
水辺には生えた木々が大きな陰をつくっています。
架け渡された橋の近くには川下りをするのでしょうか、
人々の乗った船が浮かんでいるのが見えます。
今まであまり使ってこなかった濃く鮮やかな色を
大胆に溜めて、画面の上で混ぜ、ぼかして
画面を覆う大木の迫力や水面のきらめきなどを表現しました。
水に絵の具の粒子を自由に踊らせるという水彩の醍醐味を
味わわれた作品で、その楽しさが伝わってきます。
お花など静物を主に見つめてきたMさん。
近頃は風景や動物にも挑戦して新たな世界が
展開してきました。これからの作品も楽しみです☆
過去の作品はHP「上郷の森日本画教室」内の
“作品集”の中のMさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。
9月に入ってから早くも4回目の教室です。
来月の作品展に向け、続々と作品が仕上がって
きました。
午前中にTさんとKさんが日本画作品を、午後にMさんが水彩画作品、
Aさんが日本画作品を完成させました。順次ご紹介して
まいりますのでお楽しみに☆
課題に向き合う皆さんは談笑しつつ真剣そのもの!
午後の部で日が傾くのが早くなったのを感じました。
お彼岸の期間はお休みとなって次回は2週間後になります。
まだセミは鳴いているけれど声が弱々しく
明らかに数が減っているようです。
ススキの根元にナンバンギセルが出ていました♪
確かに煙管をさかさまにしたような形ですね。
ススキをはじめイネ科の植物に寄生するそうです。
ナンバンギセルの近くに広がる原っぱ。
な~んにもいないように見えてトンボや蝶や小鳥、猫まで
いるところ。今日はなんと白パンが落ちてる・・・
と思ったらキノコでした。数日前と同じ種類のようです。
こう見るとかくれミッキーのようですね☆
ヒメカタテハも飛び回っていました。素早い!
久しぶりに会えたニホンカナヘビ。
よくみれば地面に落葉がたくさんあって、草も枯れ色に
なってきているようです。こんなに暑さが厳しいのに
木々はちゃんと冬支度を始めているのですね。
Hさんはお地蔵様を描かれました。
「やすらぎの微笑み」 日本画 F6
初夏の木漏れ日がビロードのような苔の生えた
お寺の片隅をやわらかく照らしています。
その中にひっそりとたたずむお地蔵様の表情は
穏やかで、道行く人を優しく見守ってくれているようです。
近づいてみました。
どこかで会ったことがあるような三様の微笑み・・・
真ん中のお地蔵様はちょっぴり作者のHさん自身に
似ているような気がします。
見るものをほのぼのとさせる温かい作品です。
根気強く研究熱心なHさん。取り組み始めた日本画の
画材にも真摯に向き合い、それが作品に表れています。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の
”作品集”の中のHさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。